車座ふるさとトーク(島根県益田市)(平成26年5月10日)
平成26年5月10日
文部科学省は、平成26年5月10日(土曜日)に島根県益田市(益田市立吉田小学校)で「車座ふるさとトーク」を開催しました。
「車座ふるさとトーク」は、安倍内閣として、大臣・副大臣・政務官が地域に赴き、現場の方々と少人数で車座の対話を行い、生の声を聴いて政策に生かそうという取組です。
文部科学省からは上野文部科学政務官が出席し、「コミュニティ・スクールの普及拡大」をテーマに、地域の関係者や保護者など14名と車座で対話しました。
参加者からは、
- 益田市は人口減少・高齢化に歯止めをかけるため、人口拡大計画を立て、地域の人と一緒になって子供たちを育てていく、ふるさと教育に力を入れている。
- 過疎化した山の中の地域では、意図してコミュニティ・スクールのような活動をしたわけではなく、地域教育の土壌があり、自然に協力する気持ちになり学校にどんどん地域の人が入っていくという状況となったと感じている。
- 以前は地域の方が学校に入ってくることはなかったが、今はボランティアハウスの活動など、地域の方が豊かな学びの手伝いをしていただいており感謝している。かつて地域が持っていた教育力を有志の皆さんの力により再構築していくことがコミュニティ・スクールの目的ではないかと感じている。
- 学校は多面的な機能を持つ施設であり、子供が少ないから廃校ではなく住民が関わる部分を作れば、商品開発などの教育プログラムやふるさと教育ができる。それらの活動により、若者が戻り子供が増える可能性を含んでいる。
- 放課後子どもプランで地域の方に協力いただき活動し、うまくいっているが、ボランティアではやれる範囲が限られており、行政の協力が必要。
- 子供たちのために学校保健委員会と連携し、農業を基軸にして食育を中心にした地域づくりを行った。それに関わった人はすごく元気になった。
- 地域の人を子育てパートナーにする制度により、保護者と地域の人との交流が生まれ、更に保護者が他の保護者を呼び、少しずつ人の輪が広がっている。
- 子供を一つの中心に置きながら、いろんな方がつながっていくための後押しや、やりたい気持ちを具現化するための支援をする専属のコーディネーター役が必要。国の施策でなんとかならないか。
- コミュニティ・スクールの推進委員会の活動などにおいて、地域は生まれてから亡くなるまでの人のライフサイクル全体を考えるように変化したと感じる。
- 愛情を持って地域を語らなければ若者は外に出て戻ってこない。益田には海も、川も、食材もこんなにあるということを言い続け、コミュニケーションのあるコミュニティを作るのがコミュニティ・スクールの狙いと感じた。
など、益田市の取組を踏まえた多くの意見を頂きました。
また、上野政務官から、全国におけるコミュニティ・スクール普及目標や取組状況などについて説明がありました。
文部科学省としては、今回伺った現場の生の声を政策に生かしていきたいと考えています。