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2.環境教育総合プログラム開発事業(新規)【達成目標1-3-1】

平成21年度要求額:489百万円
  (平成20年度予算額:‐百万円)
  事業開始年度:平成21年度
 事業達成年度:平成23年度

主管課(課長名)

  • 生涯学習政策局社会教育課(森 晃憲)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  • 市町村において、NPO団体や企業、行政等が連携し、市民総がかりでの環境教育の総合的なモデルプログラムを開発し、先導的な教育プログラムを全国に普及していくことを通して、社会教育においても環境教育を積極的に実施し、国民一人一人が環境保護の大切さを認識し、主体的に活動していくようになること、また、洞爺湖サミットにおいて掲げられた地球温暖化対策のための温室効果ガス半減目標に寄与することを目的とする。
  • NPO団体や企業、行政等が連携し、市民総がかりの環境教育を実施することで、持続可能な社会づくりに携わる人材育成を目指す。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  社会教育の分野では、ボランティア活動推進事業として、環境美化活動や環境保全学習会、自然の中での体験活動等、様々な取組が行われてきた。平成19年度実施された「学びあい、支えあい」地域活性化推進事業においては、環境に関する活動が341事業行われ、全国で活動基盤が広がり、環境に対する住民の意識も高まりつつある。しかし、これまでの活動は団体単独で行われているものであり、他の団体との連携や地域社会全体を巻き込んだ環境教育活動には至ってはいない。
  1997年12月に京都議定書が議決されて以来、世界的にも注目されている環境問題に関しては、2008年7月の「北海道洞爺湖サミット」において、「2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量の50パーセント削減する目標というビジョンの共有」や「森林・生物の多様性・3R及び持続可能な開発のための教育(ESD)といった環境問題に取り組むことの重要性が確認された」との議長総括がなされ、その関心がますます高まっている。
  環境問題への関心を高めるためには、個別の取組を行うことがまず必要であり、これまでに一定の成果を上げてきた。それに対して、現在のようにより関心が高まってきた現状においては、それらを市民総がかりの総合プログラムへと昇華させる必要性が生じている。

3.事業概要

  • 全国47都道府県において各都道府県の1市町村に本事業を委託し、「環境教育総合プログラム開発実行委員会」を設置する。
  • 関係機関や団体が、環境教育に関する共通意識をもち、互いにネットワークを構築しながら、地域住民が総がかりで環境教育・実践活動を進めていくモデルプログラムの開発を行う。
  • 地域住民が環境教育プログラムの開発や実践に取り組むことにより、持続可能な地域づくりにつながる人材育成を行う。

スキーム図

4.指標と目標

指標

  • 環境活動に対する意識や活動参加実態等を調査し、指標とする。

目標

  • 47地域での環境教育総合プログラムの開発による環境に対する意識の向上を目標とする。
  • 環境学習への幅広い年代からの参加を目標とする。

効果の把握手法

  • 事業実施市町村が、事業の前後に行うアンケート調査

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  平成19年度実績評価の達成目標1‐3‐1において「地域の教育力育成に絞り、目的の明確化を図りながら、地域における活動を継続化していくための組織や人材育成をさらに図っていく必要がある」とされていることを受け、平成21年度においては、環境教育という観点から、他の団体との連携や地域社会全体を巻き込んだ環境教育活動を推進する本事業を実施する。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  「教育振興基本計画」(平成20年7月1日閣議決定)において、「いつでもどこでも学べる環境の整備」が盛り込まれており、「環境教育の推進」や「持続可能な社会の構築に向けた教育に関する取組の推進」が挙げられている。
  平成20年7月29日には、「低炭素社会づくり行動計画」が閣議決定され、環境問題に取り組む団体、人材とも連携し、学校や地域で排出削減に役立つ教育を進める仕組みを取り入れていくこと、また、地域におけるNGO/NPO、企業、地方公共団体等のパートナーシップによる環境保全の取組を支援し、地域ぐるみの国民運動など地域に根ざした活動が定着して全国に広がり、国民一人一人が足元から行動する社会を目指すことが本行動計画に盛り込まれている。
  環境問題については、洞爺湖サミットの議長総括や京都議定書にある約束期間の開始等、具体的な取組を行う必要性が高く、今すぐ対応すべき緊急的な課題である。
  環境問題に対する取組は、行政や企業だけに任せておくのではなく、市民一人一人が意識し、総がかりで取り組んでいかなければならない緊急性の高い問題であり、社会教育における環境教育を市民総がかりで進めていく必要がある。そのためにも、関係団体単独の活動だけではなく、関係機関や団体が連携を図った総合的なモデルプログラムを47都道府県で1地域のプログラム開発を行い、県内への普及と共に全国への普及を図っていく必要がある。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  環境教育については、各地域でそれぞれ環境美化活動や環境保全学習等に取り組んできているところであるが、各団体による単独の活動が多く、広がりに欠ける。このため、環境教育を市町村全体で総合的に取り組むものとして全国へ広げていくためには、国が主体となって先導的な環境教育プログラムを開発し、地域に根ざした様々なプログラムを全国へ普及していく必要がある。
  また、上記の通り、教育振興基本計画においても「持続可能な社会の構築に向けた教育に関する取組の推進」及び「環境教育の推進」を関係府省連携の下に実施することが求められている。

3.関連施策との関係

1.主な関連施策

  ○人権教育推進のための調査研究事業(生涯学習政策局社会教育課)
  人権尊重社会の実現に向け、社会教育における人権教育を一層推進するため、人権に関する学習機会の充実方策等について実践的な調査研究を行うとともに、その成果の普及を図る。

2.関連施策との関係

  本事業と人権教育推進のための調査研究事業はともに、地域における様々な活動を支援して地域の教育力の向上を図るものであるが、本事業は様々な機関・団体等との組織的な連携を通して、地域における学習活動の成果を生かすことを目的とする施策である一方、人権教育推進のための調査研究事業は、人権等に関する学習機会の充実を図る施策である。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

●教育振興基本計画(平成20年7月1日閣議決定)(抄)

  ◇環境教育の推進
  
環境教育の充実のための取組や仕組みづくりを推進するため、関係府省や地方公共団体の関係部局が連携し、家庭、学校、地域、企業等における生涯にわたる環境教育・学習の機会の多様化を図るとともに、指導者の質の向上を図る。

  ◇持続可能な社会の構築に向けた教育に関する取組の推進
  
一人一人が地球上の資源・エネルギーの有限性や環境破壊、貧困問題等を自らの問題として認識し、将来にわたって安心して生活できる持続可能な社会の実現に向けて取り組むための教育(ESD)の重要性について、広く啓発活動を行うとともに、関係府省の連携を強化し、このような教育を担う人材の育成や教育プログラムの作成・普及に取り組む。

●低炭素社会づくり行動計画(平成20年7月29日閣議決定)(抄)

  ◇低炭素社会や持続可能な社会について学ぶ仕組み

  環境教育に取り組む団体、人材とも連携し、「持続可能な開発のための教育(ESD)」の機会の充実を図り、学校や地域で排出削減に役立つ教育を進めることで、生涯を通してあらゆるレベル、あらゆる場面の教育において、低炭素社会や持続可能な社会について教え、学ぶ仕組みを取り入れていく。

●北海道洞爺湖サミット議長総括(平成20年7月9日)(抄)

  我々は、2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量の少なくとも50パーセントの削減を達成する目標というビジョンを国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のすべての締約国と共有し、かつ、この目標をUNFCCCの下での交渉において、これら諸国と共に検討し、採択することを求める。

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  地球規模の環境悪化の状況は、更に深刻化しており、洞爺湖サミットが行われた本年度は、環境に関する国民の関心は今まで以上に高まっている。また、市民レベルの活動に関しては、今までに地域やNPO団体による地道な環境保護活動が実施されており、市民が環境に関する活動を実践する基盤は育ってきている。
  本事業は、これまで単独で実施されていた個々の取組を、市町村レベルで関係諸団体の連携を図りながら総合的に実施するプログラム開発をしていくことを狙っており、これまで全国各地で培われてきた学習基盤を基に都道府県ごと、全国の47地域での様々なプログラム開発されることが見込まれる。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  環境教育推進のための総合的なプログラム開発は、温室効果ガス排出削減など環境問題に対する市民意識の向上やそのための活動促進につながるだけでなく、関係機関や団体等のネットワークの構築を図りながら、市民総がかりのプログラム開発であることから、様々な機関・団体等との組織的な連携を通して、地域における学習活動の成果を生かした取組につながるものである。

D.効率性の観点

1.インプット

  • 要求予算額 489百万円
    • 謝金:737千円
    • 旅費:949千円
    • 委員等旅費:1,117千円
    • 庁費:40,111千円
    • 委託費:446,782千円

2.アウトプット

  • 単年度
    • 47地域の市町村において環境教育に関する総合的なプログラムが開発・実施される。
  • 達成年度
    • 141プログラムの開発と実施(継続プログラムもあり)

3.事業スキームの効率性

  本事業は、環境教育を市町村全体で行っていく場合の総合的なプログラム作成と人材育成を目的としており、NPOや各種社会教育団体、企業、学校、行政等との連携による総合的、継続的な活動の実施を想定している。事業規模は、市町村規模での事業を想定しており、1地域あたりの委託費(9,500千万円)の設定も適切であると考える。

4.代替手段との比較

  これまでのように、全国展開で環境教育の実施を進めても、現在関係省庁等で行われているように関係機関や団体による単独の活動プログラム開発に止まるものと考えられる。それに対して、本事業は、市町村全体を巻き込んだプログラム開発を目的としており、市民総がかりの環境教育や環境保護活動が実施される。また、そこで開発されたモデルプログラムを全国へ普及・啓発していくことにより、多くの市民を巻き込んだ社会教育における環境教育を推進していくことができる。

E.公平性の観点

  本事業は、全国を対象として募集し、企画競争により委託先を決定していく。そのため、公平性は担保できると判断する。

F.優先性の観点

  温室効果ガス削減などの環境問題への対応は、地球規模の問題であり、洞爺湖サミットでもイニシアティブをとった我が国としては、国を挙げて取り組んでいくべき課題である。この課題は、行政や企業が行うだけでなく、市民レベルの学習や活動が非常に重要になる。国民の意識や関心の高まりもあり、優先されるべき内容であると考える。

G.総括評価と反映方針

  本事業においては、モデルプログラムの開発とともに具体的な事業実践も行うことを想定しており、社会教育において市民総がかりで環境教育を実施していくことで、市民意識の向上と地球環境保全を目指すものである。事業実施を通じてもたらされた意識の変化や人材育成などの成果を図るため、アンケート調査の項目を吟味し、データ収集に努める必要がある。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。

2.政策評価に関する有識者委員からの指摘・意見等

  代替手段との比較において、他省庁との間のプライオリティを考えるに当たっては、文科省の事業は市町村を巻き込んだ事業であることを特徴付けるのであれば、それらを意識した何らかの指標を示した方がよい。

指摘に対する対応方針

  指摘を踏まえ、市町村等の事業の実施者に対し、事業の総括の報告を求める等の対応を検討する。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --