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施策目標12-1 芸術文化の振興

(基準年度:19年度・達成年度:23年度)

  優れた文化芸術への支援、新進芸術家の人材育成、子どもの文化芸術普及活動、地域における文化芸術活動の推進等を通じて、我が国の芸術文化活動水準の向上を図るとともに、国民全体が、芸術文化活動に参加できる環境を整備する。

主管課(課長名)

  • 文化庁文化部芸術文化課(清水 明)

関係課(課長名)

評価の判断基準

  各達成目標の平均から判断(S=4、A=3、B=2、C=1として計算)。

  • S=3.4以上~4.0
  • A=2.6以上~3.4未満
  • B=1.8以上~2.6未満
  • C=1.0以上~1.8未満

平成19年度の状況と総合評価結果

達成目標12‐1‐1 S

  「芸術創造活動重点支援事業」については、平成18年度の我が国の主要芸術団体における自主公演数が過去5年間の平均自主公演数を超えている。
  「メディア芸術祭」については、平成19年度における当該事業の応募数、来場者数が平成18年度の応募数、来場者数を上回っている。このことから想定した以上に達成したと判断する。

達成目標12‐1‐2 A

  「新進芸術家海外留学制度」については、平成19年度の派遣者数が過去5年間の派遣者数を若干下回っており、応募者数が過去5年間の応募者数を若干上回っている。「芸術団体人材育成支援事業」については、平成19年度の支援団体数が過去5年間の平均支援団体数を大幅に超えている。このことから想定通り達成したと判断する。

達成目標12‐1‐3 S

  「本物の舞台芸術体験事業」、「学校への芸術家等派遣事業」、「「文化芸術による創造のまち」支援事業」、「舞台芸術の魅力発見事業」については、「児童・生徒に与える効果」、「実施公演数・支援件数」とも想定した以上に達成したと判断する。

  よって、施策目標12‐1の下の各達成目標については、全体として概ね順調に進捗しており、これらの達成目標を達成することで、我が国の芸術文化活動水準の向上を図るとともに、国民全体が芸術文化活動に参加できる環境を整備するという基本目標の達成に寄与したものといえる。以上の状況を総合的に勘案すると、施策目標12‐1については、想定した以上に順調に進捗しているものと判断する。

  評価結果:S

必要性・有効性・効率性分析

必要性の観点

  平成19年2月に閣議決定された「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第2次基本方針)」において「文化芸術の振興に当たって重点的に取り組むべき事項」として、「日本の文化芸術の継承、発展、創造を担う人材の育成」「文化芸術活動の戦略的支援」「地域文化の振興」、「子どもの文化芸術活動の充実」が言及されているところである。また、映画やアニメなどの我が国のメディア芸術の振興については、福田総理の所信表明演説をはじめ「知的財産推進計画」等においても言及されており、政府をあげて取り組むべき課題のひとつに挙げられている。あわせて、子どもへの文化芸術体験活動は、平成20年7月に閣議決定された「教育振興基本計画」の中でも言及されており、今後もその推進を図ることが求められている。以上から芸術文化の振興を引き続き実施していく必要性は極めて高い。

有効性の観点

  文化芸術活動への支援を行うことにより文化芸術団体の財政基盤の安定が図られ、独自の予算では実施が難しい意欲的な公演や実演など優れた文化芸術活動が行われることが可能となる。また、将来が期待される新進芸術家の海外での研修や文化芸術団体が自主的に行う人材育成活動に支援を行うことにより優れた文化芸術活動の担い手となる専門的な人材の育成が図られる。また、子どもの文化芸術体験活動の機会の提供により、子どもたちの豊かな感性や創造性、コミュニケーション能力が育まれ、我が国の文化芸術水準の底上げが図られると同時に教育の振興にも資する。これらにより芸術文化の振興が図られるとの効果があると判断した。

効率性の観点

事業インプット

  • 芸術文化の振興に必要な経費 15,201百万円(平成19年度予算額)
    • 芸術文化振興一般経費 22百万円
    • 世界水準の舞台芸術公演・伝統芸能等への重点支援等 6,021百万円
    • 「日本映画・映像」振興プラン 1,985百万円
    • 世界に羽ばたく新進芸術家等の人材育成 2,231百万円
    • 感性豊かな文化の担い手育成プランの推進 4,128百万円
    • 地域文化活動活性化推進事業 423百万円
    • 芸術祭等 390百万円
  • 文化功労者年金の支給に必要な経費 756百万円
  • 日本芸術院会員年金の支給等に必要な経費 335百万円

事業アウトプット

  本事業の実施により、1質の高い文化芸術活動が安定的・継続的に行われる、2新進芸術家等の育成が図られる、3子どもたちに優れた文化芸術活動の体験機会が提供されるとともに地域文化の振興が図られるといった効果が見込まれる。

事業アウトカム

  本事業が実施されることにより、優れた芸術創造活動の活発化が図られると同時に芸術創造活動を支える人材が育成される。さらに子どもの感性や創造性などが育まれるとともに、地域の文化芸術活動が活性化され、我が国の文化芸術活動の振興が図られることが期待される。
以上より、事業の波及効果も認められ、効率性の観点から妥当である。

今後の課題及び政策への反映方針

予算要求への反映

  これまでの取組を引き続き推進

機構定員要求への反映

  定員要求に反映。

具体的な反映内容について

  達成目標12‐1‐1については、芸術団体へより効果的・効率的な支援を行うなど引き続き努力する。特に、「芸術創造活動重点支援事業」については、独立行政法人日本芸術文化振興会の新たな中期目標・中期計画を踏まえ、日本芸術文化振興会の実施する舞台芸術振興事業と「芸術創造活動重点支援事業」とを統合し執行機関を日本芸術文化振興会に一元化することにより、支援体制の一層の効率化と戦略化を図っていく。

  達成目標12‐1‐2については、引き続き次代の芸術界を担う創造性豊かな人材を育成するため、「新進芸術家海外留学制度」及び「芸術団体人材育成支援事業」を引き続き推進する。また、第5期文化審議会文化政策部会においてアートマネジメント人材等の育成及び活用について審議がなされたことなどを踏まえ、新たにアートマネジメント人材の育成及び活用に係る事務体制の強化のため、アートマネジメント専門官の設置を要求していく。

  達成目標12‐1‐3については、子どもたちが本物の舞台芸術や伝統文化に触れる機会の拡充を図るとともに、地域における文化活動の活性化を図り、地域住民が質の高い文化芸術活動に触れられる機会を拡充する。

関係する施政方針演説等内閣の重要施策(主なもの)

第169回国会における福田内閣総理大臣施政方針演説(平成20年1月8日)

  「(前略)我が国の優れた文化や芸術を一層発展させることは、現代に生きる我々の使命です。アニメや音楽など新しい文化の担い手を育てるとともに、日本の誇りである伝統文化芸術の継承や発展、文化財の保存・活用などに着実に取り組んでまいります。(後略)」

「経済財政改革の基本方針2008」(平成20年6月27日閣議決定)

第5章 安心できる社会保障制度、質の高い国民生活の構築

2.未来を切り拓く教育
  • オリンピック招致の取組や国際競技力の向上などスポーツを振興し、日本文化の海外への戦略的発信や文化財の保存・活用、子どもの文化芸術体験など文化芸術を振興するため、総合的な施策を推進する

「教育振興基本計画」(平成20年7月1日閣議決定)

第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

(3)基本的方向ごとの施策

  基本的方向2 個性を尊重しつつ能力を伸ばし,個人として,社会の一員として生きる基盤を育てる

  2.規範意識を養い,豊かな心と健やかな体をつくる

  伝統・文化等に関する教育の推進
伝統と文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う観点から,我が国や郷土の伝統・文化を受け止め,それを継承・発展させるための教育を推進する。子どもたちが,学校や地域の文化施設において,優れた舞台芸術の鑑賞や文化芸術活動への参加ができる機会や,地域において伝統・文化に関する活動を計画的・継続的に体験・修得する機会の提供を支援する。さらに,我が国固有の伝統的な文化である武道の振興を支援する。

「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第2次基本方針)」(平成19年2月9日閣議決定)

第1 文化芸術の振興の基本的方向

3.文化芸術の振興に当たって重点的に取り組むべき事項

  (1)重点的に取り組むべき事項

  • 1)日本の文化芸術の継承、発展、創造を担う人材の育成
  • 3)文化芸術活動の戦略的支援
  • 4)地域文化の振興
  • 5)子どもの文化芸術活動の充実

関連達成目標

  なし

達成目標12‐1‐1

  優れた文化芸術への支援を継続し、文化芸術創造活動を活性化させる。

  (基準年度:19年度・達成年度:23年度)

1.評価の判断基準

  • 判断基準1については、我が国の主要芸術団体における過去5年間の平均自主公演数3,606公演を基準値とする。
  • 判断基準2については平成18年度のメディア芸術祭への応募数1,808件を基準とする。
  • 判断基準3については平成18年度のメディア芸術祭への来場者数26,706人を基準とする。
判断基準1 我が国の主要芸術団体における自主公演数
  • S=3,966公演以上(基準値110%以上)
  • A=3,606公演以上~3,966公演未満(基準値100%以上110%未満)
  • B=3,245公演以上~3,606公演未満(基準値90%以上100%未満)
  • C=3,245公演未満(基準値90%未満)
判断基準2 メディア芸術祭への応募数
  • S=1,989件以上(基準値110%以上)
  • A=1,808件以上~1,989件未満(基準値100%以上110%未満)
  • B=1,627件以上~1,808件未満(基準値90%以上100%未満)
  • C=1,627件未満(基準値90%未満)
判断基準3 メディア芸術祭への来場者数
  • S=29,376人以上(基準値110%以上)
  • A=26,706人以上~29,376人未満(基準値100%以上110%未満)
  • B=26,438人以上~26,706人未満(基準値90%以上100%未満)
  • C=26,438人未満(基準値90%未満)

2.平成19年度の状況

  「芸術創造活動重点支援事業」の達成目標を測る指標としては、我が国の主要芸術団体における過去5年間の平均自主公演数(3,606公演)を基準値とした。「芸術創造活動重点支援事業」は我が国の芸術水準向上の直接的な牽引力となる芸術水準の高い優れた自主公演に対して支援を行うものだが、このような支援を行うことにより芸術団体の財政基盤の安定も図られると同時に我が国の芸術水準の引き上げがなされ、我が国の芸術団体全体の自主公演の増加にも資する。平成18年度の自主公演数は3,851公演で基準値を超えており、想定通り順調に推移している。なお、平成19年度調査結果はまだまとまっていないため今評価においては平成18年度の調査結果をもとにした。
「メディア芸術祭」の達成目標を測る指標としては、平成18年度のメディア芸術祭の応募数、来場者(1,808件、26,706人)及びメディア芸術祭来場者へのアンケート調査結果を基準とした。平成19年度における当該事業の応募数は2,091件、来場者数は44,524人と想定した以上に順調に推移している。

指標・参考指標

  平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度
1.主要芸術団体(注1)の自主公演数推移 オーケストラ連盟 353公演 349公演 367公演 376公演 397公演 423公演
劇団協議会 2,998公演 3,080公演 3,245公演 3,561公演 3,302公演 3,428公演
合計 3,351公演 3,429公演 3,612公演 3,937公演 3,699公演 3,851公演
  • (注1)オーケストラ連盟と劇団協議会加盟団体
  平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
2.メディア芸術祭応募数 1,375件 1,584件 1,498件 1,797件 1,808件 2,091件
3.メディア芸術祭来場者数 16,060人 16,766人 24,658人 27,246人 26,706人 44,524人
参考指標 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
4.文化芸術活動の鑑賞と文化活動の重要性について「非常に大切だ」「ある程度大切だ」と回答した者の割合の合計 86.2%
5.ホール等での文化芸術の直接鑑賞経験について「鑑賞したことがある」と答えた者の割合 50.9%
6.音楽家・舞台芸術家の人数 200,800  
7.右記活動を1年間に1回以上行った人の割合 映画(テレビは除く) 37.8% 39.9% 37.2% 35.1%
観劇(テレビは除く) 11.1% 12.3% 10.5% 10.7%
演芸鑑賞(テレビは除く) 3.6% 4.4% 3.5% 3.7%
音楽会、コンサートなど 21.3% 23.3% 22.3% 22.1%

指標に用いたデータ・資料等

  1.「オーケストラ連盟総覧」「JOIN extra issue(劇団協議会加盟劇団上演記録)」2.3.(文化庁)4.、5.(「文化に関する世論調査」(平成15年11月調査内閣府大臣官房政府広報室))6.(国勢調査(総務省統計局))7(「レジャー白書」(財団法人社会経済生産性本部))

指標の設定根拠

  「芸術創造活動重点支援事業」は我が国の芸術水準向上の直接的な牽引力となる芸術水準の高い優れた自主公演に対して支援を行うものだが、このような支援を行うことにより芸術団体の財政基盤の安定も図られると同時に我が国の芸術水準の引き上げがなされ、我が国の芸術団体全体の自主公演の増加、ひいてはわが国の優れた文化芸術活動への活性化が図られると考える。このため、芸術団体の自主公演数を指標とした。また、「メディア芸術祭」については、メディア芸術祭の応募数が増え、来場者が増えることによりメディア芸術祭が活性化され、ひいてはわが国のメディア芸術の振興に資する。このため、メディア芸術祭の応募数、来場者数を指標とした。

3.評価結果

  S

判断理由

  「芸術創造活動重点支援事業」の達成目標を測る指標としては、我が国の主要芸術団体における過去5年間の平均自主公演数(3,606公演)を基準値とした。「芸術創造活動重点支援事業」は我が国の芸術水準向上の直接的な牽引力となる芸術水準の高い優れた自主公演に対して支援を行うものだが、このような支援を行うことにより芸術団体の財政基盤の安定も図られると同時に我が国の芸術水準の引き上げがなされ、我が国の芸術団体全体の自主公演の増加にも資する。平成18年度の自主公演数は3,851公演で基準値を超えており、想定通り順調に推移していると判断した。
  「メディア芸術祭」の達成目標を測る指標としては、過去5年間のメディア芸術祭の応募数、来場者数の平均数(1,612件、22,287人)を基準とした。平成19年度における当該事業の応募数は2,091件、来場者数は会場を変更したこともあり44,524人と大幅に増加した。このことから想定した以上に達成したと判断する。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  我が国の主要芸術団体による自主公演は、過去5年間の平均公演数と比較しても6.7パーセント増加している。このような自主公演による新作や意欲作品等の増加により、我が国の舞台芸術水準向上が図られていると思量する。平成21年度についても我が国の舞台芸術水準向上の直接的な牽引力となるような芸術団体に対し、引き続き支援を行っていくこととする。
メディア芸術祭については、平成20年2月に第11回を迎え、作品の応募数及び実質来場者数が過去最高であった。メディア芸術祭来場者のアンケートでは7割の人が内容に対し肯定的な評価をしているものの、前年度、前々年度と比較して数値が減っている。今後は展示方法や展示内容について一層の工夫と充実を図っていく。また、我が国のメディア芸術の海外発信の強化を図るべく平成20年度はメディア芸術祭の優秀作品の海外展を行う「メディア芸術祭海外展」を実施することとしている。平成21年度においても我が国のメディア芸術の振興と国内外への発信を引き続き推進していく。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
芸術創造活動重点支援事業(6,021百万円) 最高水準の舞台芸術、伝統芸能等の公演に対する重点支援を実施。 我が国の芸術水準向上の直接的な牽引力となることが期待される芸術団体への支援により、芸術創造活動が活性化された(平成19年度は175団体414件を支援) 継続
「日本映画・映像」振興プラン
(2,222百万円)
映画・映像の自律的な創造サイクルの確立を目指し、1.魅力ある日本映画・映像の創造、2.日本映画・映像の流通の促進、3.映画・映像人材の育成と普及等支援、4.メディア芸術振興総合プログラム、5.日本映画フィルムの保存・継承の5つの柱に基づき振興を進める。 国民の多くに支持され親しまれている総合芸術であり、かつ海外に日本文化を発信する上でも極めて有効な手段である。我が国の映画・映像の振興が図られた。 継続
芸術拠点形成事業
(1,007百万円)
公立文化会館や劇場における我が国の芸術拠点の形成につながる優れた自主企画・制作の公演等に対する支援を行う。また、美術館・博物館を核として、地域の子どもたちが本物の美術・文化財に触れる機会を充実することで、地域の文化資源を活かした魅力あるまちづくりを実現する。 公立文化会館や劇場における優れた自主企画・制作の公演等に対する支援を行うことにより、我が国の芸術拠点の形成を促した。また、美術館・博物館を核として、地域の子どもたちが本物の美術・文化財に触れる機会を充実することで、地域の文化資源を活かした魅力あるまちづくりの実現に寄与した。
  (平成19年度実績 公演事業等支援 40件、ミュージアムタウン構想 51件)
継続
文化功労者年金
(721百万円)
文化功労者年金法及び施行令に基づき、文化功労者に対し文化功労者年金を支給する。 平成19年度に決定した文化功労者15人を含む、のべ215人に対し、適正に文化功労者年金を支給した。 継続
日本芸術院会員年金の支給等に必要な経費
(343百万円)
芸術上の功績顕著な芸術家に対して、年金を支給して顕彰する。 芸術院会員110名(平成19年4月1日)に対し年金を支給した。 継続

達成目標12‐1‐2

  世界で活躍する新進芸術家等を養成するため、研修・発表の場を提供するとともに芸術団体等が行う養成事業等への支援を充実させ、世界に羽ばたく新進芸術家等を育成する。

(基準年度:19年度・達成年度:23年度)

1.評価の判断基準

  • 判断基準1については、過去5年間の新進芸術家海外留学制度における派遣者の平均数164人を基準値とする。
  • 判断基準2については、過去5年間の新進芸術家海外留学制度における応募者の平均数495人を基準値とする。
  • 判断基準3については、過去5年間の芸術団体人材育成支援事業における支援団体の平均数89団体を基準値とする。
      (S=4、A=3、B=2、C=1と換算する。)
判断基準1 新進芸術家海外留学制度における派遣者数
  • S=180人以上。(基準値110%以上)
  • A=164人以上、180人未満。(基準値100%以上110%未満)
  • B=148人以上、164人未満。(基準値90%以上100%未満)
  • C=148人未満。(基準値90%未満)

判断基準2 新進芸術家海外留学制度における応募者数
  • S=545人以上。(基準値110%以上)
  • A=495人以上、545人未満。(基準値100%以上110%未満)
  • B=446人以上、495人未満。(基準値90%以上100%未満)
  • C=446人未満。(基準値90%未満)

判断基準3 芸術団体人材育成支援事業における支援団体数
  • S=98団体以上(基準値110%以上)
  • A=89団体以上、98団体未満。(基準値100%以上110%未満)
  • B=80団体以上、89団体未満。(基準値90%以上100%未満)
  • C=80団体未満(基準値90%未満)

2.平成19年度の状況

  新進芸術家海外留学制度については過去5年間の派遣者の平均数(164人)及び応募者の平均数(495人)を基準とした。平成19年度の新進芸術家海外留学制度における派遣者数は158人で基準値を若干下回った。また、応募者数は507人で基準値を若干上回った。
  芸術団体人材育成支援事業については、過去5年間の支援団体平均数(89団体)を基準とした。平成19年度の芸術団体人材育成支援事業における支援団体数は178団体で基準値(89団体)を大幅に超えている。
  以上を勘案して、想定どおり達成したものと判断。
  なお、新進芸術家海外留学制度を活用した者は、帰国後も各分野において顕著な活躍をする者も多く見られる。例として近年主要な賞を受賞した研修生の主な例は以下のとおり。

在外研修生の近年の受賞者(一部)

  • 石井 智子(1998年 スペイン舞踊)
    • 2008年 第39回舞踊批評家協会新人賞
  • 青谷友香里(2003、2005年 ヴァイオリン)
    • 2008年 第1回グランドソリストコンクール最優秀グランドソリスト賞
  • 松田 正弘(2001年 アート・マネージメント)
    • 2007年
      • サントリー地域文化賞
        総務大臣表彰(JAFRAアワード)
  • 青谷友香里(2003、2005年 ヴァイオリン)
    • 2007年 第11回松方ホール音楽賞(特賞)
  • 小林優仁(1994年 舞台美術)
    • 2006年 第34回伊藤熹朔賞
  • 諸田広美(2005年 声楽)
    • 2006年 ローマ・フェスティバル国際声楽コンクール『フィガロの結婚』部門優勝

  また、公演・展示等による海外留学制度の研修成果の発表、研修員の報告書の公開を行うなど研修成果を社会一般に公表し、情報共有に努めるなどの工夫を図っている。平成19年度においては、研修制度40周年記念事業として過去の研修生102名が「旅」をテーマにして新作を制作し、それらを一堂に会した「旅」展を開催した。

指標・参考指標

  平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.新進芸術家海外留学制度における派遣者数 198 155 138 168 163 158
2.芸術団体人材育成支援事業における支援団体数 61 80 82 117 106 178
3.新進芸術家海外留学制度における応募者数 445 492 509 526 501 507
参考指標 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
4.音楽家・舞台芸術家の人数 200,800  

指標に用いたデータ・資料等

  1、2、3.(文化庁)4.(国勢調査(総務省統計局))

指標の設定根拠

  より多くの研修生が海外に派遣され、芸術団体が行う人材育成事業へより多く支援を実施することにより、世界に活躍する新進芸術家等の養成が図られると考え、新進芸術家海外留学制度における派遣者数・応募者数、及び芸術団体人材育成支援事業における支援団体数を指標とした。なお、当該事業の特質から定量的なアウトカム指標を把握することは難しいと考えるが、より適切な指標については今後検討を図っていく。

3.評価結果

  A

判断理由

  新進芸術家海外留学制度については、平成19年度の派遣者数が過去5年間の派遣者数を若干下回った。一方、応募者数は過去5年間の平均を若干上回った。また、芸術団体人材育成支援事業については平成19年度の支援団数が過去5年間の平均支援団体数を大幅に超えており、想定した以上に順調に推移している。このことから想定通り達成したものと判断する。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  平成21年度においては、引き続き次代の芸術界を担う創造性豊かな人材を育成するため、「新進芸術家海外留学制度」及び「芸術団体人材育成支援事業」を実施することにより、更なる我が国の芸術創造活動の水準向上及び活性化を目指す。

  →予算、機構定員要求等への考え方

  現状の滞在費等の単価では、EU圏の物価上昇等によりトップレベルの新進芸術家が研修をするための環境が厳しいため、滞在費等の単価の増額を図り、研修員のレベル向上に努める。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
新進芸術家海外留学制度
(681百万円)
美術、音楽、舞踊、演劇等の各分野における新進芸術家の海外芸術団体や芸術家等への留学を支援することにより、実践的な研修の機会を提供する。 新進芸術家の海外への留学を支援することにより、芸術創造活動が活性化された。(平成19年度は158人を支援) 継続
芸術団体人材育成支援事業
(1,087百万円)
芸術団体や大学等の教育機関が行う、人材育成・調査研究事業を支援する。 芸術団体の人材育成事業を支援することにより、芸術創造活動が活性化された。(平成19年度は178団体を支援) 継続

達成目標12‐1‐3

  こどもたちが本物の舞台芸術や伝統文化に触れ豊かな感性と創造性を育むとともに、地域における文化活動の活性化を図り、地域の住民が質の高い文化芸術活動に触れられる機会を充実する。

(基準年度:19年度・達成年度:23年度)

1.評価の判断基準

  平成19年度の実施状況に関する調査のうち、主な指標の平均達成率を基準とする。

判断基準1 平成19年度の実施状況に関する調査のうち、主な指標の平均達成率
  • S=達成率70%以上
  • A=達成率50%以上~70%未満
  • B=達成率30%以上~50%未満
  • C=達成率30%未満

  
本物の舞台芸術体験事業の平成19年度目標公演数812公演を基準とする。

判断基準2 本物の舞台芸術体験事業の平成19年度実施公演数
  • S=893公演以上(基準値110%以上)
  • A=812公演以上~893公演未満(基準値の100%以上110%未満)
  • B=731公演以上~812公演未満(基準値の90%以上100%未満)
  • C=731公演未満(基準値の90%未満)

  
学校への芸術家等派遣事業の平成19年度目標公演数756公演を基準とする。

判断基準3 学校への芸術家等派遣事業の平成19年度実施公演数
  • S=832公演以上(基準値110%以上)
  • A=756公演以上~832公演未満(基準値の100%以上110%未満)
  • B=680公演以上~756公演未満(基準値の90%以上100%未満)
  • C=680公演未満(基準値の90%未満)

  「文化芸術による創造のまち」支援事業の平成19年度目標支援件数86件を基準とする。

判断基準4 「文化芸術による創造のまち」支援事業の平成19年度支援件数
  • S=95件以上(基準値110%以上)
  • A=86件以上~95件未満(基準値の100%以上110%未満)
  • B=77件以上~86件未満(基準値の90%以上100%未満)
  • C=77件未満(基準値の90%未満)

  舞台芸術の魅力発見事業の平成19年度目標支援件数53件を基準とする。

判断基準5 舞台芸術の魅力発見事業の平成19年度支援件数
  • S=58件以上(基準値110%以上)
  • A=53件以上~58件未満(基準値の100%以上110%未満)
  • B=48件以上~53件未満(基準値の90%以上100%未満)
  • C=48件未満(基準値の90%未満)

2.平成19年度の状況

判断基準1について

  本物の舞台芸術体験事業は、子どもたちが本物の舞台芸術や伝統文化に触れ豊かな感性と創造性を育むことを目標としている。
平成19年度の実施状況に関する調査を行ったところ、「学校における鑑賞教室等に関する実態調査(社団法人日本芸能実演家団体協議会)」では、鑑賞教室が児童・生徒に与える効果の回答としては、「舞台芸術への関心を高められた」が85.1パーセント、「豊かな心や感性・創造性をはぐくめた」が82.0パーセントとなっている(本調査結果は本物の舞台芸術体験事業を含む、学校における舞台芸術の鑑賞教室全般に関するデータである)。また、「文部科学省政策評価に関する調査研究(株式会社三菱総合研究所)」では「当該事業をきっかけに文化・芸術活動を実施したくなった児童生徒の割合」が81.1パーセント、「豊かな心や感性、創造性を育てるきっかけになったと思う保護者・教職員の割合」が保護者78.0パーセント、教職員78.2パーセントとなっている(本調査結果は、本物の舞台芸術体験事業を対象としたデータである)。このことから想定した以上に達成した。

(指標)
  平成19年度
1.児童・生徒に与える効果
  • 「舞台芸術への関心を高められた」85.1%
  • 「豊かな心や感性・創造性をはぐくめた」82.0%
  • 「当該事業をきっかけに文化・芸術活動を実施したくなった」81.1%

  学校への芸術家等派遣事業は、子どもたちが本物の舞台芸術や伝統文化に触れ豊かな感性と創造性を育むことを目標としている。平成19年度の実施状況に関する調査を行ったところ、「学校における鑑賞教室等に関する実態調査(社団法人日本芸能実演家団体協議会)」では、指導者を招聘することによる効果の回答としては、「豊かな心や感性・創造性をはぐくめた」が64.9パーセント、「芸術や芸術家への関心を高められた」が50.5パーセントとなっている(本調査結果は、学校への芸術家等派遣事業を含む、学校における芸術分野の指導者招聘全般に関するデータである)。このことから想定どおり達成した。

(指標)
  平成19年度
1.児童・生徒に与える効果
  • 「豊かな心や感性・創造性をはぐくめた」64.9%
  • 「芸術や芸術家への関心を高められた」50.5%

判断基準2、3、4、及び5について

  子どもたちに、質の高い伝統文化、芸術文化に触れる機会を提供するために、平成19年度においては、本物の舞台芸術体験事業812公演、学校への芸術家等派遣事業756公演を目標公演数(平成23年度までに義務教育期間中に2回提供することを実現するための年度目標)とした。平成19年度においては本物の舞台芸術体験事業で1,331公演、学校への芸術家等派遣事業で906公演を実施している。
  地域における文化芸術の創造、発信及び交流を通した文化芸術活動の活性化を図るために、平成19年度、
「文化芸術による創造のまち」支援事業においては、過去4年間の支援件数の平均数86件を目標支援件数とした。平成19年度においては143件を支援している。
  舞台芸術の鑑賞機会が大都市圏に偏りがちな現状に鑑み、質の高い舞台芸術の全国展開を促すとともに、舞台を楽しむための工夫、演出を加えることにより、舞台芸術に親しむ機会の少ない人たちの興味、関心を喚起するために、平成19年度、舞台芸術の魅力発見事業においては、53件を目標支援件数(平成23年度までに5年間ですべての文化会館(300席以上)を巡回することを実現するための年度目標)とした。平成19年度においては161件を支援している。
このことから、想定した以上に達成した。

(指標)
  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
2.本物の舞台芸術体験事業実施数 525 702 704 866 1,331
3.学校への芸術家等派遣事業実施数 148 175 487 553 906
4.文化芸術による創造のまち支援事業支援件数 48 73 111 110 143
5.舞台芸術の魅力発見事業支援件数 161
(参考指標)
参考指標 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
6.子どもたちが参加・体験できる文化事業や行事を行うべきと回答した者の割合 55.7%
7.舞台芸術鑑賞教室の実施率 小学校 76.8% 75.4%
中学校 57.6% 55.3%
高校 76.1%
高校(全日制) 73.1%
高校(定時制) 59.5%
中等教育学校 68.2%
特別支援学校 64.2%
(参考指標)8.各都道府県における鑑賞行動者率
  演芸・演劇・舞踊鑑賞行動者率 クラシック音楽鑑賞行動者率 ポピュラー音楽鑑賞行動者率
1996年 2001年 2006年 1996年 2001年 2006年 1996年 2001年 2006年
全国平均 15.9 16.3 14.2 7.7 9.3 9.3 12.0 13.6 12.2
最大値 22.5 22.5 21.3 10.7 12.6 13.9 14.5 15.9 15.9
最小値 8.7 10.9 8.7 4.5 5.9 6.7 7.2 9.6 7.6
レンジ 13.8 11.6 12.6 6.2 6.7 7.7 7.3 6.3 8.3
(指標に用いたデータ・資料等)

  1.(「平成19年度政策評価に関する調査研究事業」株式会社三菱総合研究所)1.7.(「学校における鑑賞教室等に関する実態調査」(社団法人日本芸能実演家団体協議会))2.3.4.5.文化庁6.(「文化に関する世論調査」(平成15年11月調査内閣府大臣官房政府広報室))8.(「社会生活基本調査」(総務省統計局))

(指標の設定根拠)

  当該事業の趣旨である子どもの豊かな感性や創造性を育むことに関して生徒や教師、保護者へのアンケートを実施し、アンケート結果を当該事業の指標に設定した。
  また、平成23年度までに子どもたちが質の高い伝統文化、芸術文化に触れる機会を義務教育期間中に2回提供するという目標に基づき、それに必要な公演数「本物の舞台芸術体験事業」、「学校への芸術家等派遣事業」、それぞれ1,900公演について現在の公演数との差を年度で割り平成19年度に達成すべき公演数「本物の舞台芸術体験事業」812公演、「学校への芸術家等派遣事業」756公演を目標公演数とした。「文化芸術による創造のまち支援事業」においては、これまで以上に地域における文化振興が図れたかを判断する基準として、過去4年間の支援件数の平均数86件を目標支援件数とした。「舞台芸術の魅力発見事業」においては、平成23年度までに5年間ですべての文化会館(300席以上)を巡回するという目標に基づき、それに必要な支援件数377件について、達成年度にその支援件数に達するように支援件数を年度で割り振り、平成19年度に達成すべき支援件数53件を目標公演数とした。

3.評価結果

  S

判断理由

  「児童・生徒に与える効果」、「実施公演数・支援件数」とも想定した以上に達成した。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  今後とも子どもたちの質の高い伝統文化、芸術文化に触れる機会の確保に向けて積極的な推進を図るとともに、地域における文化活動の活性化を図り、地域の住民が質の高い文化芸術活動に触れられる機会を拡充する。

  →予算、機構定員要求等への考え方

  平成23年度までに義務教育期間中に質の高い文化芸術活動に触れられる機会を2回提供する(3,800公演)ために、本物の舞台芸術体験事業、学校への芸術家等派遣事業のいずれにおいても平成20年度950公演、平成21年度1,267公演、平成22年度1,584公演、平成23年度1,900公演を目標に予算を確保し実施する。小規模校については、複数校による合同開催を促し、実施率をさらに高めたい。施策の効果を正確に把握し、施策に反映するため、引き続き、実施状況に関する調査を適切なタイミング(年度)で実施する。
文化芸術による創造のまち支援事業においては、平成21年度支援対象事業の拡充を図り、100件を目標に予算を確保し実施する。舞台芸術の魅力発見事業においては、平成23年度までに5年間ですべての文化会館(300席以上)を巡回するために、平成21年度215件を目標に予算を確保し実施する。地域の文化芸術活動の活性化状況を事業を行った団体からの報告書により把握し、施策に反映する。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
本物の舞台芸術体験事業
(3,293百万円)
子どもたちが文化芸術に触れる感動や楽しさを伝えるため、学校において優れた舞台芸術や伝統芸能に直に触れる機会を提供する。 子どもたちの学校における芸術文化に触れる機会の提供により、芸術文化の普及活動の水準が向上した。(平成19年度は1,331公演を提供) 拡充
学校への芸術家等派遣事業
(167百万円)
優れた活動を行っている芸術家や伝統芸能の保持者等を地域ゆかりの学校に派遣し,優れた技の披露や,文化活動のすばらしさ,地域の誇りなどについての講話を通して,子どもたちの芸術への関心を高める。 子どもたちの学校における芸術文化に触れる機会の提供により、芸術文化の普及活動の水準が向上した。(平成19年度は906公演を提供) 拡充
「文化芸術による創造のまち」支援事業
(456百万円)
地域における文化芸術の創造、発信及び交流を通した文化芸術活動の活性化を図ることにより、我が国の文化水準の向上を図る。 当該事業によって、地域における文化芸術活動の活性化が図られた。(平成19年度は143件を支援) 拡充
舞台芸術の魅力発見事業
(404百万円)
舞台芸術の鑑賞機会が大都市圏に偏りがちな現状に鑑み、また、各地の優れた舞台芸術が交流する意義に鑑み、質の高い舞台芸術の全国展開を促す。併せて、舞台を楽しむための工夫、演出を加えることにより、舞台芸術に親しむ機会の少ない人たちの興味、関心を喚起し、我が国の舞台芸術の振興に資する。 当該事業によって、地域における舞台芸術の鑑賞機会の確保が図られた。(平成19年度は161件を支援) 拡充
文化力活用都市(元気文化都市)支援事業
(4百万円)
【達成年度到来事業】
地域の特色ある文化の力(「文化力」)を教育、福祉、観光、産業振興等の文化以外の様々な分野に活用しまちづくりを進めようとする国内外の先進的な事例を調査する。
文化力を活用したまちづくりに関する先進的な事例の調査が図られた。 廃止
地域文化芸術オンライン整備事業
(13百万円)
【達成年度到来事業】
各地域における特色ある文化芸術活動情報の全国に向けた発信を支援するとともに、芸術家・芸術団体と学校・自治体・地域の活動団体との連携を進める。
各地域の特色ある文化芸術活動情報の発信が図られた。 廃止

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