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施策目標10-6 宇宙・航空分野の研究・開発・利用の推進

(基準年度:15年度・達成年度:24年度)

  宇宙・航空分野の研究・開発・利用を積極的に推進することにより、国民生活の豊かさと質の向上、人類社会の持続的な発展への貢献、先端技術開発による産業基盤の強化と経済発展、人類の知的好奇心の追求、及び我が国の総合的な安全保障への貢献を目指す。

主管課(課長名)

  • 研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)(信濃 正範)

関係課(課長名)

  • 研究開発局宇宙開発利用課(中川 健朗)、同宇宙利用推進室(竹縄 佳二)

評価の判断基準

  各達成目標の平均から判断(S=4、A=3、B=2、C=1として計算)。

  • S=3.4~4.0
  • A=2.6~3.3
  • B=1.8~2.5
  • C=1.0~1.7

平成19年度の状況と総合評価結果

達成目標10‐6‐1 A

  輸送系技術については、H-ⅡAロケットの打上げについて、目標となる成功率90パーセントを超えるとともに、基幹輸送系の維持、多様な輸送手段の確保、更なる信頼性の向上、及び将来輸送系に必要な技術基盤の確立に向けた研究開発が概ね計画どおり実施された。

達成目標10‐6‐2 A

  既に打ち上げた人工衛星等の運用及び将来打上げ予定の人工衛星等の開発が概ね計画どおり行われた。特に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)が、国内外からの要請に基づき災害時に緊急観測等を行い、防災関係機関等にデータを提供するなど、宇宙開発利用の成果を国民・社会に還元した。

達成目標10‐6‐3 A

  宇宙科学の分野においては、月周回衛星「かぐや」が成功裏に打上げられ観測を開始するとともに、太陽観測衛星「ひので」等が学術的に意義の大きな成果を挙げ、高く評価された。

達成目標10‐6‐4 A

  国際宇宙ステーション計画については、我が国が開発している日本実験棟「きぼう」(JEM)の船内保管室が打ち上げられ、船内実験室の打上げ準備作業を完了するとともに、船外実験プラットフォーム、船外パレットについては、搭載する実験装置の製作を完了し、輸送・打上げ準備作業を開始した。

達成目標10‐6‐5 A

  宇宙分野の広報・普及活動も前年度を上回る規模で実施され、国民・社会からの理解の増進に貢献した。

達成目標10‐6‐6 A

  航空科学技術分野においては、民間企業との連携により、国産旅客機やエンジンの高性能化技術等の研究開発を推進した。特に国産旅客機の開発に関しては、社会が求めている燃費・騒音面での先端技術の確立によって民間企業の事業化判断にも貢献した。

  評価結果:A

  施策目標10‐6の下の各達成目標については、上記のとおり概ね順調に進捗している。よって、達成年度である平成24年度には、新たな活動領域として更なる展開が期待される宇宙・航空分野において、国民生活の豊かさと質の向上、人類社会の持続的な発展への貢献、先端技術開発による産業基盤の強化と経済発展、人類の知的好奇心の追求、及び我が国の総合的な安全保障への貢献が可能と推測される。

必要性・有効性・効率性分析

必要性の観点

  我が国にとって必要な人工衛星等を必要な時に確実に打ち上げることのできる信頼性の高いロケットを保有することは、我が国の総合的な安全保障に資するとともに、国際社会における自立性を維持するために必要である。
  地球観測・災害監視の分野の人工衛星の研究開発は、地上観測網、気球、船舶、ブイ等による現場観測では困難な、広域にわたる観測を迅速に行うことを可能とするものであり、また、測位分野においては、開発リスクの低減のための事前実証を行うことにより、宇宙の産業利用の推進にも資するものであり必要である。
  宇宙科学研究の推進は、新たな文明の創造や文化の展開をも促す可能性を秘めたものであり、人類の知的好奇心の追及に資するものであり必要である。
  国際宇宙ステーションの推進は、我が国だけでは達成・習得が困難な有人宇宙技術や宇宙環境の利用技術の獲得等を行いうる場として、我が国にとって重要な意義を持ち必要である。
  宇宙分野の広報・普及活動については、宇宙開発を担う人材の確保にも資するとともに、新たな宇宙開発のニーズの開拓にも資するものであり必要である。
  航空科学技術分野においては、我が国唯一の公的な研究機関として、社会に対し成果を提供し、また、大規模施設の供用を行っており、これらの活動は、我が国の航空科学技術の発展に資するものである。

有効性の観点

  輸送系技術については、H-ⅡAロケットの打上げについて、目標となる打上げ成功率90パーセントを超えるとともに、基幹輸送系の維持、多様な輸送手段の確保、更なる信頼性の向上、及び将来輸送系に必要な技術基盤の確立に向けた研究開発が概ね計画どおり実施されたことは、産業基盤の強化と経済発展に有効であった。
  人工衛星については、既に打ち上げた人工衛星等の運用及び将来打上げ予定の人工衛星等の開発が概ね計画どおり行われた。特に陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)が、国内外からの要請に基づき災害時に緊急観測等を行い、防災関係機関等にデータを提供するなど、宇宙開発利用の成果を国民・社会に還元し、有効であった。
  また、宇宙科学の分野においても、太陽観測衛星「ひので」、赤外線天文衛星「あかり」等が学術的に意義の大きな成果を挙げ人類の知的好奇心の追及に有効であった。
  国際宇宙ステーション計画については、船内保管室を取り付ける等概ね計画通りに進捗し、「宇宙基地協力協定」などの国際約束の下、着実に責務を果たし信頼を獲得すると共に、将来有人宇宙活動を行う上で必要となる有人宇宙技術の蓄積が進んでおり、有効に実施されている。
  また、宇宙分野の広報・普及活動も前年度を上回る規模で実施され、国民・社会からの理解の増進に貢献した。
  さらに、航空科学技術分野においては、社会からの要請に応える先端的・基盤的な研究開発を推進し、共同研究等による技術移転や設備供用を通じた先端技術開発による産業基盤の強化と経済発展に資するものである。

効率性の観点

事業インプット

  • 宇宙・航空分野の研究・開発・利用の推進に必要な経費 47,032百万円(平成19年度予算額)
    • 地球観測衛星開発費補助金 13,671百万円(平成19年度予算額)
    • 国際宇宙ステーション開発費補助金 33,275百万円(平成19年度予算額) 等

事業アウトプット

達成目標10‐6‐1

  H-ⅡAロケット打上げ成功回数。平成19年は2回計画し、共に成功。

達成目標10‐6‐2

  JAXA(ジャクサ)が開発し打上げた衛星(科学衛星を除く)。平成19年は「きずな」を打ち上げた。

達成目標10‐6‐3

  JAXA(ジャクサ)が開発し打ち上げた科学衛星。平成19年は「かぐや」を打ち上げた。

達成目標10‐6‐4

  生命維持技術、システム維持機能技術、有人運用管制技術、搭乗員関連技術の獲得等を目指し、日本実験棟「きぼう」の開発・運用を行った。また、無人補給技術の獲得、宇宙輸送技術の発展等を目指し、宇宙ステーション補給機(HTV)の開発を行った。

達成目標10‐6‐5

  シンポジウムの開催件数69件、タウンミーティング開催件数10件、授業支援校42校、講師派遣件数480件、コズミックカレッジ開催件数62件、ホームページアクセス数631万アクセス、施設公開における動員数49,991人、タウンミーティング動員数761人

達成目標10‐6‐6

  国産旅客機高性能化技術は空力設計高度化技術、構造衝撃評価技術、機体騒音低減化技術、低コスト複合材構造技術、空力弾性評価、操縦システム技術の研究開発を行った。クリーンエンジン高性能化技術は、騒音低減技術、CO2(二酸化炭素)排出削減技術、システム制御技術、エンジン試験設備の整備、NOx(窒素酸化物)排出低減技術の研究開発を行った。

  以上のアウトプットが得られた。

事業アウトカム

達成目標10‐6‐1

  我が国として、必要な人工衛星等を必要な時に独自に打ち上げるために必要な「自律的な宇宙輸送システム」の確立に向け、基幹輸送系の維持、多様な輸送手段の確保、更なる信頼性の向上、及び将来輸送系に必要な技術基盤の確立が行えることが期待される。

達成目標10‐6‐2

  地球観測、災害監視、測位等の利用ニーズを踏まえた衛星システムの開発・運用を行い、宇宙開発の成果を国民・社会に還元することが期待できる。

達成目標10‐6‐3

  科学衛星を開発・運用し、宇宙天文学や宇宙探査の分野で学術的に意義の大きな成果を挙げ、宇宙科学の分野での世界的な研究拠点となることが期待される。

達成目標10‐6‐4

  国際宇宙ステーション計画等の国際協力に参加し、国際約束を果たすと共に、有人宇宙技術や宇宙環境の利用技術の獲得を図ることが期待される。

達成目標10‐6‐5

  宇宙開発の意義やその成果について国民・社会からの理解を更に深めることが期待される。

達成目標10‐6‐6

  社会からの要請に応える研究開発を行うとともに、次世代を切り開く先進技術を開発することにより、航空科学技術を我が国の社会基盤を支える基幹技術とすることが期待される。

  以上により、事業の波及効果も認められ、効率性の観点から妥当である。

今後の課題及び政策への反映方針

予算要求への反映

  これまでの取組を引き続き推進

具体的な反映内容について

  基幹輸送系の維持及び更なる信頼性の向上に向けて、H-ⅡAロケットの成功率を更に高めるため、引き続き信頼性向上プログラムを実施する。基幹輸送系の発展や多様な輸送手段の確保に資するH-2Bロケットについては、平成21年度の試験機打上げに向けて、システムレベルの開発試験、射点設備改修を継続する。
  また、打上げ需要の多様化に対応するために、多様な輸送手段を確保することが必要である。このため、中型ロケットについては、GXロケットについて、現在宇宙開発委員会において行われている評価の結果等を踏まえ進める。小型衛星用の打上げロケットとして、引き続き次期固体ロケットについての研究開発を行う。
  地球観測・災害監視分野については、引き続き、地球観測衛星の運用及び研究開発を実施する。また、今後も利用ニーズに応えるべく、データ利用技術の向上や、更なるデータ利用の拡大等に努めるとともに、継続的なデータの取得・提供の仕組みの構築を目指す。温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)については平成20年度の打上げに向けて引き続き開発を進める。
  また、測位・通信分野についても、引き続き既に打ち上げた人工衛星等の運用及び将来打上げ予定の人工衛星等の開発を進める。
  宇宙天文学や宇宙探査の分野においては、今後も、世界第一線級のサイエンス・センターを目指し、信頼性を第一に据えた開発を行う。また、現在、運用中の衛星についても、観測データを世界中の科学者、関係機関に公開するなど、学術研究の進展に貢献し、世界的な研究拠点となることを目指す。
  国際宇宙ステーション計画については、平成20年度には、船内実験室の打上げ後、「きぼう」の本格的な運用・利用を開始するとともに、船外実験プラットフォーム、船外パレットについては、米国への輸送及び打上げ準備作業を行う。「きぼう」においては、生命科学等の分野での実験を行うほか、宇宙開発利用の成果の幅広い分野への還元を目指して、民間企業による有償利用、教育利用、文化利用等を実施する。
  HTVについては、国際約束に基づくISSへの補給義務を果たすため、着実に開発を実施する。(平成21年度に技術実証機打上げ予定。)
引き続き、宇宙開発に関する国民・社会からの理解を更に深めるため、宇宙開発に対して、これまで関心が低かった国民から興味をもってもらうための活動、及び既に関心が高い国民に更に深い情報を提供し、理解を深める活動を展開する。
  航空科学技術分野については、国産小型旅客機及び環境適合型エンジンの開発について、業界側の取組みと連携して適切に対応しているところであり、今後も同プロジェクトを業界側との連携の下で推進していく方針である。

関係する施政方針演説等内閣の重要施策(主なもの)

経済財政運営と構造改革に関する基本方針2007(平成19年6月19日閣議決定)

第4章 持続的で安心できる社会の実現

5.治安・防災、エネルギー政策等の強化

  【具体的手段】
宇宙に関する基本法制の整備に向けた動き及び「地理空間情報活用推進基本法」の成立を踏まえ、宇宙の利用・産業化を推進し、衛星を活用した測位・監視やインテリジェンス機能の強化、災害情報共有システム等の治安・防災等に資する科学技術の研究開発・利活用を図る。

第3期科学技術基本計画(平成18年3月28日閣議決定)

第2章 科学技術の戦略的重点化

3.分野別推進戦略の策定及び実施に当たり考慮すべき事項

  (3)戦略重点科学技術に係る横断的な配慮事項

  3.国家的な基幹技術として選定されるもの
…(略)…国家的な大規模プロジェクトとして基本計画期間中に集中的に投資すべき基幹技術(「国家基幹技術」という。)として国家的な目標と長期戦略を明確にして取り組むものであり、次世代スーパーコンピューティング技術、宇宙輸送システム技術などが考えられる。

分野別推進戦略(平成18年3月28日総合科学技術会議)・我が国における宇宙開発利用の基本戦略(平成16年9月9日総合科学技術会議)

宇宙開発に関する長期的な計画(平成20年2月22日総務大臣、文部科学大臣)

関連達成目標

  なし

達成目標10‐6‐1

  我が国として、必要な人工衛星等を必要な時に独自に打ち上げるために必要な「自律的な宇宙輸送システム」の確立に向け、基幹輸送系の維持、多様な輸送手段の確保、更なる信頼性の向上、及び将来輸送系に必要な技術基盤の確立を行う。

(基準年度15年度・達成年度:24年度)

1.評価の判断基準

  各判断基準の結果の平均から判断する(S=4、A=3、B=2、C=1と換算する。)

判断基準1 我が国の基幹ロケットであるH-ⅡAロケットについて、初期運用段階(20機程度)における平均的な打上げ成功率80%を大きく越える打上げ成功率90%に向けた達成状況。
  • S=これまでの打上げ成功率90%以上
  • A=これまでの打上げ成功率80%以上90%未満
  • B=これまでの打上げ成功率70%以上80%未満
  • C=これまでの打上げ成功率70%未満
判断基準2 基幹輸送系の維持、多様な輸送手段の確保、更なる信頼性の向上、及び将来輸送系に必要な技術基盤の確立の進捗状況
  • S=当初計画以上に進捗している。
  • A=当初計画どおりに進捗している。
  • B=当初計画からやや遅れが見られる。
  • C=当初計画から大幅に遅れが見られる。

2.平成19年度の状況

  ロケットの打上げについては、平成19年度の当初計画どおり、我が国の基幹ロケットであるH-ⅡAロケット2機の打上げに全て成功した。これにより、H-ⅡAロケットについては、これまで14機の打上げを行い、うち13機の打上げに成功し、連続8回の打上げの成功と成功率93パーセントを達成した。この打上げの成功を通じ、基幹輸送系の維持及び更なる信頼性の向上に向けて前進した。なお、目標となる成功率90パーセントについては、H-ⅡAロケット10号機の打上げの成功をもって達成されている。
  また、国際宇宙ステーションへの物資補給等を目的としたH-2Bロケット(H-ⅡAロケット能力向上型)については、システム設計に係る詳細設計を完了させるとともに、射点設備改修の設計を完了させて現地工事に着手する等、19年度当初計画どおり、平成21年度の試験機打上げに向けて開発を進めた。
  GXロケットについては、民間から、これまで民間主導で行ってきたシステム設計や1段ロケットなどについて、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))が開発主体となって進めることが要望されたこと等を受け、宇宙開発委員会で評価が行われている。

指標

  平成17年度 平成18年度 平成19年度
H-ⅡAロケット打上げ成功回数 ()内は打上げ回数 2(2) 3(3) 2(2)

指標に用いたデータ・資料等

  JAXA(ジャクサ)調べ

指標の設定根拠

  指標としてH-ⅡAロケットの打上げ実績を設定し、打上げ成功率と計画との対比を確認した。

3.評価結果

  A

判断理由

  ロケットの打上げについては、平成19年度の当初計画どおり、我が国の基幹ロケットであるH-ⅡAロケット2機の打上げに全て成功し、判断基準2に照らしてAと評価した。これにより、H-ⅡAロケットについては成功率93パーセントを達成し、判断基準1に照らしてSと評価した。総合評価として、H-2B、GXロケット、固体ロケットの計画通りの進捗を考慮してAとした。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  基幹輸送系の維持及び更なる信頼性の向上に向けて、H-ⅡAロケットの成功率を更に高めるため、引き続き信頼性向上プログラムを実施するとともに、コスト低減、製造責任一元化による品質向上、国際競争力の確保等を図る。
  基幹輸送系の発展や多様な輸送手段の確保に資するH-2Bロケットについては、平成21年度の試験機打上げに向けて、システムレベルの開発試験、射点設備改修を継続する。
  また、打上げ需要の多様化に対応するために、多様な輸送手段を確保することが必要である。このため、中型ロケット及び小型ロケットについて、それぞれ次の取組を進める。中型ロケットについては、GXロケットについて、現在宇宙開発委員会において行われている評価の結果等を踏まえ進める。小型衛星用の打上げロケットとして、M-5ロケットまでに培ってきた固体ロケットシステム技術の知見を最大限生かしつつ、H-ⅡAロケット固体推進系等の技術との共通化を図ることにより、コストの低減等も図るべく、引き続き次期固体ロケットについての研究開発を行う。

  →予算、機構定員等への考え方

  我が国として、必要な人工衛星等を必要な時に独自に打ち上げるために必要な「自律的な宇宙輸送システム」の確立に向けて、引き続き、必要な予算、人員の確保を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
JAXA(ジャクサ)による宇宙航空分野の研究・開発・利用(JAXA(ジャクサ)運営費交付金1,288億円の内数、地球観測衛星開発費補助金46億円) 輸送系技術の開発の推進等 H-ⅡAロケット2機(13、14号機) 継続

達成目標10‐6‐2

  地球観測、災害監視、測位等の利用ニーズを踏まえた衛星システムの開発・運用を行い、宇宙開発の成果を国民・社会に還元する。

(基準年度15年度・達成年度:24年度)

1.評価の判断基準

判断基準 地球観測、災害監視、測位等の利用ニーズを踏まえた衛星システムの開発・運用の進捗状況
  • S=当初計画以上に進捗している。
  • A=当初計画どおりに進捗している。
  • B=当初計画からやや遅れが見られる。
  • C=当初計画から大幅に遅れが見られる。

2.平成19年度の状況

  地球観測・災害監視・通信・測位等の分野における衛星システムについて、平成19年度の当初計画は、超高速インターネット衛星(WINDS)「きずな」の打上げ・初期機能確認を行うとともに、既に打ち上げられている人工衛星(陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)、技術試験衛星8型(ETS-8)「きく8号」等)の運用を引き続き行うこととしていた。また開発中の温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)を平成20年度の打上げに向けて開発を進めることとしていた。
  地球観測については、気候変動予測精度の向上に資する全球の温室効果ガス・水循環等の観測や、森林保全に資する観測データ提供等、国内外のニーズを踏まえた衛星の研究開発・運用を行った。「だいち」による地球観測としては、森林等の長期的な変動や季節的な変動を広範囲に観測し、地球環境変化との関連を調査し、データを提供することを目的とした国際研究計画を、世界13か国、20機関と共同で開始した。また、アマゾンにおける森林違法伐採監視のため、観測データをブラジル政府機関に提供した。温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)については、当初計画どおり平成20年度の打上げに向けて開発を進めた。地球環境変動観測ミッション(GCOM)及び全球降水観測/二周波降水レーダー(GPM/DPR)については、宇宙開発委員会での事前評価をうけて、GCOM-W及びGPM/DPRについては開発、GCOM-Cについては開発研究を開始することとなった。また、地球観測データの地図への利用ニーズに関しては、「だいち」データの精度向上のための改善措置を実施したことにより、更なる利用への見通しを得た。
  災害監視については、国内外における迅速な災害状況把握等のニーズを踏まえた衛星の研究開発・運用を行った。「だいち」を利用した災害監視への貢献として、防災関係省庁及び機関との連携の下、防災利用実証実験を実施した。また、国際災害チャーター、「センチネル・アジア」等、国内外の要請に応え、災害状況把握のための観測を47件実施した。
  通信・測位分野の衛星開発については、技術試験衛星8型(ETS-8)「きく8号」は、移動体通信実験、測位実験等の基本実験等を行った。
  平成14年度に打ち上げたデータ中継衛星「こだま」は、「だいち」のデータの中継等に活躍した。平成17年8月に打ち上げられた光衛星間通信実験衛星「きらり」も当初の計画どおり運用を行い、宇宙開発委員会において、事後評価を行った。
  超高速インターネット衛星(WINDS)については、デジタルデバイドの解消や、遠隔医療等のニーズに応えるべく、平成20年の2月に打ち上げられた。
  準天頂衛星システム計画については、平成18年3月31日に策定された「準天頂衛星システム計画の推進に係る基本方針」等を踏まえ、準天頂高精度測位実験として衛星測位システムの構築に必要な基盤技術の確立を目指し、準天頂衛星初号機の平成21年度打上げ目標に向けて開発を進めた。

指標

  平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
JAXA(ジャクサ)が開発し打ち上げた衛星(科学衛星を除く) 陸域観測技術衛星
(ALOS)「だいち」
技術試験衛星8型(ETS-8)「きく8号」 超高速インターネット衛星(WINDS)「きずな」
特許等の出願数
  • (※科学衛星と利用衛星の合計値)
109 113 120 138
成果の外部発表数
(うち査読付き論文数)
  • (※科学衛星と利用衛星の合計値)
3,655
(399)
3,188
(289)
3,806
(472)
3,103
(404)

指標に用いたデータ・資料等

  JAXA(ジャクサ)調べ

指標の設定根拠

  指標としては、直接のアウトプットである衛星の打上げ実績と、アウトカムとして出現する、開発過程における特許等の出願数、運用した結果発表される論文数とした。

3.評価結果

  A

判断理由

  当初計画どおりに衛星を開発し、打上げに成功した。打上げ後の運用も計画通りに進捗している。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  地球観測・災害監視分野については、引き続き、地球観測衛星の運用及び研究開発を実施する。また、今後も利用ニーズに応えるべく、データ利用技術の向上や、更なるデータ利用の拡大等に努めるとともに、継続的なデータの取得・提供の仕組みの構築を目指す。温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)については平成20年度の打上げに向けて引き続き開発を進める。地球環境変動観測ミッション(GCOM)及び全球降水観測/二周波降水レーダ(GPM/DPR)は、宇宙開発委員会の評価をふまえGCOM-W及びGPM/DPRについては開発、GCOM-Cについては開発研究を進める。陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)については、環境観測及び災害監視に関する利用実証並びに国内外へのデータ提供を引き続き推進する。さらに、衛星による災害監視に関する関係防災機関等からのニーズを踏まえながら、次期の災害監視衛星システムに係る研究開発を進める。
  測位分野については、準天頂高精度測位実験技術について、平成20年4月15日に閣議決定された「地理空間情報活用推進基本計画」等を踏まえ、総務省、経済産業省、及び国土交通省と連携しつつ、開発を進める。
  なお、以上の地球観測・災害監視・測位に係る衛星については、国家基幹技術「海洋地球観測探査システム」の一部を構成しており、これらの研究開発・運用については、着実に推進するため、関連部局とも連携を行う。
  通信分野については、技術試験衛星8型(ETS-8)「きく8号」については、基本実験を行うとともに、採択された利用実験を行う。超高速インターネット衛星(WINDS)「きずな」については、衛星ミッション機器の初期機能確認を行い、国際共同実験を含む衛星通信に係る実験に着手する。

  →予算、機構定員等への考え方

  地球観測、災害監視、測位等の利用ニーズを踏まえた衛星システムの開発・運用に向けて、引き続き、必要な予算、人員の確保を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(億円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
JAXA(ジャクサ)による宇宙分野の研究・開発・利用
(JAXA(ジャクサ)運営費交付金1,288億円の内数、地球観測衛星開発費補助金91億円)
利用ニーズを踏まえた衛星システムの研究・開発・運用の推進 超高速インターネット衛星「きずな」の打上げに成功。技術試験衛星8型(ETS-8)「きく8号」、陸域観測技術衛星「だいち」等について運用を継続中。 継続

達成目標10‐6‐3

  科学衛星を開発・運用し、宇宙天文学や宇宙探査の分野で学術的に意義の大きな成果を挙げ、宇宙科学の分野での世界的な研究拠点となる。

(基準年度15年度・達成年度:24年度)

1.評価の判断基準

判断基準 科学衛星の開発、運用の進捗状況
  • S=当初計画以上に進捗している。
  • A=当初計画どおりに進捗している。
  • B=当初計画からやや遅れが見られる。
  • C=当初計画から大幅に遅れが見られる。

2.平成19年度の状況

  科学衛星について、平成19年度の当初計画は、月周回衛星「かぐや」(SELENE)の打上げ・運用を行うとともに、既に打ち上げられている人工衛星(第22号科学衛星「ひので」(太陽観測衛星)等)の運用を行うこととしていた。
  月周回衛星「かぐや」(SELENE)については、H-ⅡAロケット13号機により、平成19年9月に打上げに成功し、14種類の観測機器により、月表面の元素分布、鉱物分布、地形・表層構造、重力分布、磁場分布の観測を行っている。同年10月には世界初となるハイビジョンカメラによる月上空100キロメートルからの月面撮影、また、同11月には、「地球の出」及び「地球の入」の撮影に成功している。
  第22号科学衛星「ひので」(太陽観測衛星)については、搭載された3種類の最新鋭望遠鏡を用いて、観測を重ね、その成果は、同年12月発行の米科学誌「サイエンス」で特集され、表紙も飾っている。また、これと前後して、Astronomy and Astrophysics(ヨーロッパを代表する天文学の学術雑誌)でも特集が組まれた。
  第24号科学衛星(PLANET-C)については、当初計画どおり平成22年度の打上げに向けて開発を進めた。また、第25号科学衛星(ASTRO-G)については、研究開発を進めた。さらに、日欧が共同して水星を探査するBepiColombo(ベッピコロンボ)プロジェクトについては、宇宙開発委員会の事前評価をふまえ、平成20年度から開発に移行することとなった。

指標

  平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
JAXA(ジャクサ)が開発し打ち上げた科学衛星
  • 第23号科学衛星「すざく」(X線天文衛星)
  • 第21号科学衛星「あかり」(赤外線天文衛星)
第22号科学衛星「ひので」(太陽観測衛星) 月周回衛星「かぐや」
成果の外部発表数
(うち査読付き論文数)
  • (※科学衛星と利用衛星の合計値)
3,655
(399)
3,188
(289)
3,806
(472)
3,103
(404)
特許等の出願数
  • (※科学衛星と利用衛星の合計値)
109 113 120 138

指標に用いたデータ・資料等

  JAXA(ジャクサ)調べ

指標の設定根拠

  指標としては、直接のアウトプットである衛星の打上げ実績と、アウトカムとして出現する、開発過程における特許等の出願数、運用した結果発表される論文数とした。

3.評価結果

  A

判断理由

  当初計画どおりに衛星を開発し、打上げに成功した。打上げ後の運用も計画通りに進捗している

4.今後の課題及び政策への反映方針

  宇宙天文学や宇宙探査の分野において、今後も、世界第一線級のサイエンス・センターを目指し、信頼性を第一に据えた開発を行う。第24号科学衛星(PLANET-C)については平成22年度の打上げに向けて、また、BepiColombo(ベッピコロンボ)プロジェクトについても平成25年度の打上げに向けて、それぞれ開発を進める。第25号科学衛星(ASTRO-G)については引き続き研究開発を進める。
  また、現在、運用中の衛星についても、観測データを世界中の科学者、関係機関に公開するなど、学術研究の進展に貢献し、世界的な研究拠点となることを目指す。

  →予算、機構定員等への考え方

  宇宙天文学や宇宙探査の分野で学術的に意義の大きな成果を挙げるため、引き続き、科学衛星の開発・運用に必要な予算、人員の確保を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(億円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
JAXA(ジャクサ)による宇宙分野の研究・開発・利用
(JAXA(ジャクサ)運営費交付金1,288億円の内数)
世界最高水準の宇宙科学研究の推進 月周回衛星「かぐや」の打上げに成功し、本格観測を開始した。また、第22号科学衛星「ひので」(太陽観測衛星)、第21号科学衛星「あかり」(赤外線天文衛星)、第23号科学衛星「すざく」(X線天文衛星)等についても順調に運用を継続中である。 継続

達成目標10‐6‐4

  国際宇宙ステーション計画等の国際協力に参加し、国際約束を果たすと共に、有人宇宙技術や宇宙環境の利用技術の獲得を図る。

(基準年度15年度・達成年度:24年度)

1.評価の判断基準

判断基準 国際的な協調を踏まえた、「きぼう」及びHTVの開発、運用の進捗状況
  • S=当初計画以上に進捗している。
  • A=当初計画通りに進捗している。
  • B=当初計画からやや遅れが見られる。
  • C=当初計画から大幅に遅れが見られる。

2.平成19年度の状況

  国際宇宙ステーション計画については、我が国が開発している日本実験棟「きぼう」(JEM)の船内保管室が打ち上げられるとともに、船内実験室の打上げ準備作業を完了した。また、船外実験プラットフォーム、船外パレットに搭載する実験装置の製作を完了し、輸送・打上げ準備作業を開始した。さらに、「きぼう」の運用に向け、筑波宇宙センターでの地上管制を開始した。「きぼう」において予定されている微少重力環境等を利用した実験に先立って、公募による地上研究を実施した。
  宇宙ステーション補給機(HTV)については、平成21年度の技術実証機打上げに向けて開発を行っている。4つのモジュールに分けてプロトフライトモデルの製作・試験を実施するとともに、米国航空宇宙局(NASA(ナサ))による安全審査を受け、有人信頼性のあるシステムであることが確認された。
  以上の状況を踏まえ、「きぼう」開発・運用及びHTVの開発が、概ね順調に進捗していると判断する。
  具体的な指標は設定できないが、日本実験棟「きぼう」の開発・運用及び宇宙ステーション補給機(HTV)により獲得する予定の研究開発項目を示した。

指標

施策名 研究開発項目
日本実験棟「きぼう」の開発・運用
  • 生命維持技術
  • システム維持機能技術
  • 有人運用管制技術
  • 搭乗員関連技術
宇宙ステーション補給機(HTV)
  • 無人補給技術
  • 宇宙輸送技術の発展

指標に用いたデータ・資料等

  JAXA(ジャクサ)調べ

3.評価結果

  A

判断理由

  「きぼう」の開発・運用及びHTVの開発が概ね順調に進捗している。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  平成20年度には、船内実験室の打上げ後、「きぼう」の本格的な運用・利用を開始するとともに、船外実験プラットフォーム、船外パレットについては、米国への輸送及び打上げ準備作業を行う。なお、船外実験プラットフォーム、船外パレットは、平成21年5月中に米国のスペースシャトルにより打ち上げられる予定。「きぼう」においては、生命科学等の分野での実験を行うほか、宇宙開発利用の成果の幅広い分野への還元を目指して、民間企業による有償利用、教育利用、文化利用等を実施する。
  HTVについては、国際約束に基づくISSへの補給義務を果たすため、着実に開発を実施する(平成21年度に技術実証機打上げ予定)。

  →予算、機構定員等への考え方

  有人宇宙技術の獲得、宇宙環境を利用した実験等国際協力により大きな成果を挙げるため、引き続き、国際宇宙ステーション及びHTVの開発・運用に必要な予算、人員の確保を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(億円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
JAXA(ジャクサ)による宇宙航空分野の研究・開発・利用
(JAXA(ジャクサ)運営費交付金1,288億円の内数、国際宇宙ステーション開発費補助金333億円)
有人宇宙技術や宇宙環境の利用技術の獲得 国際宇宙ステーション計画について船内保管室の打上げ、船内実験室の打上げ準備作業を完了、船外実験プラットフォーム、船外パレットに搭載する実験装置の製作完了、輸送・打上げ準備作業開始、地上管制を開始。微少重力環境等を利用した実験に先立って、公募による地上研究を実施。
  宇宙ステーション補給機(HTV)について、平成21年度の技術実証機打上げに向けて開発を行った。
継続

達成目標10‐6‐5

  宇宙開発の意義やその成果について国民・社会からの理解を更に深める。

(基準年度15年度・達成年度:24年度)

1.評価の判断基準

判断基準 広報・普及活動の状況とその動員数
  • S=宇宙開発の意義やその成果について国民・社会の理解を深めるための広報・普及活動を十分に実施することができ、動員数等も大きく増加した。
  • A=宇宙開発の意義やその成果について国民・社会の理解を深めるための広報・普及活動を十分に実施することができ、期待通りの動員数等を得ることができた。
  • B=宇宙開発の意義やその成果について国民・社会の理解を深めるための広報・普及活動を十分に実施することができなかった。
  • C=宇宙開発の意義やその成果について国民・社会の理解を深めるための広報・普及活動が不十分であった。

2.平成19年度の状況

  宇宙開発に関する国民・社会の理解を更に深めるため、宇宙開発に対して、これまで関心が低かった国民から興味をもってもらうための活動、及び既に関心が高い国民に更に深い情報を提供し、理解を深める活動を展開した。
  具体的には、ロケットの打上げの機会等に併せて、衛星の役割、宇宙開発の意義などを積極的に伝える活動を行った。平成19年度に打ち上げられた月周回衛星(SELENE)及び、超高速インターネット衛星(WINDS)の愛称や、日本実験棟「きぼう」のミッションキャッチフレーズを公募した。
  平成20年3月の日本実験棟「きぼう」の国際宇宙ステーションへの打上げ・組立て開始に伴い、広報活動を積極的に行った。ホームページにおいてウィークリーニュース、デイリーレポート(ミッション期間中毎日更新)掲載、主な軌道上イベントのインターネット生中継、街頭大画面ビジョンでのミッションハイライト放映等でタイムリーな情報を提供することにより、3月報道実績として新聞15紙285記事、テレビ報道約440回、ホームページ約320万アクセスなど、国民・社会の関心に応えた。
  月周回衛星「SELENE」の愛称に決定した「かぐや」は、日刊工業新聞の第18回読者が選ぶネーミング大賞のビジネス部門で第2位に選ばれるなど、多くの国民の興味を持っていることを裏付ける結果となった。
  また、子どもから大人までを広く対象として、宇宙航空の知識が浅い人でも楽しみながら様々な情報に触れ、理解を深めることができるよう、「JAXA(ジャクサ)クラブ」サイトの運用を開始し、JAXA(ジャクサ)宇宙検定クイズ等、楽しみながら宇宙航空の知識を高められる参加型の情報発信活動を開始した。(平成19年7月~)この「JAXA(ジャクサ)クラブ」サイトは、インターネットを通じた適切かつ効果的な情報発信を表彰する環境goo大賞においてキッズ部門奨励賞を受賞した。
  また、JAXA(ジャクサ)役職員との意見交換の場であるJAXA(ジャクサ)タウンミーティングを全国10箇所で開催し、参加者の理解を得るとともに、開催地域との関係を構築することができ、アンケートにおいても、「実際にJAXA(ジャクサ)で働いている方とざっくばらんに意見交換ができて、JAXA(ジャクサ)の宇宙開発が身近に感じられた」、「活発な質問に対し、ていねいに答えていただき、理解と関心が深まった」など、来場者の多数が、JAXA(ジャクサ)の事業に対する理解が深まったと答えるとともに、もっと積極的に事業を推進すべきとの回答があった。
  全国のJAXA(ジャクサ)事業所においては、施設の一般公開を実施したり、日頃から見学者を受け入れるなど、直接国民と接し、理解増進を図っている。また、事業所のある地域との連携も進めており、一般公開の来場者は、年々増加している。
  宇宙教育活動の展開・推進としては、教育機関との連携を進め、宇宙を素材とした授業の支援や、年間400件を超える講師の派遣を行った。また年代に応じた段階的プログラムである「コズミックカレッジ」を行った。
  その他、ホームページによる情報発信・意見聴取、各種イベントの開催、広報誌の制作等、継続的に広報・普及活動を行った。また、閲覧性を高め、かつ目的の情報へクイックアクセスができるよう、トップページデザイン刷新、ファイル構造見直しによりホームページを大幅にリニューアルし、国民への情報発信をより効果的に行う改善等の取組みを行った。

指標

広報・普及活動の状況
  平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.シンポジウムの開催件数 71 80 69
2.タウンミーティング開催件数 2 8 10
3.授業支援校 20 27 42
4.講師派遣件数 380 393 480
5.コズミックカレッジ開催件数 18 26 62
広報・普及活動に対する反響状況
  平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.ホームページアクセス数(注) 607万アクセス 646万アクセス 631万アクセス
2.施設公開における動員数 42,664人 49,142人 49,991人
3.タウンミーティング動員数 280人 784人 761人
4.コズミックカレッジ動員数 1,273人 1,907人 5,409人

   (注)中期計画において月間アクセス数で400万件以上の達成が求められているため、各年度におけるアクセス最低月のアクセス数のデータを記載した。

指標に用いたデータ・資料等

  JAXA(ジャクサ)調べ

指標の設定根拠

  指標としては、どのくらい広報・普及活動を行ったかの指標として、シンポジウムの開催件数、タウンミーティングの開催件数、授業支援校、講師派遣数、コズミックカレッジ開催件数を選定した。また、どの程度国民の理解が深まったかの指標として、ホームページアクセス数、施設公開における動員数、タウンミーティング動員数、コズミックカレッジ動員数を選定した。

3.評価結果

  A

判断理由

  シンポジウムの開催件数、タウンミーティング開催件数、授業支援校、講師派遣数、コズミックカレッジ開催件数からわかるように、広報・普及活動を十分に実施することができた。その結果、ホームページアクセス数、施設公開における動員数、タウンミーティング動員数、コズミックカレッジ動員数も大きく増加とはならなかったが、国民・社会の理解を深める十分な実績をあげている。
  また、月周回衛星「SELENE」の愛称に決定した「かぐや」が、日刊工業新聞の第18回読者が選ぶネーミング大賞のビジネス部門で第2位に選ばれるなど、国民・社会における広報・普及は順調に進捗している。
  以上のことから、宇宙開発の意義やその成果について国民・社会の理解を深めるための広報・普及活動を十分に実施することができたと判断できる。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  引き続き、宇宙開発に関する国民・社会からの理解を更に深めるため、宇宙開発に対して、これまで関心が低かった国民から興味をもってもらうための活動、及び既に関心が高い国民に更に深い情報を提供し、理解を深める活動を展開する。今後は、さらに、ターゲット毎にきめ細かな活動を行うことによって、新たな宇宙開発のニーズの開拓にもつなげることが必要である。
  また、対話型の広報活動を進め深い理解を得るとともに、今後も打上げなどの機会に、積極的な広報活動を展開する。
  科学館等との連携を進め、広がりのある広報活動を展開する。
  宇宙教育活動については、限られた資源を有効利用して更なる全国展開を行うため、それぞれの地域において、自然に連携校及び拠点が増えていくような方策を検討する。
  さらに、ユーザにとって使いやすいホームページの整備・運用を進める。

  →予算、機構定員等への考え方

  宇宙開発の意義やその成果についての国民・社会の理解増進、新たな宇宙開発のニーズの開拓に向けて、引き続き、広報活動、宇宙教育活動の充実を図るため、必要な予算、人員の確保を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(億円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
JAXA(ジャクサ)による宇宙航空分野の研究・開発・利用
(JAXA(ジャクサ)運営費交付金1,288億円の内数)
広報推進事業および理解増進事業の推進 ロケットの打上げに併せて、キャンペーン等を実施した。
  年間10箇所でタウンミーティングを開催した。
  各事業所において、施設の一般公開の実施や見学者の受け入れ、地域との連携を図った。
  学校及び教員等との連携による授業支援を行い、約480件の講師派遣を実施した。
  全国62会場でコズミックカレッジを開催し、約5,409人の参加があった。
  ユーザにとって使いやすいホームページを目指し、リニューアルを行った。
継続

達成目標10‐6‐6

  社会からの要請に応える研究開発を行うとともに、次世代を切り開く先進技術を開発することにより、航空科学技術を我が国の社会基盤を支える基幹技術とする。

(基準年度15年度・達成年度:24年度)

1.評価の判断基準

判断基準 国産小型旅客機及び環境適合型エンジンの開発に貢献する技術開発の進捗状況
  • S=独立行政法人宇宙航空研究開発機構が民間企業との共同研究を通じて、業界が求める技術開発の成果を得るとともに、開発中の機体・エンジンに適用可能なさらなる革新的な技術を開発するなど、当初の計画以上に進捗している。
  • A=独立行政法人宇宙航空研究開発機構が民間企業との共同研究を通じて、業界が求める技術開発の成果を得るなど、当初の計画どおり進捗している。
  • B=独立行政法人宇宙航空研究開発機構と民間企業との共同研究において、大部分の研究項目では成果が得られたが、一部、業界の要求どおりの成果が得られていない項目があるなど、当初の計画に比べてやや遅れが見られる。
  • C=独立行政法人宇宙航空研究開発機構と民間企業との共同研究において、業界からの要求どおりの成果が得られなかった項目が目立つなど、当初の計画に比べ大きな遅れが見られる。

2.平成19年度の状況

  平成19年度当初計画では、国産小型旅客機の事業化判断に向けた設計・製造の低コスト化、燃費向上や騒音低減に資する先端技術の実機への適用評価、技術移転等、及び環境適合型エンジンの低燃費、低騒音、低NOx(窒素酸化物)化等に貢献する技術開発を行うこととしていた。
  国産小型旅客機及び環境適合型エンジンともに、以下の表に掲げる研究開発項目について、独立行政法人宇宙航空研究開発機構が民間企業との共同研究を通じて、世界最先端の技術開発を行い、業界が求める成果を提供した。
  特に、国産小型旅客機においては、これまでの成果により、高揚力装置の空力技術、騒音評価技術など評価の手法を確立するとともに、燃費・騒音面での優位性を示し、企業の事業化判断にも貢献した。
  また、エンジンに関する例としては、エンジン排気のNOx(窒素酸化物)排出低減技術の一環として先端技術を業界に提供し、各社の燃焼器性能向上試験を実施支援すると共に、目標を上回るNOx(窒素酸化物)低減の確認を行った。
  具体的な指標は設定できないが、国産旅客機高性能化技術の研究開発、クリーンエンジン高性能化技術の研究開発により獲得する予定の研究開発項目を示した。

事業名 研究開発項目
国産旅客機高性能化技術の研究開発
  • 空力設計高度化技術
  • 構造衝撃評価技術
  • 機体騒音低減化技術
  • 低コスト複合材構造技術
  • 空力弾性評価
  • 操縦システム技術
クリーンエンジン高性能化技術の研究開発
  • 騒音低減技術
  • CO2(二酸化炭素)排出削減技術
  • システム制御技術
  • エンジン試験設備の整備
  • NOx(窒素酸化物)排出低減技術

3.評価結果

  A

判断理由

  独立行政法人宇宙航空研究開発機構が民間企業との共同研究を通じて、業界が求める技術開発の成果を得るなど、当初の計画どおり進捗している。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  国産小型旅客機及び環境適合型エンジンの開発については、業界側の取組みと連携して適切に対応しているところであり、今後も同プロジェクトを業界側との連携の下で推進していく方針である。
  国産小型旅客機については、平成19年度末に事業化が決定されたことを受け、平成20年度からは実機の開発・生産に向けて、これまで培ってきた先端技術の実機への地上適合試験や飛行試験等、型式証明(TC)に関する技術協力を中心に進める。
  また、環境適合型エンジンの開発については、平成19年度に引き続き、業界のエンジン開発を支える技術開発を重点的に推進する。

  →予算、機構定員等への考え方

  航空科学技術を我が国の社会基盤を支える基幹技術とするため、国産旅客機等に関する航空科学技術の研究開発に必要な予算、人員の確保を図る。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(億円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
JAXA(ジャクサ)による宇宙航空分野の研究・開発・利用
(JAXA(ジャクサ)運営費交付金1,288億円の内数)
国産旅客機等に関する航空科学技術の研究開発の推進 国産旅客機・エンジンの付加価値を高める技術を確立し、安全で高効率な旅客機・エンジンの開発に貢献。 継続

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-- 登録:平成21年以前 --