認定こども園に関する認定手続き等

1 規制の名称
(法令名)
 認定こども園に関する認定手続等
(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案)
2 主管課及び
関係課
(課長名)
主管課: 初等中等教育局幼児教育課(課長:蒲原基道)
※厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課との共管
3 施策目標及び
達成目標
施策目標2−1 確かな学力の育成
達成目標2−1−7 幼稚園と保育所の連携を一層促進し、就学前の教育・保育を一体として捉えた一貫した総合施設(仮称)の設置を可能とするとともに、幼児期から「生きる力」の育成を図る。
4 規制の概要
(1) 認定こども園の認定
 幼稚園、保育所等のうち、以下の機能を備えるものは、都道府県知事(一定の場合においては都道府県の教育委員会。)から「認定こども園」としての認定を受けることができる。
1 教育及び保育を一体的に提供(保育に欠ける子どもにも、欠けない子どもにも対応)
2 地域における子育て支援(子育て相談や親子の集いの場の提供)の実施
職員配置等の具体的な認定基準は、文科・厚労大臣が定める指針を参酌して都道府県が条例で定める。

(2) 名称の使用制限
 (1)の認定を受けた施設以外の施設について、「認定こども園」又はこれと紛らわしい名称の使用を制限する。

(3) 認定の取消し
 都道府県知事は、認定こども園が(1)の要件を欠くに至ったと認めるとき等には、その認定を取り消すことができる。

(4) 罰則
 (2)に違反した者は、これを30万円以下の罰金に処する。
5 規制の必要性
 本法案は、我が国における急速な少子化の進行並びに家庭及び地域を取り巻く環境の変化に伴い、小学校就学前の子どもの教育及び保育への需要が多様なものとなっていることにかんがみ、地域において子どもが健やかに育成される環境が整備されるよう、認定こども園に係る制度を設けるものである。
 提供されるサービスの質を担保するため、小学校就学前の子どもに対する教育及び保育並びに保護者に対する子育て支援を総合的に提供し得る施設であることを要件に認定制度を設ける必要があるほか、「認定こども園」という名称について独占を行い、サービス利用者の信頼を保護するため、違反者に対する罰則を設ける必要がある。
6 規制の便益分析
 
7 規制の費用分析(規制実施による行政コスト、遵守コスト、社会コスト等)
(リスクについて)
 こども園の認定については、サービスの質の確保の観点から国が示す基準を参酌して都道府県が条例で定める基準に適合するものであることを要件としており、認定要件を欠くに至った場合等は、その取消しが可能である。したがって、例えばサービスの質が一体水準以下の施設が出現するようなリスクはないものと考えられる。

(コストについて)
 認定こども園制度の創設に伴うコストについては、以下のように見込まれる。
  行政コスト: 本制度の創設により、都道府県知事部局又は教育委員会において、こども園の認定及び取消しに係る事務が新たに発生することとなるが、これらは基本的に既存の体制で対応可能であり、人員増等の措置は必要ないものと考えられる。
遵守コスト: 認定を受けるための申請に当たって、手数料等を徴収することは特段予定していない。
  5に記したとおり、本制度創設の必要性は高いものである一方、リスク増・コスト増は予想されないことから、その実施が適当であると判断した。
8 想定できる代替手段との比較考量
1 こども園の認定及び取消し
   認定制度ではなく例えば届出制度とすることについては、こども園において提供されるサービスの質を担保する上で問題があり、小学校就学前の子どもに対する教育及び保育並びに保護者に対する子育て支援を総合的に提供し得る施設であることを要件とした認定制度とする必要があると判断した。
2 名称の使用制限及び罰則について
   名称の使用制限及び罰則を設けないことも考えられるが、サービス利用者の信頼を保護するため、これらの制度を設ける必要があると判断した。
9 規制を見直す条件
 本規制については、附則第3項により、法律の施行後5年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされている。
10 レビューを行う時期
法律の施行後5年
11 備考
平成18年3月7日に閣議決定、第164回国会に法案を提出。施行期日は平成18年10月1日を予定。
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-- 登録:平成21年以前 --