(基準年度:17年度・達成年度:21年度)
高度情報社会を担う人材を育成するための教育・学習を推進するとともに、ITを効果的に活用した教育学習の機会を充実する。
生涯学習政策局参事官(学習情報政策担当)(椿 泰文)
初等中等教育局参事官(産業教育・情報教育担当)(斎藤 尚樹)
判断基準 | 各達成目標の結果の平均から判断(S=4、A=3、B=2、C=1) |
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教育における地上デジタルテレビ放送の活用方策等については、学習指導案の蓄積や活用を通じ、想定した以上に進捗したものと評価できる。
教育放送通信事業における視聴率については、概ね順調に進捗したものと評価できる。
エル・ネットについては、「エル・ネットの総送信時間」及び「エル・ネットを活用して配信された、地域において開発された学習コンテンツの配信数」は前年度より下回っているが、これは、衛星通信を活用したシステムからインターネットを活用したシステムへの移行期間における、学習コンテンツのインターネットコンテンツへのシフトなどの特殊事情によるものであり、「インターネットを活用して配信された、地域において開発された学習コンテンツの配信数」自体は増えていることから、今後のインターネットを活用した学習機会の提供に向けておおむね順調に進捗していると評価できる。
平成19年度は、アクセス数は約415万件と1日約1万件のアクセス数を維持している。
また、中学校・高等学校のコンテンツについて、学習指導要領への適合性等に関する検証を行うなど、すでに登録されているコンテンツの内容の精査についても実施し、内容的な充実を図ることができたと考える。
以上のことから、概ね順調に進捗していると評価できる。
学校のICT環境整備等については、概ね順調に進捗しており、一定の成果はあがっているが、一部については、想定どおり達成できなかった。
教員のICT活用指導力については、教員のICT活用指導力の18項目の中で、70パーセント以上の項目が複数見られる一方、進捗が遅れている項目もあった。
評価結果 【A】
ITは、時間的・空間的制約などを解消し、多様な学習機会を提供する手段であり、全ての人が元気で豊かに活動できる社会を実現する上で極めて効果的な手段であるが、現状ではまだ十分効果的に活用されているとはいえない状況である。
今後、情報通信技術の発展により、学習機会の提供・支援方策についても様々な形態が考えられることから、例えば、携帯電話、インターネット配信、地上デジタルテレビ放送等の情報流通・配信手段に対応した社会のニーズが高い優れた教育・学習用コンテンツの視聴・利活用を促進するなど、情報通信技術を活用した具体的方策の充実を図ることが重要である。
また、急速に情報化が進展する中で、高度情報化社会を担う人材の育成が重要課題であり、そのためには教員のコンピュータを使った指導力の向上など学校における情報教育の充実が必要不可欠である。
以上のことから、高度情報社会を担う人材を育成するための教育・学習の推進や、ITを効果的に活用した教育・学習の機会の充実のための施策を引き続き実施する必要性が極めて高い。
本事業の具体的な施策のうち、学校教育における地上デジタルテレビ放送の効果的な活用方策の開発・普及促進については、映像を効果的に活用することにより教育効果が生じているとのアンケート結果も出ており、本施策を通じて地上デジタルテレビの教育現場への普及も図られることが期待される。
また、エル・ネットについては平成20年度からインターネットシステムに移行するための切り替え時期であり、番組送信総時間の前年度からの減少はやむを得ないものであるが、インターネットによる配信コンテンツ数が徐々に増えていくものと想定しており今後効果が現れるものと期待している。
なお、教育情報ナショナルセンターへのアクセス数は、年間約415万件で1日約1万件のアクセス数があり、多くの国民が利用している実態があり、教育の情報化の推進が図られているものと判断できる。以上を踏まえこれらの事業の実施により、本施策目標が目指す効果が達成できると判断する。
情報通信技術を活用した教育・学習の振興に必要な経費 410百万円(平成19年度予算額)
教育政策の基礎的な調査研究に必要な経費 2,694百万円の内数(平成19年度予算額)
本事業の実施により、1地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業の各モデル校の学習指導案の蓄積の増加(蓄積した指導案が掲載されたWEBページのアクセス数約45万件)242本の番組の制作・放送3エル・ネットによる延べ1,336.6時間の番組送信、185の学習コンテンツの配信が行われた。また、4NICERへの年間アクセス数は415万件であった。
上記事業を実施することにより、ITを活用した多様な学習の機会の充実を図ることが期待される。
これまでの取組を引き続き推進
定員要求へ反映
達成目標1‐5‐1については、広報・普及のためのポスターを作成し、全国の小・中・高等学校へ配付を行うことにより、地上デジタルテレビ放送の教育における活用を促進する。
また、本事業で実施した6地区以外の地域で同様の事業を実施し、指導案のさらなる蓄積を行い、充実させるとともに、地上デジタルテレビ放送の特長を生かしたコンテンツ番組について、本事業で得られた結果をもとに、検討・制作を行っていく。
達成目標1‐5‐2については、教育放送通信事業については、これまでの施策の効果を維持しつつ、番組の広報活動の充実、生涯学習コンテンツの充実、質の向上を図るとともに、インターネットによる配信や地上波デジタル放送等の情報通信技術を活用した生涯学習コンテンツの普及を図る。
達成目標1‐5‐3については、引き続き学習者のニーズに対応した更なる学習機会の提供を支援するため、インターネットを活用したシステムにより学習コンテンツを順次配信し、地域における学習活動の充実に資する。
達成目標1‐5‐4については、NICERの活用促進及び広報のための施策を検討し、利用者の拡大を図る。
本施策目標に対する各取組によりITを効果的に活用した教育・学習の機会が充実してきている一方、近年情報化が一層進展する中で、子どもたちが出会い系サイト等を通じて犯罪に巻き込まれるケースやネット上のいじめ問題が発生し、深刻な問題となっている。また、インターネット等を通じた犯罪件数や相談件数も近年増加しており、高齢者などの大人についても十分な知識をもつことが求められていることから、情報リテラシーの育成に関する施策の企画・立案・推進、効果的な取組の分析・普及などを行う情報リテラシー係長及び係員の設置を要求する。
2‐1‐4、2‐1‐5
達成目標1‐5‐1の地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業の後継事業においては、事業のアウトカムを捉える指標を検討すべき。
多様な教育・学習機会の充実に資するため、教育における地上デジタルテレビ放送の活用方策等について普及・促進を図る。
(基準年度:17年度・達成年度:19年度)
指標の結果から判断する。
「地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業」モデル校全体の学習指導案の蓄積数 |
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本事業は、学校教育における地上デジタルテレビ放送の効果的な活用を目的に平成17年度から3か年にわたり実施された。その過程は、導入期‐展開期‐活用期をたどり、初期の少人数の利用者から校内の大多数の利用者へ、特定の授業から日常の授業へと大きな広がりを見せ、多種多様な学習指導案が数多く蓄積されてきた。(「地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業」の各モデル校に学習指導案を蓄積させた。)
平成19年度は、154の学習指導案の蓄積ができ、ほぼ想定した数の学習指導案が蓄積された。また、蓄積した指導案については、WEBページで公開しており、当ページのアクセス件数が年間449,839件(月平均約3万7千件)<平成18年度:年間373,755件(月平均約3万1千件)>と順調に増加している。以上のことから、想定した以上に順調に進捗していると判断。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
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「地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業」の事例蓄積数 | − | − | 38 | 124 | 154 |
出典:平成19年度委託事業「地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業」報告書
本事業は、モデル事業の実施を通じて、教育効果の高い活用方法を開発して指導案としてまとめ、専用のWebサイトにデータベースとして蓄積させ、当該指導案を教育委員会や学校等に対して周知させることで、教育における地上デジタルテレビ放送の普及・促進を図っている。このため、当該事業の達成目標を計る指標として、指導案の蓄積数を設定する。
S
平成19年度は、154の学習指導案の蓄積ができ、ほぼ想定した数の学習指導案が蓄積された。また、蓄積した指導案については、WEBページで公開しており、当ページのアクセス件数が年間449,839件(月平均約3万7千件)<平成18年度:年間373,755件(月平均約3万1千件)>となっている。以上のことから、想定した以上に順調に進捗していると判断。
広報・普及のためのポスターを作成し、全国の小・中・高等学校へ配付を行うことにより、地上デジタルテレビ放送の教育における活用を促進する。
20年度からは、本事業で実施した6地区以外の地域において、「デジタルテレビ等を活用した先端的教育・学習に関する調査研究」を実施している。同事業では、地上デジタルテレビ放送の特長である。パブリックアクセス、データ放送について、それらを生かすコンテンツや環境不足が課題となっていることから、パブリックアクセス、データ放送で活用できるコンテンツの制作を行うとともに、これまで指摘の多かった、授業で活用できるコンテンツが不足している点を踏まえ、より地上デジタルテレビ放送の特長が生かされる高画質なハイビジョンクリップのコンテンツを作成することとしている。
今後、後継事業において、指導案の更なる蓄積を行い、充実させるとともに、2011年のアナログ停波に向けて、学校における地上デジタルテレビ放送の導入スタイルを提案できるよう検討する。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
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地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業 (26百万円) |
平成15年12月から三大都市圏において地上デジタルテレビ放送が開始されたことを受け、学校教育において地上デジタルテレビ放送を活用した効果的な活用方策を開発し、普及促進を図るため、「地上デジタルテレビ放送の教育活用促進事業」を実施。 | 学習指導案の数:154 地上デジタルテレビ放送による、授業での効果的な活用方法についての3カ年計画のもと、継続研究を行った。最終年度である19年度は、研究の成果をまとめ、成果発表会、報告書の作成等により、普及・促進を図るとともに、地上デジタルテレビ放送の教育活用の有効性から、今後の地上デジタルテレビ放送の教育活用の、具体的な取組みに関する提言を行った。 |
当該事業は平成19年度で終了、当該事業に関連した小中高等学校等における地上デジタルテレビの整備に係る補助事業を予算要求する。 |
インターネットや放送等を通じた学習の基盤の充実を図る
(基準年度:毎年度・達成年度:毎年度)
各判断基準の結果の平均及び施策の実態から判断する。
判断基準1 | 番組全国平均視聴率 |
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本事業の視聴率以外の評価としては、42本の番組中、32本で「地域の教育力の再生に資するもの」、13本で「家庭の教育力の再生に資するもの」、7本で「再チャレンジの支援に資するもの」、15本で「その他の生涯学習に関するテーマ」をテーマとして、現代的課題に資する番組が制作されている。これらの番組に対しては、「番組を見て自分も何かやってみたいと思った」、「主人公の生き方に感銘を受けた」など多数の意見が寄せられており、内容の面からも国民の評価を受けている。
また、本事業においては、「テレビと生涯学習」をテーマとした地区別の研究協議会を全国5地区で開催しており、地域住民のメディアを通じた生涯学習の意欲向上に寄与していることについても、一定の成果を納めている。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
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番組全国平均視聴率 | 2.5% |
本事業は、放送等を通じて生涯学習機会の充実を図ることを目的としており、より多くの国民が視聴することで事業の成果が高まることから、当該事業の達成目標を図る指標として、視聴率を設定する。
A
平成19年度における当該事業の視聴率は2.5パーセントであった。また、同番組に対して視聴者からの意見が多数寄せられていることからも関心の高さが伺われる。その他、「テレビと生涯学習」をテーマとした地区別の研究協議会を全国5地区で開催しており、地域住民のメディアを通じた生涯学習の意欲向上に寄与していることからも一定の成果を納めていると判断する。
なお、達成目標の達成に向けて、インターネットを活用した教育の優れた実践例を顕彰し広く全国に普及させるため、インターネット活用教育実践コンクールを開催している。平成19年度は各賞の選定を行うとともに、受賞作品をインターネット上で公開しており、順調に進捗していると判断。
また、IT社会の諸課題に関する学習機会や教育の一層の推進を図る上で、重要な役割を担う指導主事及び社会教育主事、視聴覚教育関係者に対して指導力の向上を図るための研修を実施している。これにより、各教育委員会を通して国民の情報リテラシーの向上が図られるものと期待しており、目標の達成に向けて一定の成果を収めていることから、想定どおり順調に進捗していると判断。
さらに、学習情報提供体制の充実に資するため、有識者会議を設置し、国や地方公共団体等が取り組むべき方策を取りまとめるとともに、今後の施策の参考となりうる国内外の先進事例等について調査研究を行ったところであり、目標の達成に向けて一定の効果を納めたものと判断。
教育放送通信事業については、事業見直しのため、平成19年度に廃止したが、平成20年度からは「メディアを通じた生涯学習コンテンツ普及事業」において、これまでの施策の効果を維持しつつ、情報通信技術の進展を踏まえ、インターネットや地上波デジタル放送等のメディアを有効活用し、生涯学習コンテンツの質の向上・普及を図ることとする。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
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教育放送通信事業 (206百万円) |
民間放送における質の高い教育番組の制作を奨励し、他のメディア等を活用して普及・広報する観点から、教育上の社会的課題に対応し、新たな教育的価値を創造する生涯学習番組の制作・放送等を行う。 |
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当該事業は平成19年度で終了 |
優れたIT活用教育実践の奨励 (15百万円) |
地域社会や学校などで実施される様々な学習活動において、インターネットを有効に活用している優れた実践事例を表彰し、全国に広く紹介することを目的にインターネット活用教育実践コンクールを開催している。 | 実践奨励数:23 平成19年7月18日より募集を開始し、平成19年9月28日の応募締め切りまでに、学校教育部門41件、社会教育部門6件、両部門にかかわる活動24件の計71件の応募があった。 |
継続 |
情報リテラシー育成研究指導 (1百万円) |
メディア教育に関する指導者の体系的、計画的な育成を図るため、学校教育及び社会教育におけるメディア教育の指導者的立場にある者に対し、情報化の進展に対応した指導力の向上を図るための研修を実施している。 | 5日間にわたって実施。各都道府県教育委員会等より29名が受講、28名に修了証明書を発行した。 | 継続 |
学習情報提供体制充実事業 (30百万円) |
国と地方公共団体、高等教育機関、民間団体等との役割分担を踏まえ、学習情報提供体制の充実を図るため、有識者会議を設置し、国内外の生涯学習における学習情報提供の先進事例等について調査を行う。 | 有識者会議の検討結果については、「学習情報提供体制の充実に関する検討会とりまとめ」として、都道府県教育委員会に配付した。 また、国内外の先進事例等の調査報告書についても都道府県教育委員会に配付した。 |
当該事業は平成19年度で終了 |
エル・ネットを活用した地域の特色あるコンテンツの全国発信等を通じ、学習機会の提供を図る。
(基準年度:17年度・達成年度:19年度)
指標の結果(又は指標の結果の平均)から判断する
判断基準1 | エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)を活用し送信された総時間数の対前年度比 |
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判断基準2 | エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)及びインターネットを活用して配信された、地域において開発された学習コンテンツ数の対前年度比 |
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エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)は、平成11年7月から運用を開始し、衛星通信を活用して全国の社会教育施設や学校等に教育に関する情報や学習番組等を配信し、多様な学習機会の提供を行い、一定の成果を得てきたが平成19年度をもって事業を終了し、平成20年度からはインターネットへと移行することとしており、平成19年度事業においては、その移行準備も併せて行ってきた。
また、地域における教育情報発信・活用促進事業「学習コンテンツ流通促進事業」は、地域における教育情報の発信を支援するため、地方公共団体、大学、民間団体等が制作した学習コンテンツの収集や社会的要請に対応した学習コンテンツの制作等を行い、各地域のエル・ネットVSAT局から全国へ配信することにより、学びを通じた地域再生・まちづくりのための生涯学習機会の拡大を図ることを目的として、平成17年度から3カ年実施したものである。
エル・ネットによる配信により、公民館など社会教育施設における身近な学習機会がより高まり、地域住民の学習意欲の維持・向上が図られるとともに、社会の変化等により多様化する学習者のニーズに対応して、地域における教育情報発信・活用促進事業「学習コンテンツ流通促進事業」では各地域において保有している教育的価値の高い資料等の掘り起こしや地域が抱える課題など、地域特有で多彩な学習コンテンツが制作・蓄積されるとともに、事業を通じて学習コンテンツの制作や学習機会の提供に関するノウハウ等の蓄積がなされてきた。
平成19年度は、エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)における番組等の送信時間は延べ1,336.6時間であり、平成18年度と比較すると約70パーセントにとどまっているが、これは、上述したとおり平成20年度から開始するインターネットを活用したシステムへの移行期間であることなどからインターネットコンテンツへのシフト、配信月数の短縮などの特殊事情によるものであり、やむを得ないものと考える。
また、学習機会として、地域において開発された学習コンテンツ141本をエル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)を活用し配信したほか、44本がインターネットにより配信され延べ185本の学習コンテンツが提供されたが、上述のようにエル・ネットが平成20年度からインターネットシステムに移行するための準備期間であり、インターネットによる配信コンテンツ数を徐々に増やしていく計画より鑑みれば、おおむね順調に進捗していると判断する。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
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エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)の送信総時間 | − | − | 1,965.1 | 1,893.1 | 1,336.6 |
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | |
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エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)を活用して配信された、地域において開発された学習コンテンツの配信数 | − | − | 264 | 191 | 141 |
インターネットを活用して配信された、地域において開発された学習コンテンツの配信数 | − | − | − | 35 | 44 |
合計 | − | − | 264 | 226 | 185 |
エル・ネットは、地域で作成された教育コンテンツや大学の公開講座、教育行政に関する情報などを衛星通信を活用して全国各地に配信することにより、学習機会を提供する事業である。このため、当該事業の達成目標を計る指標として、送信総時間を設定する。
「学習コンテンツ流通促進事業」は、地域における教育情報の発信を支援するため、制作した学習コンテンツを全国へ配信することにより、学びを通じた地域再生・まちづくりのための生涯学習機会の拡大を図るものである。このため、当該事業の達成目標を計る指標として、学習コンテンツの配信数を設定する。
B
平成19年度のエル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)における番組等の送信時間は延べ1,336.6時間であり、平成18年度と比較すると約70パーセントにとどまっているが、これは、上述したとおり平成20年度から開始するインターネットを活用したシステムへの移行期間であることなどからインターネットコンテンツへのシフト、配信月数の短縮などの特殊事情によるものであり、やむを得ないものと考える。
また、学習機会として、地域において開発された学習コンテンツ141本をエル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)を活用し配信したほか、44本がインターネットにより配信され延べ185本の学習コンテンツが提供されたが、上述のようにエル・ネットが平成20年度からインターネットシステムに移行するための切り替え時期であり、インターネットによる配信コンテンツ数を徐々に増やしていく計画より鑑みれば、おおむね順調に進捗していると判断する。
近年のインターネットの飛躍的な普及をはじめとする情報通信分野の著しい変化に対応し、いつでも・どこでも・誰でもが手軽に情報の提供や学習サービスの支援を受けられるよう、平成19年度には衛星通信を活用した従来のシステムからインターネットを活用したシステムへの移行準備を行った。
平成20年度以降においてもこれまでの事業におけるノウハウの蓄積を踏まえつつ、引き続き学習者のニーズに対応した更なる学習機会を支援するため、インターネットを活用したシステムにより学習コンテンツの配信を行い、地域における学習活動の充実に資することとしたい。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
---|---|---|---|
地域における教育情報発信・活用促進事業(35百万円) | 地域における教育情報の発信を支援するため、地方公共団体、大学、民間団体等が制作した学習コンテンツの収集や社会的要請に対応した学習コンテンツの制作等を行い、各地域のエル・ネットVSAT局から全国へ発信することにより、学びを通じた地域再生・まちづくりのための生涯学習機会の拡大を図る。 | 事業実施数:2件 地方公共団体、大学・民間団体等が連携して制作した学習コンテンツの収集や社会的要請に対応した学習コンテンツの制作等を行い、各地域のエル・ネットVSAT局等から全国へ発信することにより、地域における生涯学習機会の拡大等が図られた。 |
当該事業は平成19年度で終了 |
教育研究情報センター事業経費(537百万円の内数) (国立教育政策研究所) |
エル・ネット(教育情報衛星通信ネットワーク)の運用管理を行う。また、衛星通信を活用した本事業を終了し、インターネットを活用したシステムへの移行準備を行う。 | 送信総時間:1,336.6時間 各地域のエル・ネットVSAT局から行政説明等の教育情報、教職員研修の講座、大学等の公開講座、子ども向け番組、生涯学習番組等を配信し、各地域のエル・ネット受信局で視聴されることにより多様な学習機会の提供が図られた。 |
インターネットを活用したシステムの運用を開始する。 |
我が国における教育・学習に関する情報を扱う中核的なWebサイトである教育情報ナショナルセンター(NICER)を運用することにより、学習者や教育関係者を支援するとともに、教育の情報化の推進を図る。
(基準年度:19年度・達成年度:21年度)
指標の結果及び事業の実施実態から判断する。
判断基準 | NICERの年間アクセス数 |
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教育情報ナショナルセンターは、学習者や教育関係者を支援するとともに、教育の情報化を推進することを目的として、インターネットで提供されている様々な教育情報(教育・学習用コンテンツ及び教育・学習を支援する情報)を収集、整理して提供する事業である。
この事業は、平成11年12月のバーチャルエージェンシー「教育の情報化」プロジェクトで提言され、e-Japan重点計画(平成13年3月IT戦略本部策定)において、平成17年度までに整備することが明記されたものであり、平成17年度までに概ねシステムの構築を終え、平成18年度からは本格的な運用期に入っている。
平成19年度において、アクセス数は年間約415万件となっており、1日約1万件のアクセスがある。
また、前年度の小学校に引き続き、中学校・高等学校のコンテンツについて、学習指導要領への適合性等に関する検証を行い、内容の精査を行った。
年度 | 平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 |
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年間アクセス件数 | 1,683,203 | 2,213,237 | 3,352,079 | 4,077,487 | 4,149,977 |
本事業は、インターネット上に散在する教育・学習コンテンツの所在情報を提供するポータルサイトである。このため、当該事業の達成目標を図る指標として、利用状況の指標であるアクセス数を設定する。
A
平成19年度は、アクセス数は約415万件と1日約1万件のアクセス数を維持している。
また、中学校・高等学校のコンテンツについて、学習指導要領への適合性等に関する検証を行うなど、すでに登録されているコンテンツの内容の精査についても実施し、内容的な充実を図ることができたと考える。
以上のことから、概ね順調に進捗していると判断。
NICER利用者の拡大、学校現場への更なる普及を図るため、広報に努めることとし、各種教育関連イベントや各教科研究大会等における広報を積極的に行う。
システム面においては、老朽化した機器のレンタル化を進め、検索速度の改善や機能の充実を図る。
政策手段の名称 [19年度予算額(百万円)] |
概要 | 19年度の実績 | 21年度の予算要求への考え方 |
---|---|---|---|
教育情報ナショナルセンターの運用 (112百万円) (国立教育政策研究所) |
我が国における教育・学習に関する情報を扱う中核的なWebサイトとして、インターネットで提供されている様々な教育情報を収集、整理して提供している。 | アクセス数は年間約415万件(1日約1万件)。 また、前年度の小学校に引き続き、中学校・高等学校のコンテンツについて、学習指導要領への適合性等に関する検証を行い、内容の精査・充実を図っている。 |
NICERの利活用促進及び広報の充実のための施策を検討する。 |
大臣官房政策課評価室
-- 登録:平成21年以前 --