施策目標11-3 我が国の国際競技力の向上

(基準年度:13年度・達成年度:22年度)

  平成22年までにオリンピック競技大会におけるメダル獲得率3.5パーセントを実現する。

主管課(課長名)

  • スポーツ・青少年局競技スポーツ課(芦立 訓)

関係課(課長名)

評価の判断基準

  オリンピック競技大会(夏季・冬季)におけるメダル獲得率

  • S=想定以上
  • A=想定どおり
  • B=想定に満たない
  • C=想定よりかなり低い

    スポーツ振興基本計画において、メダル獲得率を1.7パーセントから3.5パーセントとすることを目標としたことに鑑み、平成19年度(アテネ大会・トリノ大会)におけるメダル獲得率の想定は3.0パーセント程度。

平成19年度の状況と総合評価結果

  我が国の国際競技力については、「スポーツ振興基本計画」にも指摘されるとおり、過去のオリンピック競技大会におけるメダル獲得状況を主要先進国と比較した場合、長期的・相対的に低下している傾向にあった。このため、施策目標である国際競技力の向上を図るために、スポーツ振興基本計画に基づいて、関係機関との連携・協力を行いながら、我が国におけるトップレベル競技者の育成・強化のための諸施策(一貫指導システムの構築、ナショナルトレーニングセンターの整備・充実、指導者の養成・充実、国内外での強化合宿の実施支援など)を引き続き推進することにより、施策目標の達成に向けより一層の充実・強化を図っているところである。
  平成16年8月に行われたアテネオリンピック競技大会では、メダル獲得率3.98パーセント(金16、銀9、銅12)となり、平成18年2月に行われたトリノ冬季オリンピック競技大会ではメダル獲得率0.40パーセント(金1)であったため、合計するとメダル獲得率は3.22パーセントとなった。基本目標の達成度合いの想定は平成19年度では3.0パーセント程度であり、想定どおりに達成したといえる。
  なお、平成19年度においてはオリンピック競技大会の開催はなかったが、平成19年8月にバンコク(タイ)において開催された第15回アジア競技大会においても、計198個(金:50個、銀:71個、銅77個)のメダルを獲得するなど、種々の国際競技大会で多くの日本人選手が活躍しているところである。

指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
オリンピック競技大会(夏季・冬季)における日本選手団のメダル獲得率 1.94%(注1) 3.98%(注2) 3.98%(注2) 3.98%(注2) 3.98%(注2)
0.85%(注3) 0.85%(注3) 0.85%(注3) 0.40%(注4) 0.40%(注4)
1.72% 3.35% 3.35% 3.22% 3.22%
達成度合いの想定 2.5% 2.7% 2.7% 3.0% 3.0%
  • (IOC公表国別メダル獲得数より。)
    • (注1)シドニー大会(平成12年)におけるメダル獲得率
    • (注2)アテネ大会(平成16年)におけるメダル獲得率。
    • (注3)ソルトレークシティ大会(平成14年)におけるメダル獲得率。
    • (注4)トリノ大会(平成18年)におけるメダル獲得率。

必要性・有効性・効率性分析

必要性の観点

  先述のとおり、近年、我が国の国際競技力は、諸外国と比較すると相対的に低下傾向にあることから、早期にメダル獲得率が倍増するよう必要な対策を講じることが喫緊の課題となっており、緊急性を有していると考える。また、オリンピック競技大会をはじめとする国際競技大会における我が国のトップレベル競技者の活躍は、国民に夢や感動を与え、明るく活力ある社会の形成に寄与するとともに、青少年の健全育成に資することから、我が国を代表する競技者の派遣や当該大会での活躍を期して実施される強化対策への支援は、国民の大きな期待に応えるものであって、国として行う必要性を有すると考える。

有効性の観点

  平成13年10月に業務を開始した国立スポーツ科学センターがトップレベル競技者を対象に行っている医・科学サポート事業が、本センターを利用している競技者の競技力の向上に著しく貢献し、アテネオリンピックにおける日本人選手の活躍につながったとの評価がなされていることなどを踏まえると、我が国の国際競技力の向上を図るために、専任の指導者等による強化体制や充実したトレーニング環境の確保など、トップレベル競技者が強化に専念できる環境を整備することは、有効かつ効果的であると判断できる。

効率性の観点

事業インプット

  • 国際競技力の向上に必要な経費 3,958百万円
    • 競技者育成プログラム普及促進事業 11百万円
    • 日本オリンピック委員会補助(選手強化事業) 2,220百万円
    • 日本体育協会補助(スポーツ指導者養成事業) 183百万円 等
  • スポーツ科学技術振興施設整備に必要な経費 7,387百万円
    • ナショナルトレーニングセンター中核拠点施設の整備 7,387百万円

   このほか、租税特別措置法に基づく税制上の特例措置として、オリンピック競技大会における成績優秀者を表彰するものとして財団法人日本オリンピック委員会より交付される金品については、所得税を課さないこととしている。

事業アウトプット

   本事業の実施により、トップレベル競技者が集中的かつ総合的にトレーニングを実施すること等が可能となり、その結果、我が国の国際競技力が向上するとの効果が見込まれる。

事業アウトカム

   我が国の国際競技力が向上することにより、オリンピック競技大会における日本選手団のより一層の活躍が期待され、その結果、国民に夢や感動を与え、明るく活力ある社会の形成に寄与する。このため、事業の波及効果も認められ、効率性の観点から妥当であると判断。

今後の課題及び政策への反映方針

予算要求への反映

  これまでの取組を引き続き推進

機構定員要求への反映

  定員要求に反映

具体的な反映内容について

  上記のとおり、平成19年度における想定メダル獲得率を上回っていることに鑑みれば、平成19年度時点においては、各種施策により一定の成果が得られているものと判断される。しかし一方で、競技者育成プログラムを認知している指導者の割合が約4割となっていること(達成目標11‐3‐1)や、冬季オリンピック競技大会におけるメダル獲得率が依然として低い水準に留まっていること(施策目標11‐3)については今後の課題であり、引き続き、競技者育成プログラム普及促進事業やナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点の指定・高機能化などの施策を推進していく必要がある。また、達成年度である平成22年度が近付いている中、最終的な目標であるメダル獲得率3.5パーセントについては未だ達成されていないことから、今後は、より一層戦略的にメダルを獲得するための支援方策を講じていく必要がある。
  一方、オリンピック等の国際競技大会において、優れた成績を上げるためには、トップアスリートのパフォーマンスのみならず、スポーツ医・科学や科学的な技術を活用した用具や機器のサポートが不可欠となっており、そのことが成績そのものに大きな影響を及ぼすようになっている。このため、メダル獲得のための用具・機器の開発及びスポーツ工学・科学を活用したトップアスリートへの支援方策のための情報収集・分析について検討を行うため、研究戦略専門官1名を要求する。

関係する施政方針演説等内閣の重要施策(主なもの)

経済財政改革の基本方針2007(平成19年6月19日閣議決定)

記載事項(抜粋)

第4章 持続的で安心できる社会の実現

  6.多様なライフスタイルを支える環境整備

  • (略)トップレベル競技者の育成強化を図り、我が国の国際競技力を向上させるとともに、国際競技大会の積極的な国内開催を図る。(略)

関連達成目標

  なし

達成目標11‐3‐1

  競技者育成プログラムに基づいた一貫指導を実施するための体制の整備を推進する。

(基準年度:18年度・達成年度:22年度)

1.評価の判断基準

判断基準 競技者育成プログラムを認知している指導者の割合。
  • S=76%~100%
  • A=51%~75%
  • B=26%~50%
  • C=0%~25%

  来年度以降は、「前年度からの伸び率」を基準とすることを検討。

2.平成19年度の状況

  平成19年3月~5月に文部科学省において実施した調査によると、トップレベル競技者を育成するための指導理念や指導内容を示した競技者育成プログラムを認知している指導者の割合は40.1パーセントとなっている。

指標

  平成19年度        
競技者育成プログラムを認知している指導者の割合 40.1%        

参考指標

  平成19年度        
競技者育成プログラムを活用している指導者の割合 13.1%        
  平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度
競技者育成プログラム作成済競技団体数 18 19 20 29 32
  • ※ 平成19年度については、未調査。

指標に用いたデータ・資料等

  • 文部科学省調べ(調査対象:都道府県における財団法人日本中学校体育連盟、財団法人全国高等学校体育連盟、32競技団体(平成18年度末までに競技者育成プログラムの作成を終えている団体)、スポーツ少年団及び総合型地域スポーツクラブの任意の指導者約8,000人。)

指標の設定根拠

  スポーツ振興基本計画において、「一貫指導システムの構築」に係る具体的な施策として、「競技者育成プログラムの普及」が掲げられていることから、本指標を設定。

3.評価結果

  B

判断理由

  上記のとおり、平成19年3月~5月に文部科学省において実施した調査によると、競技者育成プログラムを認知している指導者の割合は40.1パーセントとなっており、上記の判断基準を踏まえると、進捗にやや遅れが見られると判断。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  本達成目標については、平成19年度(平成18年度実績評価)までは、競技者育成プログラム作成団体数を評価指標としてきたところであるが、平成18年度末までにオリンピック競技34競技団体のうち、32団体において既に作成を終えていることから、当該観点からは、概ね目標は達成されたものと判断。その上で、現に施策の方向性も「作成」から「普及」へと移行しているため、平成20年度(平成19年度実績評価)からは、プログラムの認知状況につき評価を行うこととしたところであるが、認知度は約40パーセントに留まっており、引き続き、「競技者育成プログラム普及促進事業」として、普及促進連絡会議の開催、指導者連絡協議会の開催などを実施し、認知度向上に努めていく必要がある。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
競技者育成プログラム普及促進事業(11百万円)
  • 普及促進連絡会議を設置
  • 地域における指導者連絡協議会の開催
  • 優れた素質を有する競技者の発掘手法の調査・研究
  • 普及状況調査結果の分析
  • 指導者連絡協議会の開催(1箇所で開催)
  • 優れた素質を有する競技者の発掘モデル事業の実施(3箇所に委託)
引き続き、必要な予算額の確保に努めていく。

達成目標11‐3‐2

  平成21年までにハード・ソフト両面において充実した機能を有するナショナルレベルの本格的なトレーニング拠点を整備する。

(基準年度:15年度・達成年度:21年度)

1.評価の判断基準

  各判断基準の平均から判断する。(判断基準1、2において、S=4、A=3、B=2、C=1として計算し、算出された平均を、S=3.4~4.0、A=2.6~3.3、B=1.8~2.5、C=1.0~1.7として基準で判断)

判断基準1 ナショナルトレーニングセンター(NTC)(東京都北区)の整備の進捗状況。
  • S=整備計画以上に進捗している
  • A=整備計画どおりに進捗している
  • B=整備計画全体としては進捗しているが、一部は進捗していない
  • C=整備計画どおりに進捗していない

判断基準2 NTC競技別強化拠点の整備状況。
  • S=8競技等以上を整備
  • A=5~7競技等を整備
  • B=2~4競技等を整備
  • C=0~1競技等を整備

2.平成19年度の状況

判断基準1について

  整備計画どおり、屋内トレーニング施設、宿泊施設等が平成19年12月に完成し、平成20年1月より全面的に供用を開始。

判断基準2について

  平成19年度においては、スキー(ジャンプ)やスケート(スピードスケート・ショートトラック、フィギュア)など5競技を整備。

指標・参考指標

  平成19年度        
NTC競技別強化拠点の整備状況 5        

指標に用いたデータ・資料等

  文部科学省資料

指標の設定根拠

  スポーツ振興基本計画において、「トレーニング拠点の整備」に係る具体的な施策として、「我が国におけるナショナルレベルのトレーニング拠点の整備」が掲げられていることから、本指標を設定。

3.評価結果

  A

判断理由

【判断基準1について】

  上記のとおり、屋内トレーニング施設、宿泊施設等が平成19年12月に完成し、平成20年1月より全面的に供用を開始したところであり、整備計画どおりに進捗したことから、想定どおり達成されたものと判断。

【判断基準2について】

  競技別強化拠点として指定が必要な18競技等のすべてについて、平成22年2月のバンクーバー冬季五輪までに指定を行うことを目標とする。このため、平成19年度~21年度までの3ヶ年において、毎年6競技等前後について指定を行う必要があるが、平成19年度においては、スキー(ジャンプ)やスケート(スピードスケート・ショートトラック、フィギュア)など5競技を指定したところであり、想定どおり順調に進捗したものと判断。

【総合的な評価結果】

  上記のとおり、基準1及び2いずれもAであり、両基準の平均値は3となることから、総合的な評価結果はAと判断。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  上記のとおり、平成19年度においては、NTCの供用を全面的に開始するとともに、NTC競技別強化拠点として5競技を指定し、整備を行ったところであり、概ね想定どおり進捗していると判断。他方、競技別強化拠点として指定が必要な18競技等のうち13競技等については未指定となっており、引き続き、平成21年度までの指定完了に向けて努めていく。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
ナショナルトレーニングセンターの整備推進(8,219百万円)
  1. 東京都北区西が丘地区にトレーニング関連施設等を整備する計画を進める。
  2. NTCでは対応できない冬季競技などについて、既存のトレーニング施設を「NTC競技別強化拠点」に指定し、指定施設を強化拠点として機能させるための施設の高機能化に係る事業を実施する。
  1. 屋内トレーニング施設、宿泊施設等が平成19年12月に完成し、平成20年1月より全面的に供用を開始した。
  2. 以下の5競技について指定を行った。
    • スキー(ジャンプ):大倉山ジャンプ競技場(札幌市)
    • スケート(スピードスケート、ショートトラック):長野市オリンピック記念アリーナ「エムウェーブ」(長野市)
    • スケート(フィギュアスケート):中京大学アイスアリーナ「オーロラリンク」(学校法人梅村学園)
    • ボブスレー・リュージュ:長野市ボブスレー・リュージュパーク「スパイラル」(長野市)
    • カーリング:スカップ軽井沢(軽井沢町)
引き続き、必要な予算額の確保に努めていく。

達成目標11‐3‐3

  専任コーチの重点的な配置など、専門的な技術指導を行う指導者の養成・充実を図る。

(基準年度:14年度・達成年度:20年度)

1.評価の判断基準

  各判断基準の平均から判断する。(判断基準1、2において、S=4、A=3、B=2、C=1として計算し、算出された平均を、S=3.4~4.0、A=2.6~3.3、B=1.8~2.5、C=1.0~1.7として基準で判断)

判断基準1 専任コーチ設置団体数
  • S=専任コーチ設置団体数が平成14年度より非常に多い(30団体以上)
  • A=専任コーチ設置団体数が平成14年度より多い(27~29団体)
  • B=専任コーチ設置団体数が平成14年度と同じである(26団体)
  • C=専任コーチ設置団体数が平成14年度より少ない(25団体以下)
判断基準2 競技者各人の特性に応じた専門的な技術指導を行うことができる指導者(コーチ、スポーツドクター、アスレティックトレーナー)を平成20年度までに新たに5千人養成する。
  • S=増加人数が4,401人以上(=想定以上に増加している。)
  • A=増加人数が3,901人~4,400人(=ほぼ想定どおりに増加している。)
  • B=増加人数が3,401人~3,900人(=前年より増加しているが、想定には満たない。)
  • C=増加人数は3,400人以下(=前年からほとんど増加していない。)
  • ※ 平成19年度における基準年度からの想定増加人数は4,167人(5,000(人)わる6(年)かける5(年))。

2.平成19年度の状況

判断基準1について

  スポーツ振興基本計画においては「指導者の養成・確保」に関する具体的な施策展開として「トップレベル競技者等の指導者の専任化の促進や各地域における指導者の適正な確保」等が掲げられているところであり、指導者の専任化に関する指標として、専任コーチの設置団体数について評価を行うこととする。
  平成19年度においては、オリンピック競技34競技団体すべてにおいて専任コーチを配置している。また、重点競技については、平成19年度重点競技団体23競技団体すべてに専任コーチが配置されているとともに、複数置かれている16団体のうち重点競技団体は12団体となっている。

(指標・参考指標)
  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.専任コーチ配置競技団体数(平成14年度:26) 27 29 28 29 34
2.専任コーチを複数配置した団体数(平成14年度:3) 10 9 10 10 16
3.専任コーチ数(平成14年度:38) 48 56 53 58 87
(指標に用いたデータ・資料等)
  • 文部科学省調べ
(指標の設定根拠)

  スポーツ振興基本計画において、「指導者の養成・確保」に係る具体的な施策として、「一貫指導システムを担う指導者の養成・確保」が掲げられていることから、本指標を設定。

判断基準2について

  スポーツ振興基本計画においては「指導者の養成・確保」に関する具体的な施策展開として「トップレベル競技者等の指導者の専任化の促進や各地域における指導者の適正な確保」等が掲げられているところであり、各地域における指導者の適正な確保に関する指標として、公認コーチ等の増加人数等について評価を行うこととする。
  平成19年度末での指導者(コーチ、SD、AT)登録者数は19,344人で、平成14年度の15,336人を基準とすると、4,008人の増(達成目標5,000人の80パーセント)となっている。

(指標)
  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
公認コーチ、アスレティックトレーナー、スポーツドクター資格登録者数(平成14年度:15,336) 16,104
(768)
16,521
(1,185)
17,409
(2,073)
18,526
(3,190)
19,344
(4,008)
達成度合いの想定(増加人数) 833 1,667 2,500 3,333 4,167
  • ※ 上段は登録者総数。下段の括弧書きは、平成14年度からの増加人数。
(指標に用いたデータ・資料等)
  • 日本体育協会調べ
(指標の設定根拠)

  スポーツ振興基本計画において、「指導者の養成・確保」に係る具体的な施策として、「一貫指導システムを担う指導者の養成・確保」が掲げられていることから、本指標を設定。

3.評価結果

  S

判断理由

【判断基準1について】

  上記のとおり、平成19年度においては、オリンピック競技34競技団体すべてにおいて専任コーチを配置しており、基準年度(平成14年度)よりも8団体増加していることから、想定以上に進捗したと判断。(専任コーチ数も87人となっており、基準年度の38人から約2.3倍に増加)

【判断基準2について】

  上記のとおり、平成19年度末での指導者登録者数は19,344人で、平成14年度より4,008人の増(達成目標5,000人の80パーセント)となっていることから、5年経過後の達成度合い(4,167人)にかんがみ、概ね想定どおりに進捗したと判断。

【総合的な評価結果】

  上記のとおり、基準1についてはS、基準2についてはAとなり、両基準の平均値は3.5となることから、総合的な評価結果はSと判断。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  上記のとおり、専任コーチの数・公認コーチ等の数いずれも順調に進捗している。今後も、この水準を維持できるよう努めていく。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
【判断基準1】
日本オリンピック委員会補助:選手強化事業:専任コーチ設置(608百万円)
(平成20年度達成年度到来事業)
専門的な技術指導を行う専任コーチを競技団体に配置する。 オリンピック競技団体34団体中、平成19年度に専任コーチを配置した団体は、33団体である。
  このうち、アテネオリンピック、トリノオリンピックで優秀な成績を収めた競技種目については、すべて専任コーチを置いている。
  なお、本達成目標は平成20年度に達成年度が到来するものである。本政策手段については、平成2年度より行われてきたところであるが、平成19年度までの実績に鑑みれば、上記において評価したとおり、一定の成果が得られているものと考えている。
引き続き、必要な予算額の確保に努めていく。
【判断基準2】
日本体育協会補助:スポーツ指導者養成事業)(183百万円)
(平成20年度達成年度到来事業)
国民の多様化・高度化したスポーツ・ニーズに対応した指導を行うことができる質の高い優れた指導者の養成を行う。 平成19年度においては、818人の増加が見られた。
  なお、本達成目標は平成20年度に達成年度が到来するものである。本政策手段については、昭和32年度より行われてきたところであるが、平成19年度までの実績に鑑みれば、上記において評価したとおり、一定の成果が得られているものと考えている。
引き続き、必要な予算額の確保に努めていく。

達成目標11‐3‐4

  トップレベルの選手に対し、国内外での強化合宿を実施する。

(基準年度:14年度・達成年度:20年度)

1.評価の判断基準

判断基準 トップレベルの選手に対する国内外での強化合宿開催数。
  • S=合宿開催数が538回以上(=平成14年度の2倍以上。)
  • A=合宿開催数が401回~537回(=平成14年度より多い。)
  • B=合宿開催数が251回~400回(=平成14年度と同程度。)
  • C=合宿開催数が250回以下(=平成14年度より少ない。)

2.平成19年度の状況

  平成19年度における国内外合宿回数については、基準年度である平成14年度の2倍以上である541回となっており、想定以上に進捗しているといえる。

指標・参考指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
補助事業等による合宿実施回数(平成14年度:269回) 526 580 561 465 541

指標に用いたデータ・資料等

  • オリンピック競技団体が国庫補助事業(JOC補助)及び独立行政法人日本スポーツ振興センター事業を活用して実施した国内外合宿回数(文部科学省調べ)

指標の設定根拠

  我が国におけるトップレベル競技者の育成・強化のためには、国内外における強化合宿の充実が必要不可欠であることから、本指標を設定。

3.評価結果

  S

判断理由

  上記のとおり、平成19年度における国内外合宿回数については、基準年度である平成14年度の2倍以上である541回となっており、想定以上に進捗しているといえる。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  上記のとおり、本達成目標については、目標達成に向け、順調に進捗しているものと考えられる。今後も、この水準を維持できるよう努めていく。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
日本オリンピック委員会補助:選手強化事業:強化合宿事業(964百万円)
(平成20年度達成年度到来事業)
オリンピック実施競技団体がオリンピック強化指定選手及びナショナルチームを対象に、国内外での強化合宿を行う。 オリンピック競技団体34団体中、平成19年度に国内外で合宿を行った団体は、約9割である30団体である。
  なお、本達成目標は平成20年度に達成年度が到来するものである。本政策手段については、平成2年度より行われてきたところであるが、平成19年度までの実績に鑑みれば、上記において評価したとおり、一定の成果が得られているものと考えている。
引き続き、必要な予算額の確保に努めていく。
日本スポーツ振興センター運営費交付金:重点競技強化事業(375百万円)
(平成20年度達成年度到来事業)
メダル獲得の期待の高い競技について重点的な選手強化を図る。 平成19年度スポーツ団体重点競技強化活動助成を受けた23団体のうち、78%に当たる18団体が、アテネオリンピックにおいて入賞している競技団体である。
  なお、本達成目標は平成20年度に達成年度が到来するものである。本政策手段については、平成15年度より行われてきたところであるが、平成19年度までの実績に鑑みれば、上記において評価したとおり、一定の成果が得られているものと考えている。
引き続き、必要な予算額の確保に努めていく。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --