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施策目標9-1 学術研究の振興

(基準年度:18年度・達成年度:22年度)

  研究者の自由な発想に基づく学術研究について、新しい知を生み続ける重厚な知的蓄積を形成することを目指し、萌芽段階からの多様な研究や時流に流されない普遍的な知の探求を長期的視点の下で振興する。

主管課(課長名)

  • 研究振興局学術企画室 (門岡 裕一)

関係課(課長名)

  • 研究振興局学術研究助成課(山口 敏)、同学術機関課(勝野 頼彦)

評価の判断基準

  • S=3.4~4.0
  • A=2.6~3.3
  • B=1.8~2.5
  • C=1.0~1.7

平成19年度の状況と総合評価結果

達成目標9‐1‐1 A

  大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究については、大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)の着実な確保、全国の大学研究者等による共同利用・共同研究体制等により、当該研究が推進されていることから目標が達成されていると判断。

達成目標9‐1‐2 A

  学術研究に関する競争的資金(科学研究費補助金)の研究種目の新設及び移管のほか、間接経費の措置率向上、不正使用等への対応や審査・評価システムの改善を着実に実施するなど、制度改革が大きく進んだほか、研究成果として報告のあった研究論文数、図書数及び産業財産権数も増加しており、目標が達成されていると判断。

達成目標9‐1‐3 A

  社会のニーズに基づく現代的な課題に対応した総合的・融合的な研究を振興し、優れた成果を創出することを目的として、現在、世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業を実施している(我が国との関係で重要な世界の諸地域を対象に、今後人的交流や国際貢献を進めるために必要な社会的・政策的ニーズに対応したプロジェクト研究を実施)。平成18年度には6課題、平成19年度には4課題を採択しており、着実に研究を進めているところである。
  本事業については、平成19年度に1課題について外部有識者による中間評価が行われた。その結果、総合評価ではA評価を受け、個別評価では全4項目中2項目についてA評価を受けたことから、本達成目標においても優れた成果創出に向けた取組が進められていると判断。

  以上より、平成19年度の各達成目標が各判断基準の平均から判断した結果、それぞれAであることから、平成19年度の施策目標の達成度合いについては、想定どおり順調に進捗していると判断。

  評価結果:A

必要性・有効性・効率性分析

必要性の観点

達成目標9‐1‐1

  大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究については、研究者の自由な発想に基づき、世界最高水準の研究成果の創出など人類の知的資産の拡充に貢献する重要なものであり、引き続き実施する必要性は高い。

達成目標9‐1‐2

  科学研究費補助金が支援の対象とする学術研究は、科学技術創造立国の基盤を形成するものであり、我が国全体の社会経済の発展に資するものであることから、極めて公益性が高い。したがって、学術研究の推進については、民間や地方ではなく国が牽引していく必要があり、政府が積極的に関与していくことが必要である。

達成目標9‐1‐3

  社会のニーズに基づく現代的な課題に対応した総合的・融合的な研究を振興し、優れた成果を創出することを目的として、現在、「世界を対象とした地域対応型推進事業」を実施している。
  21世紀を迎え、経済のグローバル化の一層の進展、地球環境問題や世界規模での人口問題など、人類の経済社会活動の地球規模での展開に伴い我が国に対する世界的な課題解決への貢献が期待されている中で、相手国や当該地域の人々の状況・考え方をあらかじめ十分理解してから行動することの重要性が広く認識されるようになっている。国際社会における我が国の発展という観点から、世界各地に関する総合的な情報の分析と蓄積を行う「『地域』を対象とした研究」に対する国民の期待は高まっており、本事業を実施する必要性は高い。

有効性の観点

達成目標9‐1‐1

  大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究については、科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会国立大学法人運営費交付金の特別教育研究経費(学術研究)に関する作業部会(第2回、平成19年8月22日開催)において大型プロジェクトの意義・必要性及びその進捗状況等についてヒアリングを実施し、「各プロジェクトとも、基礎研究として極めて大きな学問的意義を有するものであり、(中略)引き続き着実に推進すべきものと認められる。」と評価された。また総合科学技術会議による平成20年度概算要求における科学技術関係施策の優先度判定等では、独創的・先端的基礎研究として推進されている各プロジェクトについて「(中略)本施策については引き続き着実、効率的に実施することが適当である。」(アルマ計画の推進)、「(中略)本施策については着実、効率的に実施することが適当である。」(大強度陽子加速器(J-PARC)計画の推進)との評価を受けている。

達成目標9‐1‐2

  科学研究費補助金は、大学等の学術研究を推進し、我が国の研究基盤を形成するための基幹的な経費として、学術研究に対する長期的視野に立った助成を行ってきている。科学技術政策研究所による「科学技術システムの課題に関する代表的研究者・有識者の意識定点調査」において、世界トップレベルの成果を生み出すために最も重要な研究資金として評価されるとともに、発表論文数の増加など、着実な成果を上げており、我が国を代表する競争的資金として定着し、今後とも高い効果が期待される。

達成目標9‐1‐3

  本事業は、我が国との関係で重要な地域について、社会的・政策的にニーズに対応したプロジェクト研究を実施し、その成果を社会に還元することにより、日本と対象地域との「協働」、「相互理解」、「共生」に資することを目的としている。
  本事業では、提案された課題について、外部有識者等による審査を行っている。この審査を経て、事業目的にふさわしい課題が選定されていることから、本事業が得ようとする効果が十分達成されることが期待される。

効率性の観点

事業インプット

  • 学術研究の振興に必要な経費 191,521百万円 (平成19年度予算額)
  • 科学研究費補助 191,300百万円
  • 人文・社会科学の振興 103百万円 等
  • 日本学士院会員年金の支給等に必要な経費 453百万円 (平成19年度予算額)

事業アウトプット

  本事業の実施により、

  1. 大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究が推進された。
  2. 学術研究に関する競争的資金(科学研究費補助金)の制度改革が大きく進み、また、研究論文数、図書数、産業財産権数も増加した。
  3. 社会のニーズに基づく現代的な課題に対応した総合的・融合的な研究の採択課題が増加し、また、1課題について中間評価を受けた結果、総合A評価を受けた。

事業アウトカム

  本事業の実施により、研究者の自由な発想に基づく学術研究について、新しい知を生み続ける重厚な知的蓄積の形成や、萌芽段階からの多様な研究や時流に流されない普遍的な知の探求の振興に貢献することが期待される。

今後の課題及び政策への反映方針

予算要求への反映

  これまでの取り組みを引き続き推進

具体的な反映内容について

達成目標9‐1‐1

  引き続き、大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究について一定の資源を確保し、全国の大学研究者等による共同利用・共同研究体制等により推進する。

達成目標9‐1‐2

  引き続き、学術研究に関する競争的資金(科学研究費補助金)の拡充を目指すとともに、競争的環境の整備を進め、また制度改革に取り組む。

達成目標9‐1‐3

  「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」において採択をしている10課題については、今後も着実に研究を推進するとともに、外部有識者による中間評価、事後評価を行っていく。

関係する施政方針演説等内閣の重要施策(主なもの)

第3期科学技術基本計画(平成18年3月28日 閣議決定)

第2章 科学技術の戦略的重点化

1.基礎研究の推進

  「多様な知と革新をもたらす基礎研究については、一定の資源を確保して着実に進める。」

第3章 科学技術システムの改革

2.科学の発展と絶えざるイノベーションの創出

  (1)競争的環境の醸成

  1.競争的資金及び間接経費の拡充
「研究者の研究費の選択の幅と自由度を拡大し、競争的な研究開発環境の形成に貢献する科学研究費補助金等の競争的資金は、引き続き拡充を目指す。競争的資金を獲得した研究者の属する機関に対して研究費の一定比率が配分される間接経費については、全ての制度において、30パーセントの措置をできるだけ早期に実現する。」 等

関連達成目標

  なし

政策評価担当部局の所見

  9‐1‐1について、今後、独創的・先端的基礎研究が行われているかを捉えるような、よりアウトカム成果を重視した判断基準や指標の設定について検討すべき。

達成目標9‐1‐1

  大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究について一定の資源を確保し、全国の大学研究者等による共同利用・共同研究体制等により推進する。

(基準年度:18年度・達成年度:22年度)

1.評価の判断基準

判断基準1 大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究について一定の資源を確保する。
  • S=大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)が大幅に拡充された(対前年度比110%以上)。
  • A=大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)が着実に確保された(対前年度比95%以上〜110%未満)。
  • B=大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)が十分に確保されなかった(対前年度比90%以上〜95%未満)。
  • C=大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)が大幅に減少(対前年度比90%未満)。

判断基準2 特別教育研究経費(学術研究)の進捗状況
  • S=実施計画以上の成果が得られている(4段階評価の平均値が3.5以上)。
  • A=実施計画どおり進展している(4段階評価の平均値が2.5以上3.5未満)。
  • B=実施計画どおり進展していない(4段階評価の平均値が1.5以上2.5未満)。
  • C=実施計画を実施していない(4段階評価の平均値が1.0以上1.5未満)。

判断基準3 大学共同利用機関数及び国立大学に設置されている共同利用・共同研究拠点数の合計
  • S=大幅に増加(5拠点以上)。
  • A=増加(1拠点以上5拠点未満)。
  • B=同程度。
  • C=減少。

2.平成19年度の状況

  大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)は、平成19年度において着実に確保されている。また、全国の大学研究者等による共同利用・共同研究体制等により、当該研究が推進されており、目標を達成していると言える。

指標・参考指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
1.予算額 大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究の推進 114,256百万円 120,711百万円 121,522百万円 119,812百万円
国立大学における共同研究・多様な学術研究の推進 14,569百万円 15,024百万円 15,203百万円 15,501百万円
大学共同利用機関における独創的・先端的基礎研究の推進 90,400百万円 92,883百万円 93,673百万円 92,876百万円
共同利用を推進するための大型設備の整備 9,286百万円 12,803百万円 12,646百万円 11,434百万円
2.学術研究の進捗状況 特別教育研究経費(学術研究)の進捗状況(事業毎に4段階評価) 3.3 3.3 3.3
3.共同利用・共同研究体制 拠点数合計 61 59 60 62 63
大学共同利用機関数 18 16 16 16 16
国立大学に設置されている共同利用・共同研究拠点数 43 43 44 46 47

   ※ 「1.予算額」には、国立大学法人及び大学共同利用機関法人に配分された学術研究に係る国立大学法人運営費交付金及び国立大学法人施設整備費補助金を計上している。

指標に用いたデータ・資料等

  • 資料1~3(文部科学省)
  • 大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究については、科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会国立大学法人運営費交付金の特別教育研究経費(学術研究)に関する作業部会(第2回、平成19年8月22日開催)において大型プロジェクトの意義・必要性及びその進捗状況等についてヒアリングを実施し、「各プロジェクトとも、基礎研究として極めて大きな学問的意義を有するものであり、(中略)引き続き着実に推進すべきものと認められる。」と評価された。また総合科学技術会議による平成20年度概算要求における科学技術関係施策の優先度判定等では、独創的・先端的基礎研究として推進されている各プロジェクトについて「(中略)本施策については引き続き着実、効率的に実施することが適当である。」(アルマ計画の推進)、「(中略)本施策については着実、効率的に実施することが適当である。」(大強度陽子加速器(J-PARC)計画の推進)との評価を受けている。

指標の設定根拠

  基礎研究の特性上、一定の資源を確保する結果もたらされる政策効果を具体的に把握する統一的・横断的な指標を設定することは難しい。そのため、一定の資源を確保すること及び一定の資源を確保することによる基礎研究の推進状況等を評価判断基準及び指標としている。

3.評価結果

  A

判断理由

  • 判断基準1:A(対前年度98.6パーセント)
  • 判断基準2:A(4段階評価の平均値3.3)
  • 判断基準3:A(対前年度プラス1拠点)

  上記判断基準1~3及び科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会国立大学法人運営費交付金の特別教育研究経費(学術研究)に関する作業部会の評価等を踏まえ総合的に判断した。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  上記評価結果及び第3期科学技術基本計画の主旨を踏まえ、引き続き大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究について一定の資源を確保し、全国の大学研究者等による共同利用・共同研究体制等により推進する。
  なお、基礎研究の推進に当たっては、一定の資源を確保することにより、大学・大学共同利用機関における研究基盤を整備し、安定的・継続的に支援していくことが重要である。

参考

第3期科学技術基本計画(平成18年3月28日)(抄)

  第2章 科学技術の戦略的重点化

  1.基礎研究の推進
多様な知と革新をもたらす基礎研究については、一定の資源を確保して着実に進める。

  →予算、機構定員要求等への考え方

  大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究を推進するため、引き続き基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)の充実に努める。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的基礎研究〔119,812百万円〕 大学・大学共同利用機関等における独創的・先端的な基礎研究は、研究者の自由な発想に基づき、世界最高水準の研究成果の創出など人類の知的資産の拡充に貢献する重要なものであり、着実に推進できるよう基礎研究関連予算(競争的資金は含まない)の充実を図る。 「スーパーカミオカンデ」によるニュートリノ研究の推進、「Bファクトリー」による素粒子物理学研究の推進、「大型光学赤外線望遠鏡『すばる』」による天文学研究及び日本、米国及び欧州の国際協力により銀河や惑星などの形成過程を解明することを目的にするアルマ計画等の研究プロジェクトを着実に推進した。
〔進捗状況等〕
  • 学術研究の進捗状況:3.3(4段階評価)
  • 共同利用・共同研究拠点数:63拠点
継続

達成目標9‐1‐2

  学術研究に関する競争的資金(科学研究費補助金)について、人文・社会科学から自然科学までのあらゆる研究分野への幅広い助成を行うとともに、制度改革を着実に進めることにより、優れた研究成果の創出に寄与する。

(基準年度:18年度・達成年度:22年度)

1.評価の判断基準

判断基準1 学術研究に関する競争的資金(科学研究費補助金)の制度改革の進捗状況
  • S=大きく進んだ
  • A=進んだ
  • B=ある程度進んだ
  • C=進んだとは言えない

判断基準2 研究成果の発表状況
  • S=前年度と比較して大きく増加した
  • A=前年度と比較してある程度増加した
  • B=前年度と比較してほとんど増減がなかった
  • C=前年度と比較して減少した

2.平成19年度の状況

  科学研究費補助金においては、私立大学や地方国立大学が多く申請する「基盤研究(B)」・「基盤研究(C)」に新たに間接経費を30パーセント措置するとともに、若手研究者向けの研究種目「若手研究(S)」を新設するなど、対前年度比18億円増となる1,913億円を措置し、あらゆる学術研究への幅広い助成を行った。
  また、研究種目の移管を行うとともに、研究費の不正使用等への対応として、「研究機関の公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)に基づく体制整備等の状況報告書」の提出を応募要件化するなどの取組を行った。
  さらに、審査・評価システムの改善として、平成19年8月10日に取りまとめられた科学技術・学術審議会学術分科会研究費部会の「審議のまとめ(その1)」を踏まえ、投資効果を検証するため、国際的に高い評価を得ている研究であって、格段に優れた研究成果をもたらす可能性のある研究を支援する「特別推進研究」において「追跡評価」を試行的に実施するなど、制度改革を着実に実施した。
  科学研究費補助金により支援する学術研究は、未知の領域など真理の探究を目的とするものであり、研究分野・内容によっては成果がすぐに現れないものもあるが、数多くの優れた研究成果が創出されており、その件数は着実に増加している。

指標・参考指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
学術研究に関する競争的資金予算額(科学研究費補助金) 176,500百万円 183,000百万円 188,000百万円 189,500百万円 191,300百万円

  平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度
研究成果として報告のあった研究論文数 137,801件 140,884件 149,086件 154,853件 160,011件

  平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度
研究成果として報告のあった図書数 8,839件 9,089件 9,556件 11,030件 11,846件

  平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度
研究成果として報告のあった産業財産権数 1,267件 1,369件 1,596件 2,244件 2,264件

指標に用いたデータ・資料等

データ
  • 科学研究費補助金の予算額(文部科学省調べ)
  • 各年度の実績報告書における研究論文数・図書数・産業財産権数の報告数(文部科学省調べ)

指標の設定根拠

  科学研究費補助金の予算額は、優れた学術研究を選別して支援する競争的資金として幅広い助成ができているかを判断する指標である。また、研究成果として報告のあった研究論文数・図書数・産業財産権数は、科学研究費補助金による研究成果の創出の状況について定量的に示すことのできる指標である。

3.評価結果

  A

判断理由

判断基準1:S

  研究種目の新設及び移管のほか、不正使用等への対応や審査・評価システムの改善を着実に実施し、制度改革が大きく進んだため

判断基準2:A

  研究成果として報告のあった研究論文数、図書数及び産業財産権数が増加しているため)

  上記判断基準1、2の評価結果を総合的に勘案し、優れた研究成果の創出について概ね順調に進捗していると判断した。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  第3期科学技術基本計画や、「競争的資金の拡充と制度改革の推進について」(平成19年6月14日 総合科学技術会議基本政策推進専門調査会)の方針を踏まえ、引き続き、挑戦的研究、若手研究者への投資、多様性を確保する「基盤研究の充実」により革新的な学術研究の促進を図るとともに、間接経費が未措置の研究種目への30パーセント措置の早期実現を図る。また、独立行政法人日本学術振興会への移管や審査システムの高度化、研究費の不正使用等防止への取組など、科学研究費補助金の制度改革に引き続き取り組む。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
科学研究費補助金
(191,300百万円)
人文・社会科学から自然科学までの全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とし、ピア・レビュー(専門分野の近い複数の研究者による審査)を経て、豊かな社会発展の基盤となる独創的・先駆的な研究に対する助成を行う。 [得られた効果]
科学研究費補助金は、大学等の学術研究を推進し、我が国の研究基盤を形成するための基幹的な経費として、学術研究に対する長期的視野に立った助成を行ってきている。科学技術政策研究所による「科学技術システムの課題に関する代表的研究者・有識者の意識定点調査」において、世界トップレベルの成果を生み出すために最も重要な研究資金として評価されるとともに、発表論文数の増加など、着実な成果を上げており、我が国を代表する競争的資金として定着している。
[事務事業等による活動量]
  • 応募課題数:約13万2千件
  • 採択課題数:約5万6千件
継続

達成目標9‐1‐3

  社会のニーズに基づく現代的な課題に対応した総合的・融合的な研究を振興し、優れた成果を創出する。

(基準年度:18年度・達成年度:22年度)

1.評価の判断基準

判断基準 「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」において、外部有識者より中間評価を受けた1課題における評価結果
  • S=総合評価A評価かつ個別評価(4項目)もすべてA評価
  • A=総合評価A評価
  • B=総合評価B評価
  • C=総合評価C評価

2.平成19年度の状況

  我が国との関係で重要な地域について、社会的・政策的ニーズに対応したプロジェクト研究を実施し、その成果を社会に還元することにより、日本と対象地域との「協働」、「相互理解」さらには「共生」に資すること及び人文・社会科学の新たな展開と発展に資することを目的とした「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」を実施した。

  平成18年度に採択した6課題については、計画に基づく調査を着実に実施するなど、順調に進展している。また、「グローバル・イシューに対応した新たな地域研究の可能性の探索」という研究コンセプトの下、新規課題の公募を行い、4課題を選定し研究を開始したところである。

  本達成目標の達成度の判断については以下のとおりとした。

  • 平成19年度は「世界を対象としたニーズ対応型地域研究事業」において採択をしている10課題のうち、1課題について外部有識者より中間評価を受けた。
  • その中間評価の総合評価及び個別評価の結果をもとに、本達成目標の達成度を判断する。
  • 上記の判断基準に基づいた結果、総合評価ではA評価を受け、個別評価では全4項目中2項目についてA評価を受けたことから、本達成目標においても優れた成果創出に向けた取組が進められていると判断しA評価とした。

  なお、本年度は1課題のみの評価であったが、来年度以降は複数課題評価を行う予定であるため、中間評価、事後評価で総合評価Aを受けた数等を指標としたい。

指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」において、外部有識者より中間評価を受けた1課題における評価結果 総合評価 A
個別評価
(4項目)におけるAの数
2

参考指標

  平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度
世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業実施課題 6課題 10課題
(新規4課題)

指標に用いたデータ・資料等

データ
  • 「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」おいて、外部有識者より中間評価を受けた1課題における評価結果(文部科学省)
  • 世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業実施課題(文部科学省)

指標の設定根拠

  「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」において、外部有識者による中間評価、事後評価が行われるが、その中で、優れた成果の創出が期待できるのかという観点からの評価も行われる。そのため、中間評価、事後評価による評価が達成目標の達成度を判断するための指標と成り得ると考えられるため。
  なお、本年度は中間評価を行ったのは1課題のみであったが、来年度以降は複数課題評価を行う予定であるため、総合評価でAを受けた数等を指標としたい。

3.評価結果

  A

判断理由

  総合評価ではA評価を受け、個別評価では全4項目中2項目についてA評価を受けたことから、本達成目標においても優れた成果創出に向けた取組が進められていると判断したため。

4.今後の課題及び政策への反映方針

  「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」において採択をしている10課題については、今後も着実に研究を推進していくとともに、各課題に対して外部有識者による中間評価、事後評価を行っていく。

  →予算、機構定員等への考え方

  科学技術・学術審議会学術分科会の報告「人文・社会科学の振興について‐21世紀に期待される役割に応えるための当面の振興方策‐」において、対象地域の例示として、アジア、アメリカ、イスラーム圏の3つが提言されていることなどを踏まえて、社会のニーズに基づく現代的な課題に対応した総合的・融合的な地域研究を振興する観点から、対象地域を拡大していく。また、そのための予算の確保に引き続き努める。

5.主な政策手段

政策手段の名称
[19年度予算額(百万円)]
概要 19年度の実績 21年度の予算要求への考え方
世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業
[103(百万円)]
我が国との関係で重要な世界の諸地域を対象に、今後人的交流や国際貢献を進めるために必要な社会的・政策的ニーズに対応したプロジェクト研究を実施する。 平成18年度に採択した「中東」を対象とする研究2課題、「東南アジア」を対象とする研究4課題に加えて、「中央アジア」「南アジア」を対象とする研究をそれぞれ2課題採択し、研究を開始した。 継続

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --