管理下にない核燃料物質の発見について

- 2010年07月29日 第1報
平成22年4月15日、学校法人東京農業大学より、核燃料物質と推定される物質が発見されたとの連絡があり、同日、文部科学省は、同大学に対して、安全確保の措置の実施と専門分析機関による分析を指導しました。7月29日に、当該物質が天然及び劣化ウランであることが確認されたとの報告がありましたので、お知らせします。
当省は、当該物質が安全に保管されていること、職員等に対する放射線障害のおそれがないこと及び事業所外への影響のないことを確認するとともに、同大学に原子炉等規制法に基づく所要の手続を行い、適正に管理するよう指導しました。 |
1.発見場所
東京都世田谷区 東京農業大学世田谷キャンパス
(11号館内の菌株保存室及び電子顕微鏡室、7号館内の林産化学研究室、12号館内の特別管理産業廃棄物倉庫)
2.発見された物質
天然ウラン(酢酸ウラニル(粉体及び液体)):ウラン量で約325g
劣化ウラン(酢酸ウラニル(粉体)):ウラン量で約9g
3.経緯
東京農業大学の報告によれば、当該物質の発見経緯は以下のとおりです。
・平成22年1月12日から3月31日の間、東京農業大学世田谷キャンパスにおいて、管理下にない放射性同位元素等の一斉点検を行っていたところ、11号館内の菌株保存室及び電子顕微鏡室、7号館内の林産化学研究室、12号館内の特別管理産業廃棄物倉庫から酢酸ウラニル試薬瓶等が発見された。
・平成22年4月15日に、同大学から当省に対して、本件について連絡がありました。
・平成22年7月29日に、当該物質が天然及び劣化ウランであると報告がありました。
4.発見された核燃料物質による影響等
・発見場所での保管状況等から、当該物質による職員等の放射線障害のおそれはなく、また、事業所外への影響はないと考えられます。
・発見された酢酸ウラニル(粉体)及び酢酸ウラニル(液体)は、発見後、それぞれ、放射線障害防止法に基づく許可を受けている応用生物科学部アイソトープセンターの施錠管理された貯蔵室内(管理区域)の鉛保管庫及びポリ容器に保管されています。
・東京農業大学が貯蔵室内の鉛保管庫及びポリ容器の表面で放射線量を測定した結果は、0.08マイクロシーベルト毎時でバックグラウンドと同程度であり、安全上問題ないレベルです。
5.当省の対応
(1)4月15日に同大学からの発見報告を受け、当省は、同日、同大学に対し、安全確保の措置の実施と専門分析機関による分析を指導しました。
(2)当省は、7月29日に同大学から核種分析の結果等に関する連絡を受け、安全確保状況等の聴取を行いました
(3)当省は、当該物質の分析結果から、当該物質が核燃料物質に当たるものと判断し、同大学に対して核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規制法)第52条の規定に基づく核燃料物質の使用許可を受けるよう指導しました。
(4)当省としては、今後とも同大学に対して、必要に応じて、原子炉等規制法に基づいた適切な対処を求めてまいります。
科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室
原子力規制室長 吉田 九二三
電話番号:03-5253-4111(内線3926)、03-6734-3926(直通)