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8.家庭教育手帳の作成(拡充)【達成目標1-4-1】

  平成21年度要求額:76百万円
  (平成20年度予算額:65百万円)
  事業開始年度:平成15年度
 事業達成年度:平成‐年度

主管課(課長名)

  • 生涯学習政策局男女共同参画学習課(高口 努)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  家庭の教育力の低下が指摘される中、乳幼児や小学生等を持つ各家庭への情報提供や家庭教育に関する学習機会等での活用を促すため、家庭教育に関するヒント集(家庭教育手帳の原版)を全国の教育委員会等に提供し、家庭の教育力の向上を図る。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  都市化、核家族化及び地域における地縁的なつながりの希薄化等により、家庭の教育力の低下が指摘される中、文部科学省においては、毎年特定の年齢の子どもを持つ親等に学校等を通じて直接「家庭教育手帳」の配付を行ってきた。そして、平成20年度からは配付方法を変更し、より多くの方に家庭教育手帳について周知し、家庭教育支援の重要性を普及啓発するために、文部科学省では電子媒体を作成し、教育委員会へ提供して各家庭への配付や家庭教育に関する学習機会等での活用促進を図ることとした。
  こうした中、改正教育基本法第10条で家庭教育支援が規定されたことや、教育振興基本計画等において家庭教育支援の重要性が盛り込まれたことなど、社会全体での家庭教育支援の必要性がさらに高まっており、各地域で家庭教育支援のための学習機会の提供や人材養成等が行われているところである。
  このため、引き続き家庭教育手帳の作成により、各地域の取組を活性化させるとともに、その重要性について周知し、すべての親へのきめ細かな家庭教育支援の充実を図っていく必要がある。

3.事業概要

  「乳幼児編」、「小学生(低学年~中学年)編」及び「小学生(高学年)~中学生編」の3種類の家庭教育手帳の原版を作成し、文部科学省のホームページに掲載するとともに、家庭教育手帳の原版を電子媒体に収め、全国の教育委員会等に配付する。また、点字版の家庭教育手帳を印刷製本し、全国の図書館等に配付する。
  なお、これまで学校等を通じて各家庭に配付してきたが、平成20年度から家庭教育手帳を収めた電子媒体を各教育委員会等に提供する方式に変更した。
  また、平成21年度においては、シンクタンク等に委託し、ほぼ3年周期で実施している手帳の活用状況や内容に対する保護者のニーズ等を把握するための調査を実施する。

家庭教育手帳の作成

4.指標と目標

指標

  • 家庭教育手帳の認知度、満足度の増

目標

  平成20年度からは、国から保護者への直接配付を、地域の実情に応じた柔軟かつ多様な利活用が可能となるよう、家庭教育手帳を収めた電子媒体を全国の教育委員会等に提供する方式に変更し、多様な方法による保護者への提供等その活用の向上を目指す。

効果の把握手法

  シンクタンク等に委託して手帳の活用状況を調査し、家庭教育手帳の認知度や内容に対する満足度を把握する。

  平成20年度からは、国から保護者への直接配付を、地域の実情に応じた柔軟かつ多様な利活用が可能となるよう、家庭教育手帳を収めた電子媒体を全国の教育委員会等に提供する方式に変更し、多様な方法による保護者への提供等その活用の向上を目指す。
  そのため、シンクタンク等に委託して手帳の活用状況を調査し、家庭教育手帳の認知度や内容に対する満足度を把握し、過去の調査結果(90パーセントが「参考になる」、70パーセントが「不安や悩みの解消に役立った」と回答)を向上させることを図る。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  「予定したすべての親への情報提供がなされたか」の判断基準について、想定どおり達成したものと判断。
  全ての親が子育てに関する情報を入手できるようにするため、平成11年度より、中学生以下の子どもを持つ全ての家庭を対象として家庭教育手帳の作成・配付等を行っている。平成19年度における家庭教育手帳の配付数は予定通り524万部(3分冊の合計)に達した。このことから、予定した全ての親への情報提供が行われて、親の子育てに関する悩みや不安の解消に相当程度寄与しているものと考えられ、想定どおり達成したものと判断。
  なお、参考として、満足度についても、平成17年度11月に実施した「『家庭教育手帳』の活用状況に関する調査」においては、家庭教育手帳の内容に対する評価では約90パーセントの配付対象者が「参考になる」と回答し、また、70パーセント以上の保護者が不安や悩みの解消に、家庭教育手帳が役立ったと回答しているが、その後、同趣旨の調査は行っていない。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  都市化、核家族化及び地域における地縁的なつながりの希薄化等により、家庭の教育力の低下が指摘されているが、子どもも社会の構成員の一人であり、将来の我が国を支える存在であることから、国においても家庭教育の支援を行う責任と役割がある。
  また、改正教育基本法第10条に家庭教育に関する規定が新たに設けられ、国等について保護者に対する学習の機会及び情報の提供などの家庭教育支援のために必要な施策を講ずるよう規定された。
  そして、同法を受けて閣議決定された教育振興基本計画においても、国が行う重点施策として、子育てに関する情報の提供など家庭の教育力の向上に向けた総合的な取組を推進し、身近な地域においてきめ細かな家庭教育支援が実施されるよう促すことが盛り込まれた。
  このような中、文部科学省では、一人ひとりの親が家庭を見つめ直し、それぞれ自信を持って子育てに取り組んでいく契機となるよう、家庭教育に関するヒント集(家庭教育手帳)を作成し、情報の提供を図ってきたところである。
  本事業については、平成17年度に実施した家庭教育手帳の活用状況の調査結果において、配付対象者の90パーセントが「参考になる」と回答し、70パーセントの保護者が「不安や悩みの解消に役立った」と回答しており、必要性の高い事業であることから、定期的に家庭教育手帳の認知度や内容に対する満足度を把握しつつ、今後も継続実施していく必要がある。
  なお、提供方式を変更したことにより、国(手帳の一括作成)と地方自治体(地域の実情等に応じた利活用)との役割の一層の明確化を図った。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  家庭教育手帳については、文部科学省が家庭教育に関するヒント集として作成・配付を行ってきたものであり、各地域では実情に応じた学習講座を提供する際に基本的事項として活用されていることから、引き続き文部科学省で作成を担当する必要がある。また、家庭教育手帳のような家庭教育に関する基礎的・基本的な情報を、家庭教育に関する学習の機会のない家庭や父子又は母子家庭で経済的に余裕のない家庭も含めた多様な家庭に対して提供することや、必要部数の差違等から地方公共団体毎に作成が困難な点字版の家庭教育手帳の作成などについては、まさに国が取り組むべきことである。
  さらに、文部科学省の委託調査研究により、これまでほぼ3年の周期で活用状況調査を行ってきたが、平成20年度からは配付方法を変更し、国による直接の配付ではなく、教育委員会への電子データ提供としたことから、事業実施方法の変更時期における各地域の対応状況の把握や、活用促進のための内容の充実等のために、作成を担う文部科学省として調査を行う必要がある。

3.関連施策との関係

1.主な関連施策 施策目標1‐4

  ○地域における家庭教育支援基盤形成事業(生涯学習政策局男女共同参画学習課)

  家庭の教育力の向上を図るため、身近な地域において子育てサポーターリーダー等で構成する「家庭教育支援チーム」を設置し、子育てに無関心な親や不安や悩みを持つ孤立しがちな親など、多様な状況の子育て中の保護者に対するきめ細かな家庭教育支援の効果的な手法を模索・開発を行うことなどを通じて、家庭教育支援基盤の形成を図るモデル事業を実施し、その成果の全国的な普及を行う。

  ○子どもの生活習慣づくり支援事業(生涯学習政策局男女共同参画学習課)

  家庭における食事や睡眠など、基本的生活習慣の乱れに起因した子どもたちをめぐる問題は、個々の家庭の問題として見過ごすのではなく、社会全体の問題として地域一丸となって取り組むことが必要である。
  このため、平成20年度までの3年間実施した「子どもの生活リズム向上プロジェクト」における先進的な実践活動等についての調査研究成果をもとに、子どもの基本的生活習慣の定着を図る普及モデルの検証を行う。

2.関連施策との関係(役割分担・連携状況)

  本事業が家庭教育の重要性等の普及啓発のため、各家庭への配付も含めた活用促進を図る事業であり、地域における家庭教育支援基盤形成事業は、家庭教育支援チームを中心として身近な地域におけるきめ細かな家庭教育支援のための基盤形成を総合的に進めること、子どもの生活習慣づくり支援事業は、家庭教育支援のための重点分野への対応のため、過去の構築モデルを実践・検証すること、といった独立した目的をもつ事業でありながら、家庭教育支援チームの活動等の中で子どもの生活習慣づくり支援をテーマにした学校や福祉関係者等の連携促進や、家庭教育手帳を活用した学習講座の提供等、効果的に連携しながら、いずれも地域において行われている家庭教育支援事業の活性化による一層の充実を図るために実施されるものである。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

教育再生会議「社会総がかりで教育再生を・第二次報告」(平成19年6月1日)

  提言3 親の学びと子育てを応援する社会へ
  国、地方自治体は、父親の子育て参加への支援、訪問型の家庭教育支援や育児相談など、保護者を支援する施策を充実する。また、PTAの会合、家庭教育学級や妊婦健診、子供の健診等保護者の多く集まる機会を活用した親の学び、子育て講座、親子が学び遊べる場を拡充する。

中央教育審議会「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について‐知の循環型社会の構築を目指して‐(答申)」(平成20年2月19日)

  <第1部 今後の生涯学習の振興方策について>

  4.具体的方策

  (2)社会全体の教育力の向上‐学校・家庭・地域が連携するための仕組みづくり‐

   (身近な地域における家庭教育支援基盤の形成等)
   これまでの家庭教育支援の取組として、家庭教育に関する理解を深める場や機会を保護者等に対して提供することを中心とした支援策が行われてきた。今後は、子育てに無関心な保護者や子育てに不安や悩みを持つ孤立しがちな保護者、子育てに関心は高いが学ぶ余裕のない保護者等に対しても十分な支援を行うことが必要である。このため、このような保護者も含めた様々な保護者に対するきめ細かな家庭教育支援を積極的に進めていくことが課題であり、地域コミュニティや企業を含む社会全体で家庭教育を支えていくためのよりよい環境を醸成していくことが重要である。

   (家庭教育を支援する人材の養成)
   地縁的なつながりの減少等により、地域や社会全体で親子の学びや育ちを支える環境が崩れてきているとの指摘もある。家庭教育支援を行うに当たっては、上述のとおり地域社会や企業を含む社会全体で家庭教育を支えることが必要であり、地域において関係機関との連携や保護者同士をつなぐこと等を担う人材が求められている。このため、家庭教育の支援のための取組に携わる子育てサポーターや子育て経験者等を対象として講習を行い、地域における支援活動全般の企画・運営や子育てサポーター等の資質向上を担う人材(子育てサポーターリーダー等)を養成する必要がある。

教育振興基本計画(平成20年7月1日閣議決定)

  第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

  (3)基本的方向ごとの施策

  2 家庭の教育力の向上を図る
  【施策】子育てに関する学習機会の提供など家庭の教育力の向上に向けた総合的な取組の推進
  それぞれの家庭が置かれている状況やニーズを踏まえ、かつ、家庭教育の自主性を尊重しつつ、子育てに関する学習機会や情報の提供、相談や専門的人材の養成などの家庭教育に関する総合的な取組を関係機関が連携して行えるよう促す。こうした取組の成果をすべての市町村に周知し、共有すること等を通じ、広く全国の市町村で、地域の子育て経験者や保健師、民生委員などの専門家が連携し、チームを編成して支援するなど、身近な地域におけるきめ細かな家庭教育支援が実施されるよう促す。

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  文部科学省が実施した平成17年度の利用状況調査では、その認知度について、非配付対象者のうち公民館等利用者の6割、インターネット調査における2割程度しか認知していなかったところである。その後、家庭教育支援全般についてのPRポスター、パンフレット等による周知を行っており、また平成19年度まで実施した「家庭教育支援総合推進事業」における学習機会の提供において、家庭教育手帳の掲載内容をテーマに取組を行っている地域もあるため、認知度等については向上の見込みがある。
  また、平成20年度からの配付方法の変更にともない、平成17年度の利用状況調査で一定の満足度等の評価を得ている家庭教育手帳について、そのまま地方自治体で印刷して配付することや、部分的に学習機会の提供等が活用することが考えられるため、活用する市町村数は多くなることが見込まれる。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  家庭教育手帳を作成し、地域の実情に応じて活用することにより、域内における家庭教育支援の重要性の普及に貢献することや、提供される学習内容の充実など、すべての親に対するきめ細かな家庭教育支援が行われ、家庭教育力の向上につながる。

D.効率性の観点

1.インプット

  • 家庭教育手帳の作成 76百万円

   (内訳)

  • 諸謝金 1,231千円
  • 委員等旅費 227千円
  • 庁費 63,365千円
  • 生涯学習振興事業委託費 11,177千円

2.アウトプット

家庭教育手帳(原版)の作成

   → 平成20~22年度 すべての都道府県・政令指定都市・市区町村教育委員会に原版を提供

家庭教育手帳の満足度等の調査研究

   → 平成20年度実施なし 平成21年度サンプル(40,000世帯)調査実施 平成22年度実施なし

3.事業スキームの効率性

  本事業については、これまで文部科学省で冊子を印刷し、学校等を経由し保護者に直接配付していたが、平成20年度からは電子媒体を教育委員会に提供することとした。これにより、地域の実情に応じて、家庭教育手帳の特定部分について広報誌やホームページへの掲載、学習会時の教材としての利用など、多様な利活用が可能となり、広く普及啓発が図られ効率的である。
  また、このような取組の効果を測定しつつ進めていくため、インプットとアウトプットの関係は適切なものとなる。

4.代替手段との比較

  代替手段としては、他の媒体と併せて作成・配付することなどが考えられるが、ヒント集として盛り込むべき内容が80ページ程度あることから、他の媒体との合冊は考えにくい。また、利用者の使いやすさを考慮し、見開きで最低限のエッセンスにより内容が構成されていることなども考慮し、他の媒体との合冊ではなく、家庭教育支援に関する単独のものとして作成することが効率的である。

E.公平性の観点

  家庭教育手帳は文部科学省が子育てのヒント集として作成し、すべての自治体に提供を行うものである。提供を受けた各自治体では、それぞれの家庭教育・子育て支援情報等を追加するなど、家庭教育支援に係る総論的な記述を用意しつつ、地域の実情に応じた配付・活用ができることから、十分な公平性がある。

F.優先性の観点

  上述のとおり、本事業の実施により、家庭教育支援に係る総論的な記述を用意しつつ、地域の実情に応じた配付・活用ができることから、家庭教育支援の重要性を直接親等に伝えることができる可能性を含め、地域の既存の取組の活性化を図ることができるため、優先して実施すべきものである。

G.総括評価と反映方針

  事前評価により、達成目標等の明確化するとともに21年度概算要求に反映する。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --