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31.食育推進プラン(拡充)【達成目標2-5-2】

平成21年度要求額:630百万円
  (平成20年度予算額:453百万円)
  事業開始年度:平成17年度
 事業達成年度:平成21年度

主管課(課長名)

  • スポーツ・青少年局学校健康教育課(松川 憲行)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  子どもたちに食に関する正しい知識と実践力を身に付けさせるために、栄養教諭の配置促進や、学校給食を活用した食に関する指導など、学校教育活動全体で食育をなお一層推進させるとともに、家庭や地域との連携を図ることによって、地域全体での食育の推進を図る。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  近年、子どもを取り巻く生活環境が変化し、朝食欠食、偏食、孤食といった食に関する課題が生じている。子どもたちが健やかに育つための生活リズムを育み、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病を予防するためにも、子どもの発達段階に応じて、学校給食を生きた教材として活用するとともに、各教科においても、相互に関連付けながら食に関する指導を推進する必要がある。
  こうした現状を踏まえ、文部科学省においては、平成17年度から食に関する総合的に推進する「食育推進プラン」を実施するとともに、同じく平成17年度から学校教育活動全体において食に関する指導を行う要である「栄養教諭制度」を創設し、その拡充を図っているところである。さらに、学校給食においては、地場産物の活用にも積極的に取り組んでいるところである。
  実績については、

  1. 栄養教諭の配置数が平成17年の制度創設以降年々増加
  2. 学校給食における地場産物の使用割合が漸増している。

  という成果が出ており、おおむね順調に進捗していると考えられる。

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.栄養教諭配置数
(栄養教諭配置数の増加率)
34名 359名
(955.8%)
986名
(174.7%)
2.学校給食における地場産物の使用割合(食材ベース)
21.0%
21.2% 23.7% 調査中

  (出典)

  1. 栄養教諭の配置数(文部科学省)
  2. 学校給食における地場産物の使用割合(食材ベース)(文部科学省)

3.事業概要

  文部科学省においては、平成17年度に制度が創設された栄養教諭が中心となり、学校・家庭・地域が連携しつつ、子どもに望ましい食習慣などを身に付けさせることができるよう、学校における食育をさらに推進するため、「食育推進プラン」として下記の事業等を実施している。

  • 食育推進基本計画で掲げられている地場産物の活用の促進のための体制整備の調査研究である「学校給食における新たな地場産物の活用方策等に関する調査研究」、
  • 改正学校給食法でも明記されている伝統的な食文化の理解を促進する「郷土料理等を活用した学校給食情報化推進事業」、
  • 栄養教諭免許状を円滑に取得できるようにするための「栄養教諭育成講習事業」、
  • 栄養教諭の資質向上を図るため、新規採用者等を対象にした研修の在り方について調査研究を行う「栄養教諭の専門性の高度化に関する先導的プログラムの研究開発」

  平成21年度は、学校給食法の一部改正に伴い、栄養教諭が食に関する指導を行うに当たり地域の産物を学校給食に活用すること等が明記されたことから、「学校給食における新たな地場産物の活用方策等に関する調査研究」等の事業を拡充するとともに、新規事業として、「食に関する指導の手引」を改訂し、また「学校における食育の推進と理解促進のための啓発資料の作成・配付」を実施する。

スキーム図

4.指標と目標

指標

  1. 栄養教諭配置数の前年度比増加率
  2. 学校給食における地場産物の使用割合(食材ベース)

目標

  1. 学校における食育を推進する上での栄養教諭の重要性にかんがみ、栄養教諭がさらに多く配置されることを目標とする。
  2. 食育推進基本計画において、学校給食における地場産物の使用割合を30パーセントとすることが明記されていることから、これを目標とする。

効果の把握方法

  本事業の効果は、調査を実施し、栄養教諭配置数の前年度比増加率や学校給食における地場産物の使用割合を把握する。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  平成19年度実績評価においては、引き続き食育・学校給食に関する施策の充実を図っていくことが求められていることから、一層の取組の充実を図っていく必要がある。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  近年、子どもを取り巻く生活環境が変化し、朝食欠食、偏食、孤食といった食に関する課題が生じている。子どもたちが健やかに育つための生活リズムを育み、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病を予防するためにも、子どもの発達段階に応じて、各教科の内容や学校給食を関連付けながら食に関する指導を推進する必要がある。また、平成20年6月には学校給食の充実を図るため、学校給食法の一部が改正され学校給食に関する規定の整備が行われたところである。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  先般の第169回国会での学校給食法改正において、学校給食の目的を食育の観点から、食に関する理解と判断力、自然の恩恵への理解、生命・自然の尊重、生産者への感謝と勤労の尊重、伝統的な食文化の理解や栄養教諭による食に関する指導の推進を明確に位置付けており、これらの施策を国として全国に、一部の目的に限定されることなく推進していく必要がある。
  本事業は、主に都道府県への委託事業により行うが、国は各地域の実践的な事例を通して、学校における食育や学校給食における課題を理解し、その課題を分析・類型化することが求められている。そうした課題に対する解決策を全国連絡協議会などで情報発信することにより、効果的に全国の学校における食育や学校給食の充実のための方策を普及・促進することが可能であることから、引き続き国がその役割を担っていく必要がある。
  他方、民間団体についても委託事業を行っているが、これら団体も実践的な取組を通して、子どもたちに食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けさせることに関して知見を有している。しかしながら、個別の活動だけではその規模やテーマが限定的であることから、国がそうした民間団体の知見や活動事例を活用し、食育や学校給食における課題を分析することにより、その解決策等を効果的に全国に提示する役割を担うことが必要である。

3.関連施策との関係

  本事業は、食育・学校給食に関連する事業を「食育推進プラン」として取りまとめ、総合的に目標に向けて取り組んでいるものであるため、関連施策はない。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

「教育振興基本計画」(平成20年7月1日:閣議決定)

  第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

  (3)基本的方向ごとの施策

  基本的方向2 個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員として生きる基盤を育てる

   2 規範意識を養い、豊かな心と健やかな体をつくる
  ◇食育の推進、地域の医療機関等との連携による心身の健康づくり
  子どもたちに望ましい生活習慣や食習慣を身に付けさせるため、栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域の連携による食育の充実を推進する。あわせて、食に関する指導の充実を図るため、学校給食において地場産物を活用する取組を促すとともに、米飯給食の一層の普及・定着を図る。

【その他の答申等】
  • 「子どもの心身の健康を守り、安全・安心を確保するために学校全体としての取組を進めるための方策について」(平成20年1月17日 中央教育審議会答申)
  • 「学校保健法等の一部を改正する法律」(平成20年6月18日公布)
  • 「食育推進基本計画」(平成18年3月31日:食育推進会議決定)
  • 経済財政改革の基本方針2008(平成20年6月27日:閣議決定)

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  本事業では、これまで、栄養教諭を中核とした学校における食育の指導体制の整備や地場産物の活用による学校給食の充実に取り組んだ結果、栄養教諭の配置数や学校給食における地場産物の使用割合が増加している。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  近年、朝食欠食、偏った栄養摂取、肥満傾向の増大など、子どもたちの食生活や健康状態について懸念される点が多く見られ、子どもたちに食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けさせることが国の重要課題となっている。
  このような状況において、学校における食育の推進や学校給食の充実を継続的に行うことは、個々の児童生徒が生涯を通じて健康で活力のある生活を送るための基礎が培われることが期待される。
  本事業は、栄養教諭を中核とした学校における食育の指導体制の整備や地場産物の活用により学校給食の充実を主たる取組としているところであるが、これにより改正学校給食法で掲げられている子どもたちへの食に関する適切な判断力の涵養、伝統的な食文化への理解等が図られ、更に今後、朝食欠食、偏った栄養摂取、肥満傾向増大等の子どもたちの食生活や健康状態の懸念事項の解消へとつながる効果が得られると考えられる。ひいては、施策目標2‐5「健やかな体の育成と学校安全の推進」における児童生徒が心身ともに健やかで安全に成長していくことができるよう、学校・家庭・地域が連携して心身の健康と安全を守ることのできる体制の整備を推進するとともに、児童生徒が自らの心身の健康をはぐくみ、安全を確保することのできる基礎的な素養の育成を図るという目標に結びつくものと考えられる。

D.効率性の観点

1.インプット

  本事業の予算規模は630百万円である。

  (新規)

  • 栄養教諭を中核とした食育推進事業 251,366千円
  • 「食に関する指導の手引」の改訂 55,837千円
  • 学校における食育の推進と理解促進のための啓発資料の作成・配付 37,578千円

  (拡充)

  • 学校給食の衛生管理等に関する調査研究 15,242千円
  • 学校給食における新たな地場産物の活用方策等に関する調査研究 87,318千円
  • 郷土料理等を活用した学校給食情報化推進事業 20,000千円

  (継続)

  • 栄養教諭育成講習事業 25,078千円
  • 栄養教諭の専門性の高度化に関する先導的プログラムの研究開発 13,740千円
  • 食育推進交流シンポジウムの開催 13,684千円
  • 食生活学習教材の作成・配付 109,792千円

  (内訳)

  • 諸謝金 24,460千円
  • 職員旅費 2,016千円
  • 委員等旅費 11,148千円
  • 庁費 54千円
  • 教職員研修費 226,489千円
  • 初等中等教育等振興事業委託費 365,468千円

2.アウトプット

  例年、各都道府県において、栄養教諭を中核とした食育推進事業や、学校給食における地場産物の活用が図られてきたところである。平成21年度においては、

  1. 学校給食法改正に基づく「食に関する指導の手引」の改訂、
  2. 食育推進を明確にした学校給食の目的及び目標を十分に周知することにより、改めて学校給食を実施する意義について、保護者等関係者の理解を深めるための「学校における食育の推進と理解促進のための啓発資料の作成・配付」、
  3. 食育推進基本計画で掲げられている地場産物の活用の促進のための体制整備の調査研究「学校給食における新たな地場産物の活用方策等に関する調査研究」、
  4. 改正学校給食法でも明記されている伝統的な食文化の理解を促進する「郷土料理等を活用した学校給食情報化推進事業」、
  5. 栄養教諭免許状を円滑に取得できるようにするための「栄養教諭育成講習事業」、
  6. 栄養教諭の資質向上を図るため、新規採用者等を対象にした研修の在り方について調査研究を行う「栄養教諭の専門性の高度化に関する先導的プログラムの研究開発」

  を行うこととしている。
  本事業の取組により、食に関する適切な判断力の涵養、伝統的な食文化への理解等が図られ、学校における食育や学校給食の充実がより一層推進されると考えられる。

3.事業スキームの効率性

  本事業の予算規模(559百万円)に対して、アウトプットとして、各都道府県等で栄養教諭を中核とした食育推進事業が展開されることを通して、1児童生徒が、学校教育活動の場で身に付けた食に関する確かな知識を実践することによって、家庭での食生活が向上する2学校現場のみならず、生産者、地域住民を事業に巻き込むことによって、地域全体が食育に関する関心を高めたり、食に関する確かな知識を身に付けることができる3地場産物の活用により、生産者との結びつきを強めるとともに、地産地消の推進に貢献できる4児童生徒が、地域で受け継がれる郷土食や食生活を学ぶことによって、郷土に対する愛着を高める効果を考えると、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

4.代替手段との比較

  本事業は国の委託事業により行うが、地方自治体の事業として実施することとした場合には、特色ある取組を行う地域等を広く全国に周知し、他の地域等が特色ある多様な取組を実施する波及効果を期待している本事業について十分な効果が期待できない。
  また、国の委託事業として行うことにより、各都道府県・指定都市教育委員会が、全国連絡協議会等での情報交換等を通じて、他の地域の効果的な取組を把握することにより、地域の実情に応じた各学校の取組が推進されるという波及効果も期待できる。

E.公平性の観点

  本事業は、事業の対象を全ての都道府県としていることから、公平性を担保できると判断。

F.優先性の観点

  子どもが健やかに成長していくことのできる環境を整備することは、学校教育を円滑に実施していく上で当然の前提となるものであることから、優先性は担保できると判断。

G.総括評価と反映方針

  平成20年6月に学校給食の充実を図るため、学校給食法の一部が改正され学校給食に関する規定の整備が行われたところであり、これを踏まえて平成21年度「食育推進プラン」として学校における食育・学校給食に関する施策をまとめ、効果的な事業実施を目指すとしたところである。
  事業開始年度を平成17年度、達成年度を平成21年度としており、今後、達成年度に向けてより一層、本事業の各施策を推進していく予定である。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --