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16.学校図書館の活性化推進総合事業(新規)【達成目標2-1-2】

平成21年度要求額:235百万円
  (平成20年度予算額:‐百万円)
  事業開始年度:平成21年度
  事業達成年度:平成24年度

主管課(課長名)

  • 初等中等教育局児童生徒課(磯谷 桂介)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  学校図書館の一層の活用に向けて、児童生徒の自発的・主体的な学習活動の支援、教員のサポート機能の強化、児童生徒の読書習慣の定着等に資する有効な取組をモデル的に実施し、その成果の普及を図る。

2.事業に至る経緯

  新しい教育基本法の理念を受けて、平成19年6月に改正された学校教育法では、義務教育として行われる普通教育の目標の一つとして、「読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと(第21条第5号)」が新たに規定された。また、先般公示された新しい小・中学校学習指導要領では、「言語力の育成」を新しい基軸として打ち出し、各教科等の学習を通じ、言語を使った活動を充実することとしている。
  政府においても、平成20年3月に子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第二次)を閣議決定し、児童生徒の読書習慣の確立や読書指導の充実を目指すとともに、学校図書館資料の整備・充実等を進めることとした。

3.事業概要

  学校図書館の活性化に向けて、以下の取組を実施する。

(1)学校図書館の活用高度化に向けた実践研究

1 学び方を学ぶ場としての学校図書館機能強化プロジェクト

  学校図書館は、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する「学習情報センター」としての機能を果たし、学校教育の中核的な役割を担うことが期待されている。
  そこで、

  • 1)児童生徒の興味・関心を一層高め、知る喜びを実感させる効果的な「調べ学習」を行う際の学校図書館活用のノウハウ
  • 2)各教科における学校図書館を活用した言語活動等の効果的な取組
  • 3)学校図書館利用指導から情報能力活用指導への発展的充実
  • 4)学校図書館における学びのサポート体制の整備の在り方

  など、児童生徒を学びへ導く取組について調査研究を行う。
  指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する18地域を指定する。

2 教員のサポート機能強化に向けた学校図書館活性化プロジェクト

  児童生徒の学力向上、言語力向上が求められる中、授業改善を図るためには、学校図書館のもつ教員サポート機能の向上を図ることが有効である。
  このため、教員が教材研究や授業準備に際して、学校図書館をより有効活用できるよう、

  • 1)教育センターや公共図書館等と連携した教材研究資料の供給体制の確立
  • 2)教員のレファレンスに的確に答えられる人材の育成・確保
  • 3)教材図書室の開設・運営

  等について、調査研究を行う。
  指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する18地域を指定する。

3 地域に根ざした学校図書館の放課後開放プロジェクト

  児童生徒の安全・安心な居場所づくりという観点から、放課後の学校図書館を地域の小学生等に開放していくことが求められている。また、異校種の児童生徒や地域住民にも開放することにより、学年、世代を超えた様々な人々が読書・本を媒介として出会う交流の場としての活用を、より一層促進することができる。学校図書館については、このような放課後開放を進め、放課後における読書活動等を展開することにより、児童生徒の読書センターとしての機能をより有効に発揮することが期待されるが、現状では学校図書館の地域開放は進んでいない。
  そこで、

  • 1)放課後児童クラブが併設された学校における図書館の開館
  • 2)過疎地域におけるスクールバス通学児童生徒のための学校図書館の放課後開館
  • 3)地域住民も利用できる「地域開放型図書館」の運営

  等の方策について調査研究を行う。
  指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する18地域を指定する。

スキーム図

(2)児童生徒の読書習慣の確立に向けた実践研究

  学校を中核とした「子ども読書の街」づくり推進プロジェクト

  活字離れ、読書離れ」の問題等が指摘される中、これまでも子どもの読書活動の取組が推進され、一定の成果を上げてきているが、児童生徒の読書量については、小学生・中学生・高校生と学年があがるにつれて減少する傾向もあり、大人になっても進んで本を読み続けるような読書習慣が多くの子どもたちに身についているとはいえない状況にある。
  学校において、児童生徒に読書習慣を身に付けさせる指導を進めて行く上では、児童生徒が多くの時間を過ごすことになる家庭や地域の関係者とも連携しつつ取り組みを進めていく必要がある。
  このため、学校図書館を活用しつつ読書活動の取組を学校で進めるととともに、学校が地域・家庭と連携して取り組むことにより読書習慣を確立させることが求められている。
  このようなことから、子どもの読書習慣の確立を目指し、学校を中核としつつ、地域や家庭と連携して、読書活動の推進を図るモデル事業を行うとともに、その取組の成果を全国に普及する。
  指定地域の選定に当たっては、有識者に実施計画の審査を依頼し、本プロジェクトの趣旨にあった取組を実施する10地域を指定する。

スキーム図

(3)これからの学校図書館の活用のあり方に関する調査研究と広報啓発

  これからの学校図書館の在り方について検討するため調査研究会議を設置して調査研究を行うとともに、ホームページや事例集などを通して、学校図書館活用に向けた全国の優れた取組について幅広い層へ発信していく。

4.指標と目標

指標

  • 授業における学校図書館利用頻度の変化
  • 教員の学校図書館利用頻度の変化
  • 放課後における学校図書館利用頻度の変化
  • 児童生徒の読書数の変化

参考指標

  全国学力・学習状況調査の児童・生徒質問紙の結果

目標

  • 授業における学校図書館利用頻度の上昇(年度目標)
  • 教員の学校図書館利用頻度の上昇(年度目標)
  • 放課後における学校図書館利用頻度の上昇(年度目標)
  • 児童生徒の読書習慣の定着(読書数の増加、不読者数の減少)(年度目標)
  • ※ 以上にあるような項目については、各学校が実情に応じた具体的な指標をたて、評価を行う。
  • 各学校が設定した指標に基づいて評価した結果、学校図書館利用頻度等が上昇した学校の割合を80パーセント以上にする(達成年度までの目標)

効果の把握手法

  本事業の効果は、指定された地域の協力校において、読書活動及び学校図書館の利用についての調査を実施し、教員や生徒等の変化等について検証する。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  達成目標2‐1‐3「今後の課題及び政策への反映方針」において、「(略)広く学校図書館及び子どもの読書の重要性について周知することを進める。このほか、読書活動については、「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づく「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」等を踏まえ、引き続き、その推進を図る。」と記述されていることを踏まえ、本事業を実施するものである。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  新しい教育基本法の理念を受けて、平成19年6月に改正された学校教育法では、義務教育として行われる普通教育の目標の一つとして、「読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと(第21条第5号)」が新たに規定された。また、平成20年3月28日に公示された新しい小・中学校学習指導要領では、「言語力の育成」を新しい基軸として打ち出し、各教科等の学習を通じ、言語を使った活動を充実することとしている。
  このような中、学校図書館は、児童生徒の想像力を培い、学習に対する興味・関心等を呼び起こし、豊かな心をはぐくむ、自由な読書活動や読書指導の場である「読書センター」として、また、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する「学習情報センター」として、その機能の充実を図り、学校教育の中核的な役割を担うよう期待されている。
  政府においても、平成20年3月に子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第二次)を閣議決定し、児童生徒の読書習慣の確立や読書指導の充実を目指すとしたところであり、本計画に基づいた取組の推進が必要である。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  本事業は国の委託事業により行うが、地方自治体の事業として実施するとした場合には、各々の地域のみの取組に終始し、大きな波及効果は期待できない。一方、民間団体等により実施される場合には、収益が上がることが大前提となるが、明確なビジネスモデルが構築されていない現段階において、民間団体等の参入は期待できない。
  したがって、本事業は、行政・国による関与が必要である。

3.関連施策との関係

1.主な関連施策

  ○学校図書館支援センター推進事業(施策目標2‐1)

  学校図書館の機能の充実・強化を図るため、教育センター等に、学校図書館の活用・運営に対して指導・助言等を行う学校図書館支援センターを置き、当該センターによる学校図書館に対する支援の在り方について調査研究行う。(平成21年度は廃止)

  ○子ども読書応援プロジェクト(施策目標2‐4)

  「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づく「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」を踏まえ、子どもが自主的に読書活動を行うことができるよう、読書ボランティアの活動の推進を中心とした、多様な地域活動と連携した「子ども読書応援団」の派遣等を実施するとともに、身近な地域における読書活動の気運を醸成するための読書大会の実施及び地域における読書ボランティアの養成、子どもの読書活動を家庭や地域に広めるためのHP等を通じた情報提供等を行うことによって、子どもの自主的な読書活動の推進体制を整備するとともに、子どもの自主的な読書活動の推進の社会的気運の醸成を図る。

2.関連施策との関係(役割分担・連携状況)

  資源共有や関連機関との連携のノウハウ等、「学校図書館支援センター推進事業」で得た成果を踏まえ、発展的に本事業を展開し、児童生徒の学習活動の支援、教員のサポート機能の強化、学校図書館の放課後開放等について調査研究を実施する。

  「子ども読書応援プロジェクト」は、子どもが自主的に読書活動を行うことができる環境を整備するため、1学校、図書館、公民館等へ地域の読書ボランティアの派遣等を行う「子どもの読書応援団推進事業」、2読書ボランティアの養成や年間を通じた啓発広報を展開し、身近な地域における読書活動の気運を醸成させる「子ども読書地域フロンティア事業」、3子どもの読書活動を応援する全国的な情報サイトの運営等を行う「子ども読書情報ステーション事業」によって、子どもの読書活動を推進・普及させていくものである。
  一方、本事業は、学校図書館を活用しつつ読書活動の取組を学校で進めるとともに、学校が地域・家庭と連携して、読書習慣の確立を図るモデル事業を行い、その取組の成果を全国に普及するものである。
  このように、両事業は、読書ボランティア等の団体を核とした子どもの読書活動を推進するための取組と、学校図書館を中核とした子どもの読書活動の推進方策に関する調査研究であり、目的や対象が異なる。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

・小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(平成20年1月17日 中央教育審議会答申)

  記載事項(抜粋)

  7.教育内容に関する主な改善事項

  (1)言語活動の充実

  なお、このように各教科における各教科等における言語活動の充実に当たっては、次のような点に特に留意する必要がある。

  • (略)
  • 第二に、読書活動の推進である。言語に関する能力をはぐくむに当たっては、読書活動が不可欠である。(略)学校、家庭、地域を通じた読書活動の一層の充実が必要である。
  • 第三は、学校図書館の活用や学校における言語環境の整備の重要性である。
・子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(平成20年3月18日 閣議決定)

  記載事項(抜粋)

  第5章 子どもの読書活動の推進のための方策

  3 子どもの読書活動の推進のための学校図書館等の機能の強化
  学校図書館は、児童生徒の想像力を培い、学習に対する興味・関心等を呼び起こし、豊かな心をはぐくむ、自由な読書活動や読書指導の場である「読書センター」としての機能と、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する「学習情報センター」としての機能を果たし、学校教育の中核的な役割を担うことが期待されている。特に、学校教育においては、児童生徒が自ら考え、主体的に判断し、行動できる資質や能力などの「生きる力」をはぐくむことが求められており、学校図書館には、様々な学習活動を支援する機能をはたしていくことが求められる。

・教育振興基本計画(平成20年7月1日 閣議決定)

  記載事項(抜粋)

  第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

  (3)基本的方向ごとの施策

   基本的方向2 2.規範意識を養い、豊かな心と健やかな体をつくる

  ◇体験活動・読書活動等の推進

  • (略)地域や家庭における読書活動の取組とも連携し学校図書館の機能の発揮を図る

   基本的方向4 2.質の高い教育を支える環境を整備する

  ◇学校図書館の整備の促進

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  本事業により、教科指導における学校図書館の効果的な活用や、放課後の利用を推進することで、児童生徒等が学校図書館を利用するようになることが見込まれる。
  また、授業の準備や教材研究に活用できるよう、教員のサポート機能を強化することにより、教員の学校図書館利用頻度の増加が見込まれる。
  さらに、学校図書館を中心として家庭や地域も巻き込んだ読書活動の推進を図ることで、児童生徒の読書習慣の定着が見込まれる。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  これまでの読書活動の推進に向けた取組に加え、学校図書館の「学習情報センター」としての機能の強化及び「教員のサポートセンター」としての機能の強化や「子ども読書の街」の推進を図ることで、達成目標2‐1‐3における学校図書館機能の強化を図ることができ、児童生徒の主体的な学習活動や読書活動の充実を図ることができると考える。

D.効率性の観点

1.インプット

  本事業の予算規模は235百万円である。

  (内訳)

  • 諸謝金 1,600千円
  • 職員旅費 910千円
  • 委員等旅費 2,447千円
  • 教職員研修費 14,075千円
  • 教育方法等改善研究委託費 216,423千円

2.アウトプット

  • (1)‐1 全国18地域で実施(21年度指定地域は原則2年間の実施を目指す)
  • (1)‐2 全国18地域で実施(21年度指定地域は原則2年間の実施を目指す)
  • (1)‐3 全国18地域で実施(21年度指定地域は原則2年間の実施を目指す)
  • (2)‐1 全国10地域で実施
  • (3) 有識者会議の開催及び成果物の作成

  本事業により、学校図書館の活性化が図られるとともに、その成果を集約し、全国に発信することによる波及効果も期待され、本事業は効率的・効果的に実施されると判断される。

3.事業スキームの効率性

  本事業の予算規模(235百万円)に対して、アウトプットとして64地域に本事業を委託することを通し、学校図書館の充実・発展させるべき機能の運用についての様々なモデルが構築され、その成果を全国に普及できることを考えると、インプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

4.代替手段との比較

  本事業は国の委託事業により行うが、地方自治体の事業として実施するとした場合には、各々の地域のみの取組に終始し、大きな波及効果は期待できない。一方、民間団体等により実施される場合には、収益が上がることが大前提となるが、明確なビジネスモデルが構築されていない現段階において、民間団体等の参入は期待できない。
  さらに、学校図書館の機能強化を図るための国の事業は他に存在せず、代替可能性がない。

E.公平性の観点

  本事業は全国の市町村に対して公募し、専門家による審査を経て、実施校を決定する予定であり、公平性は担保できると判断する。

F.優先性の観点

  学校図書館は、児童生徒の想像力を培い、学習に対する興味・関心等を呼び起こし、豊かな心をはぐくむ、自由な読書活動や読書指導の場である「読書センター」として、また、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する「学習情報センター」として、その機能の充実を図り、学校教育の中核的な役割を担うよう期待されている。
  政府においても、平成20年3月に子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第二次)を閣議決定し、児童生徒の読書習慣の確立や読書指導の充実を目指すとともに、学校図書館資料の整備・充実等を進めることとされたところである。また、6月には衆・参両院において2010年を国民読書年とする議決がなされたところであり、本事業は優先すべき政策であると考える。

G.総括評価と反映方針

  以上の評価の結果、本事業が学校図書館の活性化を図る上では重要かつ有効と判断される。
  また、本事業は、子どもの読書活動の推進等に関連する諸事業のうちでも、とりわけ学校図書館の充実そのものを目的として実施するものであるが、政策評価ヒアリングを踏まえ、そのような事業の特徴、性格付けをより一層明確化し21年度概算要求に反映した。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。ただし、関連施策との関係を整理する。

指摘に対する対応方針

  指摘を踏まえ、対応済み。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --